1 hour before Sunset 公演情報 Dance Theatre LUDENS 「1 hour before Sunset」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    透明感のあるダンス
    横浜港沿いのカフェ/イヴェントスペースでの公演で、ダンサー5人とパーカッション奏者1人によって途切れることなく流れるような時間が形作られた、スタイリッシュで美しい作品でした。

    それぞれが自由に動いているように見えながら、めまぐるしく2、3人の組を入れ替えて動きを合わせたり、時折現れる5人全員のユニゾンも一瞬だけですぐにバラバラに動き出す、客の視点を固定させることがない緻密で多彩なフォーメーションの扱いが見事で、生演奏の音楽(スティーヴ・ライヒ作曲『シックス・マリンバズ・カウンターポイント』)と相俟って、ボキャブラリー豊かにノンストップで持続する運動に快楽性がありました。
    ドラマ性や笑いを用いず、身体の動きや配置のみで構成された、まさにダンスといった作品で爽快感がありました。動きだけで十分魅力があるので、途中で一度話す台詞や後半のやや叙情的な展開は必要がないと思いました。

    加藤訓子さんの演奏も素晴らしく、演奏する姿が踊っているみたいでした。ライヒさんの曲以外に、スチールドラムを改造したランダムに音がなる楽器を用いた即興演奏や、マリンバの優しい音色が印象的なゆったりと曲(当日パンフレットとには書かれていませんでしたが、おそらくハイウェル・デイヴィスの『プール・グラウンド』でしょうか?)も夜景にマッチして美しかったです。

    会場の2辺は全面ガラスで出入り口は開けっ放し、残り2辺が客席という配置で、会場内に海からの涼しい風が流れ、時には建物の外に走り出て横浜港の夜景に溶け込みながら踊る、解放感のある空間の使い方が気持ち良かったです。
    通行人が足を止めて少し様子を見ていたり、無音になったときに外の人の声やかすかな波の音が聞こえてくるの作品の一部のように機能していて面白かったです。

    開演時刻が19時だったので、開演時には既に暗くなっていましたが、タイトルの通り日没の時間に合わせて観てみたかったです。

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    2011/09/20 10:27

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