誤/娯楽 公演情報 黒色綺譚カナリア派「誤/娯楽」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    演じる側を想いを強く感じる
    個々のシーンから伝わってくるものに
    作り手の想いが強さをもって伝わってきて・・・。

    舞台の成り行きを
    がっつりと見つめてしまいました。

    ネタバレBOX

    場内にはいって、
    籠を被りブランコから場内を見つめる
    役者の風情に目を奪われる。

    そこに、観る側の舞台に対する視座と
    作り手の舞台に対する視座がしたたかに置かれて・・・。

    舞台の表見上のありようを観ていても
    さして浮かんでくる物語はない。
    でも、個々のキャラクターたちの
    衣装や科白の内に縫い込まれたものが
    恣意的に裏地を見せて晒されるような感覚があって・・・。

    観る側の勝手な妄想なのかもしれませんが
    どこか劇団としての私小説的な匂いを
    感じてしまう・・・。
    作り手の世界に惹かれ
    それぞれのシーンの色を見つめながらも
    作者や演じ手たちが隠し織った
    糸たちの在りように心が奪われてしまう。

    そう感じ捉われた時点で、
    この舞台は作り手の勝ちなのかもと思いつつ、
    籠の下に縛られていく人々の在りようや
    スピーカーから流れてくる
    どこか軽質で能天気なアナウンスの風情が染め上げるもの、
    さらには、缶詰や母親の棒でつつくしぐさや
    その村をのぞき見たり通り過ぎる者、
    舞台にあるもののそれぞれが
    何の憑依であるかに心を奪われて・・・。

    劇団の休止前最後の舞台をしっかりと
    捕まえることができましたかといわれると
    まったく自信はないし、
    もっといえば、そこに描かれるものは
    観客が舞台上に観続けたものだけではないような気もするのですが、
    よしんばそうであっても、
    表現者がひとまず営業を終え店のシャッターを下ろす前に
    奥にとじ込めていたものの縛めを解くような感覚を
    もらったような気がして。

    万人向きのお芝居ではないかもしれないけれど、
    すくなくとも
    これまでの劇団や作り手の表現を観ているものにとっては
    とても興味深い舞台でありました。

    作り手や役者たちのこの劇団での舞台、
    ふたたびみたいですね。、
    決してあせることなく、
    でも、なんらかの形でその看板を残し、
    時がふたたび満ちたら
    在りようにこだわらず
    したたかに店を開いてもらいたいものだと、
    そんなことを感じながら劇場を後にしたことでした。

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    2011/12/17 11:17

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