センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】 公演情報 劇団バッコスの祭「センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    日本が原爆を持ったら‥
    南大塚ホール(キャパ300)というやや大きめな劇場で、セットもしっかり創られた力作という感じ。ただ、戦争(原爆)というテーマをシリアスに扱うにはもう一皮化けてほしいかも。内容はけっして悪くはないと思うけど。

    役者は、大学教授役の田仲晶が一番良かった。主役の丹羽も力演していた。
    今後、快作になることを期待して☆3で。

    ネタバレBOX

    広島の大学内で原子爆弾の研究をしているチームがあって、名越(丹羽)はその一員。姉・深雪(辻)は、地元劇団(村崎座)の一員。そこに、軍関係者も加わり、それぞれの想いをからめて、原爆投下までを描く(時間的には、特攻前日の兄弟の語りから特攻の日まで?)。

    劇中劇(元寇)と実際のカミカゼアタックを並行して表現する構成は、演劇的で面白い。わかりやすいし(パンフにここらへんの説明があったのは○)。蒙古襲来=アメリカの爆撃、炎童子(金子)=原爆とかおもしろい発想だと思う。
    ちなみに、その炎童子がキャラがわかりにくかったというか定まっていないような感じがした。衣装が平坦(普通)な気もしたし。神秘性とか要素を一つ盛ってほしかった。

    クライマックスからラストまでが一番の見せ場と思うけど、ここらへんに、戦争中の「死」(もしくは生)といった要素を色濃く描いてよいような気がした(戦争とは悲惨なんですよーという話にしたくないのかもしれないけど少なからず客はそう観てしまうところがあるのではないか)。アメリカの原爆投下の恐ろしさの描写ももっと怖くてよいかな。グッとくる何かが足りていない気がしたのが残念。

    時間をおいて再改訂してさらに素晴らしい作品にできると感じた。

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    2011/09/12 00:19

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