アンチゴネー 公演情報 テラ・アーツ・ファクトリー「アンチゴネー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    解りやすく面白い
    ギリシア三代悲劇作者の一人ソフォクレスのあまりにもよく知られた戯曲『アンチゴネー』。敢然と禁令に背いて死罪を適用されるアンチゴネーの相関図をワタクシ達の目の前でアニメ絵と一緒に役者が書き込んで、説明していたのでひじょうに解りやすかった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    実は『アンチゴネー』はギリシャ神話の中で読んだ物語だ。
    テーバイの王オイディプスの4人の子女のうち、男子のエテオクレスとポリュウネイケスは、父王の退位後、1年交代に王位につく約束が守られないことから、激しい不和を生じて、国を追われたポリュネイケスは、アルゴスに赴いてその王アドラーストスの女婿に迎えられ、やがて知友縁戚を語らって王位を恢復しようとテーバイへ来攻する。

    しかし、アルゴス勢は潰走するが、兄弟は互いに刺し違えて共に死ぬ。後を継いだ彼らの叔父クレオンは、テーバイを守って立ったエテオクレスは手厚く葬ったが、来攻したアルゴス方の死者、ことに首謀者のポリュウネイケスには、葬儀を禁じて、野に棄てておく。彼らの妹のアンチゴネーがこの禁令に反いて、兄の屍に埋葬の儀軌をおこない、捕らわれて死罪に宛てられることに。

    クレオンの末子ハイオンが、かねて許嫁の間であったアンチゴネーを助けようとして果たせず、父を恨んで自刃し、この報せを聞いて母のエウリュディケーも死に、そしてクレオン自身も死を選ぶのだった。

    ただのリーディングではない。しかし、キャストらは普段着でリーディングしていた為、衣装もそれなりの衣装が欲しかったところ。林英樹のクレオンは案外滑稽な感じで楽しかったが、滑舌が悪いのだろうか?聞き取りにくいセリフがあって残念だった。横山晃子のテイレシアス役は予言者の雰囲気を醸し出していて絶妙だった。終盤、新聞紙を床にばら撒き散らし、ゴミのように扱う場面は、民衆の噂や動向やざわめきを表現したものだったのだろうか。

    面白い舞台だった。

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    2011/08/28 23:37

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