廃墟に咲く花 公演情報 SUGAR「廃墟に咲く花」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    七人いる!
    チラシの写真は、6人の男の子達のグループの話のはずなのに、
    舞台の上には、7人の男の子達の話になっている。
    あれ?と思って上演中、暗がりの中で、チラシを見ながら見比べていたけど、
    いまどきの最近の男の子達なので、特に区別がつかず・・・。
    誰ってのは、一応ネタばれなのかなぁ?そこに書くとして、
    劇中にダンスをするシーンもあるのですが
    7人でバランスよくチームが出来ている。
    みな、しっかりと踊っているんですよ、誰も浮いていない。
    6人なのに7人???
    田舎のホストみたいな、ジャニーズの落ちこぼれレベルの
    男の子たちが、戦闘ズボンも今風に腰まで落としてパンツ半分見せて
    演じています。

    関西の知人の女性に「関西で大人気!初東京公演だから見て!」って
    チケットが送られてきたので
    雑居ビルの地下にある、笹塚ファクトリーへ。
    自分では、いかない公演でしょう。

    この劇場は、すきま風は多いし、楽屋が劇場内に黒カーテンを引いた
    だけで区切っている倉庫みたいなとこなんで、ガサガサ音はするわ、
    環境は最悪なんだけど、交通の便や駅前という立地で便利は便利です。
    すきま風もあって、寒いんだけど、
    「この手の作品だから1時間30分程度だろう」と思っていたら
    2時間30分もありました、休憩なしで。
    トイレに何度も行きたくなります、でも上演中は立ち辛いです。
    小劇場ですから。
    すいてるんですが、演出の都合上か、立てなかった。

    内容は、前半は、アイドル劇以上に、ほんと台詞棒読みで、
    「きっついなぁ」と思っていて、薦めた彼女を恨みましたが
    これが後半、持ち返します。緊張感、迫力、テンポが増し、
    そして、クライマックスは感動です。
    何でも、この作品は関西では再々演をしているほどの
    好評を得ている作品のようで、数千人規模の動員力があるとの事。
    薦められた意味が分かりました。
    前半は初の東京公演の第一回で緊張していたのか、
    本当に退屈なのか、わかりませんが、
    話のつまらなさと、劇場の寒さと、会社に残してきた仕事が気になって、
    「帰ろうかな、出ようかな」と何度も思っていましたが
    前記したよう、どうも出るタイミングがなく、つきあっていたら、
    いやいやラストは涙。

    お笑いの「アンバランス」山本が、出演しています。
    彼がいい。
    自身が持つ貫禄と風格、そして愛嬌で舞台栄えが、そもそもするのですが
    お笑いでコントか芝居でもしているのでしょうか、
    非常に、間というか立ち姿に安定感があり、舞台を締める。

    7人の男の子達は、役柄が「18歳以上の男子が、徴兵される」という
    内容だけど、なんと16-7歳の子だけじゃなく、14歳の子がいて
    最年長21歳の子と並ぶと、とても年齢差があり、違和感が強い。
    それ以外は、本人たちに対し宛書したのでしょう、
    よく合う役柄になっていて、とても自然。

    大阪では大人気の彼らも、東京では知名度がないことを
    謙虚に知っているのでしょう、カーテンコールの挨拶も
    謙虚な姿勢で初々しくも、しっかりとし、
    終演後は、SUGAR全員でお見送り兼、CDの販売を頑張ってます。
    握手し放題、写真とり放題、でも誰も彼らに頼んでいませんでしたが、。
    真面目に、僕にさえも6人の一人ひとりが、ちゃんと目を見て
    「有難うございました」と礼儀正しく御礼されちゃうと、
    「良かったよ」って周囲に勧めてあげたくなります。
    本当は星3つ程度だけど、彼らの真面目さに
    星一つおまけします。後味いいもんなぁ、男の子でも、
    爽やかな若さと姿勢で接しられれば。

    正直、あんまりビックになるとは思えないけど、
    頑張って欲しいと思います。







    ネタバレBOX

    医者を目指している子が、6人のメンバー以外の子です。
    でも、とても大事な役でいるんですよ、むしろ彼が主役のほうが
    安定するかのよう、7人を締める。
    見ていて、「この子は、芝居が上手いなぁ」
    「この子は、知的な雰囲気がするなぁ」
    「この子は、舞台なれしているのか、立ち姿が出来ているなぁ」と
    非常に目立つ子だったのですが、
    カーテンコールで、「ゲスト」ですって言われて判明しました。
    でも、アイドル芝居ですから劇中何度も歌のシーンが出てくるのですが
    (これが、以外と、はまっている。)
    7人でアンサンブルが出来ているんですよ。
    ゲストにしては、踊りも上手だし、よく溶け込めている。
    雄太郎とか言う名前の彼は、ハニカミ王子よろしく華もあるので
    これから、伸びるんじゃないかな。

    何より、とにかく出演者が多い!アンサンブル、ダンサーがいっぱい。
    100人そこそこしか客席はいなのに
    舞台の上には30人以上いました。
    青山劇場で見たAAAの芝居と同じ、劇場が狭いので
    それ以上の迫力がありました。
    当然ですが「テイクフライト」より多い。
    まぁ舞台の上に立てりゃ、手弁当でもみんな来るんでしょうが、
    衣装だけでも結構な手間だなぁ。

    前半の訓練シーンは、
    「ウィングオブゴッド」のような、現代っ子が軍隊の中で感じる
    ギャップを描く、アンバランス山本は、今井雅之と路線は同じですが
    包容力と暖かさが今井よりあるので、見ていて安心感がある。
    そして後半の実戦シーン、特にラストは
    さんまの「7人ぐらいの兵士」宜しく、
    愛と友情とロマンで粋な締めくくりをします。
    これがアメリカの作品なら「ビバアメリカ!」で
    一刀両断、ランボーのごとくハッピーエンドでしょうが
    日本人のDNAって、滅びの美学があるんでしょうねぇ、
    こういうラストが落ち着く。

    セットが何もなく、つかこうへい作品ばりに
    台詞の応酬とパフォーマンスだけで
    ぐいぐい話しをひきつけます。
    いやぁ、再演を繰り替えす作品って、やっぱり
    完成度が高いんですね。

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    2007/12/07 00:21

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