満足度★★★
刺激的
断片的な台詞が多く、ほとんど物語の内容は掴めませんでしたが、刺激的なパフォーマンスによってギスギスとした雰囲気が伝わってくる作品でした。
自ら奏でるパーカッションのリズムに乗せて2人の対話を1人で演じて始まり、服を脱いだり、ビニール傘を切り刻んだり、床に投げ捨てられるチョコレートを延々口に詰め込み続けたり、大きな布に黄色のペンキを塗りたくり、マッチで火を着けて燃やしたり、靴を大量に床に並べたりと何を意味しているのかが分からないながらも印象的なシーンが沢山あり、60分の間で飽きることはありませんでした。
ダンス的な身体表現と歌や楽器演奏の音楽が多用されていたのが効果的で良かったです。
出演者に訊いたところ、台詞は戯曲通りで解体や再構成はしていなくて、舞台上で実現できないようなト書きについては他の表現に置き換えたとのことです。パフォーマンスとして楽しめましたが、どのようなプロセスでこの様な表現になったのかが気になりました。
途中まで入り口のシャッターを開けっ放しにしていた為、外部の雑音が大きくて台詞が聞き取り難かったのが残念でした。
来年、さらにブラッシュアップして本公演として上演するとのことで楽しみです。