劇団衛星のコックピットE16-17 公演情報 劇団衛星「劇団衛星のコックピットE16-17」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    なんだろ、この残念感…。
    その昔、タイニーアリスでこの劇団を観て、もの凄く面白かった。
    その後、この『劇団衛星のコックピット』を東京でも上演したのだが、日程が合わず観ることができなかった。
    それだけに「観たかった!」の気持ちが高まっていたのだが、なかなか東京にやって来なかった。
    そして、今回である。
    しかも公演内容は見逃した『劇団衛星のコックピット』だ。
    これは期待せずにはいられない。

    ネタバレBOX

    受付には企業の受付とか工場見学の案内にいそうなコンパニオンの女性が制服でいる。
    どうやら、松戸重工という企業の開発した大型ロボットに、観客たちは見学に来たようである。
    今回見学する大型ロボットのパンフも配布され、社歌まで載っている。
    誰も気がついていないようだが、松戸重工のCMがロビーの小さなモニターに流れている。しかし、内容は短くてやや中途半端。
    少人数での観劇になるのだが、小学生ぐらいの子どもの数が多い。
    市報とかで「巨大ロボットを舞台にした演劇」を見てやってきたのか、市民の招待なのかは知らないのだが、とにかくわいわいやっている。

    開演になり、コンパニオンに従って、室内に入る。
    正面にはロボットのコックピットが設えてあり、期待がさらに高まる。
    コンパニオンが前説を行う。松戸重工の社歌まで歌ってくれる。
    やっぱり期待は高まる。
    ニコニコしてしまう。

    のだったが、いざ本番になると…。
    ん? 
    なんだろ、この感じ。
    面白要素満載なのに、不発、不発。
    Fジャパンさんが、変なポーズや表情で、子どもたちを笑わせるぐらいな感じ。

    役者の人たちは、みんなうまいとは思うのだが、いろいろな設定の意味がなく、主人公が曖昧で、かと言って群像劇にしては、個人の持っている物語があまりにも薄すぎる。

    これって、本当に何回も再演されていて、今も全国の市のホールなどを回っているの? と思ってしまう。

    ごちゃごちゃしすぎた印象で、何が言いたいのかイマイチわからない。

    日本の、マスコミの、というテーマなのかもしれないが、それも弱い。

    設定の曖昧さは、例えば、メインモニターが故障ということで、見えない設定なのに、サブモニターの様子を観客に見せるために、メインモニターにそれを映し出す。だったら、メインモニター故障中の意味もなく、普通に使うべきで(CGの制作費などの問題かも)、使わないならば、最後まで使わず、サブのモニターに映っていることは、観客には見せずに、台詞だけで伝える、とかにすべきではなかったのだろうか。
    また、そもそも入口から前説までは、企業の製品をデモンストレーションするというような、設定だったのにもかかわらず、本編が始まると、観客は、「ロボットにやって来たお客」ではなく、普通の「演劇を観に来た観客」になっているというのは、いろいろ凝ったことしている割りには意味がないように思えるのだ。
    観客参加型ならば、最後までそうすべきだったのではないだろうか。

    子どもたちも公演中はあまり盛り上がってないし。

    武蔵村山市民会館は、わが家からもの凄く遠い。
    そして、この残念感。
    ぐったりしてしまった。

    好きなタイプの劇団なので、次に期待したい。

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    2011/11/26 06:31

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