満足度★★★
ガーリーな世界観
ダンスと演劇と演奏が一体となった「音体パフォーマンス」と銘打った作品で、女の子らしい可愛い世界観が印象的でした。
ギターを弾くテニスコーツの植野さんの体におぶさって落ちないようまとわりつきながらポジションを変えていく印象的な場面から始まり、4人のパフォーマーが台詞やダンスを通じて男女の愛憎関係をポップに描いていました。
音楽を担当したテニスコーツの2人も傍らで演奏するだけでなく、パフォーマンスに介入して作品に立体感を加えていました。
東京コレクションに参加しているファッションブランドが衣装を担当していて衣装替えが何度もあり、宣伝だけではなく公演時にもヘアメイクさんがついていたりと、この規模の公演にして異例なレベルでビジュアルに力を入れていて、パフォーマンス化されたファッションショーのような華やかさがあり、目を楽しませてくれました。
台詞と動きと音楽を並列に扱い、そこからメルヘンチックでガーリーな世界観を打ち出しそうとする意図は理解できるのですが、60分間の上演時間を持続させるには演出が少々弱く感じました。ポーズをパタパタと繋げるスタイルの振付を多用していて、流れるようなムーブメントがないため進行に硬さを感じました。
ホナガヨウコさんのイノセントな可愛らしさが素敵でした。菊池明々さんも所属しているナイロン100℃の公演に出演してときとは異なる存在感があって魅力的でした。テニスコーツの暖かみのある生演奏も素敵でした。