ある馬の物語 公演情報 劇団俳優座「ある馬の物語」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    すばらしかったです。
    人間は「自分がこの世で何をなしえたか」ということよりも、「自分が何をどれだけ持っているか」で、幸せの度合いを計っている。
    「私の」という所有格の代名詞を、より多くの名詞に対してつけることのできる人物がより幸福だと、人間は考える。(トルストイ『ホルストメール』より)

    トルストイの「ホルストメール」を初めて見たので、この芝居の演劇としての出来の良さはもちろん、もともとのテーマにも深く感動させられました。
    立派だった公爵の最後は、死んだ馬ほども役に立たないんだという皮肉。歳を取るなら、堂々とした老年になりたいですね。

    オープニング、役者たちがマイムで円形の舞台を回りながら、人間から馬になっていく様は幻想的でした。

    小山力也さんのいななきは馬にしか聞こえず、いつしか馬ホルストメールにしか見えなくなりました。
    動物に(だけ)は弱いので、やっぱり泣きました。

    いいお芝居でした。

    ネタバレBOX

    最後のシーンで、舞台のまん中がポッカリ空いて、そこから音が聞こえて来るのが、とても不気味でした。
    あれは何を意味しているのでしょうか。
    観た人のご意見が聞きたいです。

    ソワレで早く次のところに移動しないといけなかったので、アフタートークを聞けなかったことが残念です。
    あの穴についても、なにかヒントになる話があったのでしょうか。

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    2011/11/21 09:07

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