ミュージカル「カーネギーの日本人」 公演情報 東京芸術劇場「ミュージカル「カーネギーの日本人」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    考えさせられる舞台!重いです
    パンフレットに”おりも政夫”の名前を見つけ、
    「懐かしい~!!フォーリーブスだぁ~」と
    郷愁にかられちゃいました。

    お話は、第二次大戦中にニューヨークで暮らしていた日本人たちの物語です。
    おりも政夫扮する歯科医を中心に、1944年6月6日『史上最大の作戦』で有名なD-day、
    ノルマンディ上陸作戦の日から始まります。

    日本人とは何?と考えさせられる舞台です。

    ネタバレBOX

    歯科医久保をはじめ、日本人画家クマガイや、振り付け師&ダンサーのエイジは、アメリカに大きな夢を持ってやってきました。
    しかし、アメリカン・ドリームへの道は、太平洋戦争により
    見直しを余儀なくされ、思いは二つに引き裂かれます。
    望郷と自由の国、アメリカへの捨て切れぬ憧れ。

    太平洋戦争のさなか、西海岸の日系人たちは
    住み慣れた土地を追われ、隔離収容所に入れられたことは
    知っていましたが、日本人ニューヨーカーたちには
    夜間の外出は禁止だったが、強制収監はなかったのは
    チョット驚きました。

    日本人が収容所に強制収監された西海岸の様子や、
    日系人部隊が最前線で戦ったヨーロッパの戦争、
    敗色が濃くなる日本の様子etc・・・・・
    視覚的に上手く描かれている作品でした。

    歯科医の娘の恋人が日系人部隊に召集され、
    二度とニューヨークには戻れないことを
    対日宣伝部の華子が、恋人の歯科医師に告げてしまう
    場面は切なかったし、割り切れない悲しさを感じました。

    画家のクマガイは、最高の賞を取りながらも、
    新聞にジャブに汚された賞と誹謗中傷され、
    故郷広島に原爆投下の計画があることを知り・・・・
    とうとう最後には顔を白く塗り、
    病院の壁から出ることはないという
    とても、悲しく辛く重たい舞台でもありました。

    ラスト、自由の国アメリカに元通り生活が帰ってきて、
    平和を謳歌する歌で終わるのですが、
    「永遠の問い、日本人とは何か…。」を
    最後まで問われているような気がしました。

    0

    2007/02/12 21:44

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大