満足度★★★★★
こんなに深い物語だったのか
タイトルだけで俗っぽさの塊のようなイメージをもっていたのだが、実は何も知らなかったのだと思い知らされた。
キンダースペース版とあるので、もしかすると原作とはかなり違うのかもしれないが、個々の描き方の細やかさ、それに応える役者さんたちの素晴らしい演技に、驚きのような思いをもって舞台を観ていた。
(肝心なところでの台詞のカミは残念!)
時代は明治でも、描いているのは人間の普遍・・・と思ったのだが、もしかすると作家は、現代の我々だからこそ共感できる物語に作り変えたのかもしれない。
登場人物の心の揺れを追いかけていくうちに、これは時代背景を借りた「現代版・金色夜叉」であるという気がしてきた。
いずれにせよ、非常に完成度の高い、楽しめる舞台となっている。