さよならシンデレラ/σ^2=1 公演情報 劇団PaPrika「さよならシンデレラ/σ^2=1」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ピリッと辛いメルヘン
    小さな小屋ということもあり、自分が舞台の中に入り込んでいるかのような錯覚を受けます。2本立てのオムニバス形式で、『さよならシンデレラ』は抽象的なようで具象的な感じ、『σ^2=1』は具象的なようで抽象的な感じ。相反するようで重なるような、不思議な芝居でした。
    皆さんお疲れ様でした。今日千秋楽ですね。最後まで頑張ってください。

    ネタバレBOX

    『さよならシンデレラ』
    女の子同士のくっついたり離れたりを描いた作品。
    一女子として「あるあるー」と思いながら、自分の身近な女友達を重ねながら観ました。
    毛糸の演出がニクイ。毛糸電話を断ち切るところが好きです。
    女の子が少しずつ成長して行く訳ですが、スタンスや仕草の変化や、会話の中からいつを演じているのかが分かり、展開を見失うことがなかったです。
    作演さんの努力と役者さんたちの演技力の賜物ではないかと思います。


    『σ^2=1』
    冒頭、地震を彷彿させるシーンに、3.11の記憶がフラッシュバックして、恐怖を煽られる。1本目の作品とは対照的に、床のコンクリートやブロックを用いたダークな印象でした。
    家族を描いた作品で、「親と思われる人がいるだけ」という下りに、最近親との関係がギクシャクしている私の心が揺さぶられる感じがしました。その直後のシーンに唖然。あそこまで豪快にやると、役者さんたちも吹っ切れるのではないでしょうか?
    最後、何となく結末が分かったような、分かっていないような…
    ただ、当たり前と思っている家族に対して、何か新たな視点が与えられたような気がします。


    あと、スタッフ的なお話。
    舞台:三面舞台ということもあり、お客さんの表情が丸わかり…少し照れます(笑)二つの作品のバラバラなようでリンクしている世界観がしっかり出ていたと思います。個人的に『さよならシンデレラ』の手鏡欲しいです。
    照明:色をそんなに使っている訳ではないのに、キレイにまとまっていました。『さよならシンデレラ』のパチっとなるところが良かったです。
    音響:選曲良かったです。音を重ねているところが多々あって、音響さんは相当苦労したのではないかと…
    衣装:『σ^2=1』の田中さんの衣装が素敵です。
    宣伝美術:ロゴが好きです。可愛いようでお洒落で、でもピリッとした感じ。
    制作:笑顔で丁寧な対応をして下さってました。

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    2011/09/25 00:21

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