ヤングフォーエバー 公演情報 壁ノ花団「ヤングフォーエバー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    世界を動かすのは誰か
    おとぎ話のような世界と、ロボットダンスのような機械的な動きで見える、独特な空間。小さい頃大人に読んでもらった童話には教訓がつまっていた。でも、本作には乾いた笑いと共に、抗えない世界に飲み込まれた人間しかいない。はじまる。与えられた使命を全うするために役者は演じる。そして終わる。不思議〜。

    ネタバレBOX

    ブロックで覆われた床以外は暗幕に囲まれたシンプルな舞台。5人の男優の配役は確かにコロコロ変わる。機械的で、余計な動きを排除したような役者の動きと喋り方は、美しい舞台空間を生んでいた。

    あるところに1人の男がいた。真っ黒なけむくじゃらの髪の男は、40歳を優に超えてるはずなのに、喋り方も見た目も子どものよう。男は、おばあちゃんがやっていた洗濯屋を手伝っていたが、洗濯の依頼がなくなって、村に増えていた猫を洗濯して減らす仕事をしだす。猫がいなくなると、ネズミが増えてきた。今度はネズミを減らす。ネズミがいなくなると人間が増えて来た。今度は、人間を減らす事にした。そうしたら村には誰もいなくなった。おばあちゃんも死んで村に長い事1人で住んでいた。そして、公演の説明文章へと物語は進んで行く。

    何故そうなのか、どうしてそう思うのかなどはほとんど語られない。男はまるで年を取らない、王様が消える、戦勝を祈念した塔が倒れる、夏を待つ、全ては見えざる手によって誘われた世界の法則のようだった。

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    2011/09/30 21:54

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