満足度★★
期待し過ぎました
80年代に大人気で、2001年に活動を封印した劇団の封印解除&解散公演で、最盛期の頃はまだ幼くて観る機会がなく、今回初めて観ました。古臭さを感じるのは敢えてそうしたのかも知れませんが、過去の経歴から(勝手ながらにも)期待していたレベルに全然達していませんでした。
地球と友好関係を持っているある惑星を舞台にした、映画『惑星ソラリス』を思わせるSF的設定の物語で、現代の日本を皮肉るネタやベタなギャグ、劇団自体について言及する様なエピソードを織り混ぜながら、死んでいなくなった人との関係を描いていました。
現代の日本とアメリカの関係を思わせる場面等、政治的なトピックも触れられていましたが、あまり深く掘り下げられずに描かれているので、ただ「社会的なことも考えていますよ」というポーズを取っている様にしか見えず残念でした。
役者達は流石ベテランと思わせる場面もありましたが、会話のやり取りの間が良くなくて、ただ決められている通りに台詞を喋っているだけに見える箇所も多く気になりました(特に男性陣)。
終盤の映像を用いた演出は効果的でしたが、それ以外の美術や照明、衣装等の視覚的表現は劇場のサイズに合ってなくて貧相に感じました。
オープニングのダンス、BGMの使い方、ギャグの多用等、個人的に苦手なタイプの作品でしたが、今回の作品がこの劇団が活動していた当時と同じ作風であるのならば、その様なスタイルの源流として今でも若い劇団に影響を与えていることに凄さを感じました。