秋涙 公演情報 劇団だるい「秋涙」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    知的で洗練されたコント
    男性メンバー4人が脚本・演出しながら演じる。

    「男子校のノリ」という感想を多く聞いた。

    言われるまで、あまり意識しなかったが、潔く、そんな雰囲気もあったかもしれない。

    旗揚げ以来、ずっと観てきて、最初のほうの公演はやりたいことをやっている印象だったが、

    回を追うごとにコントが洗練されてきたと思う。

    今回はかなり、大人向けにレベルアップされていた。

    いまや、多くの人にお勧めしたい内容になっている。

    「秋涙」はシュールレアリスムにもかかっているそうだ。

    ただ腹をかかえて笑うコントではなく、小気味よい知性を感じさせるところが「だるい」の魅力だ。

    ネタバレBOX

    「意味屋」この作品のみ小林早苗が担当。笑うセールスマンみたいなエスプリのきいた作品。

    映像をうまく使い、巨大カプセルを飲み込む場面が可笑しかった。

    「余興」(大島健吾・作)

    会社の同僚の結婚式の余興を始めようとした男性2人の哀歓。

    大河内健詞は出てくるだけで可笑しい。彼のスカート姿は東大の「ウワノソライフ」以来。


    2分間のショートコント4本では中野和哉の「法廷」がミヒャエル・エンデの手法でかみ合わない言葉の面白さを狙った。

    大河内作「貧乏兄弟」の会話は、ドリフのおバカな兄弟を思わせた。


    「餅つき名人」

    ケータイゲームを実写で見せる。

    大河内作品のバカバカしくも大真面目でナンセンスな可笑しさ。

    「直江兼続」

    佐溝貴史・作の戦国コント。これもドリフのような可笑しさがあるが、裸になっても品を失わないところがいい。

    「アダムとアダム」(大河内健詞 作)

    これも裸コントだが、「アダムである」という台詞の繰り返しでつづり、哲学調で面白い。


    「秋涙」

    同じ女性を愛した男4人の独白。中野作品には珍しく、センチメンタルで演劇に近い。

    まさに「秋の涙」という感じで、彼らの前に湖が見えるようなすがすがしいエンディング。




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    2011/11/08 19:45

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