教育再生シリアスゲーム『昭和クエスト』 公演情報 劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)「教育再生シリアスゲーム『昭和クエスト』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ミュージカル・アクション・コメディ
     劇団SETのコンセプト『ミュージカル・アクション・コメディ』は最高でした。三宅さんと小倉さんのギター・プレイが素晴らしいです。

     劇中、スナックでのシーンでは、アコギで昭和の名曲でコントやっていました。唄っていた曲がいきなり転調して別の曲になるというもの。
     コード進行が同じ曲だったのかな。音楽の技術があるからできる芸だと感じました。

     最終幕ではバンド演奏で「第九」やビートルズの名曲を聴かせてもらいました。名前が思い出せないのですが“It was a hard day night”のフレーズが出てくるあの曲です。
     アンコールは2回あって、2回目では千秋楽だけのお楽しみとして小倉さんがひな段の2段目からセンターにジャンプして演奏するという魅せるギターを見させてもらいました。

     エレキギターかっこいいです。 この世代のみなさんはギターが弾けて当たり前だった。僕もこのかっこいい60年代に生まれたかった。

    ネタバレBOX

     この物語は喜劇である。

     ゲームの世界でしか生きられない子どもたち。現実のつらさを乗り越えられない。

     そんな子ども達に1960年代の古き良き時代「昭和」へワープし成長してもらおうとするゲームを体験してもらおうという試みが実施された。
     これが『昭和クエスト』である。現実の時間で3日間、テスト・プレイヤーとして中学生3人組がパーティとして選ばれる。
     人々を感動させられればポイントがプラスされる。この逆の場合はマイナス・ポイントとなる。
     100ポイントを稼ぐにはゲーム内の時間では何年もかかってしまうことが分かった。
     子ともたちは一気にクリアを目指そうと、120点を取れるクエスト「バンドやろうぜ」に挑戦する。クリア条件は「バンド演奏で観客を魅了する」ことである。

     この仮想空間は今を生きる大人達のノスタルジー(追憶)である。所詮はゲームであり、過去のコピーでしかない。

     現実の大人たちはゲーム内に留まろうとする子ども達にこう告げる。
     苦労や困難が立ちはだかり、難しいけれども、それをクリアすると楽しいゲーム『現実』へ戻って来い、と。
     生きるためには苦労を知り、困難を乗り越えていくことが肝要である。こうして子ども達は大きく成長していくのである。

     現実世界に戻り、古き良き昭和で音楽に触れた子どもたちは、バンド活動に全力を傾注する。新聞配達などのアルバイトで汗をかき、楽器を手に入れた。
     辛いながらも楽しい人生を過ごすことを覚えたのである。

     最終幕、約30人編成の大型バンド演奏で東京芸術劇場の観客を魅了させ、大団円を迎えた。

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    2008/01/08 00:05

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