僕を愛ちて。~燃える湿原と音楽~【沢山のご来場ありがとうございました!次回公演は7月青山円形劇場にて!】 公演情報 劇団鹿殺し「僕を愛ちて。~燃える湿原と音楽~【沢山のご来場ありがとうございました!次回公演は7月青山円形劇場にて!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    本多が似合う、賑やかなエンターテイメント公演
    開演し客席が暗くなると、不意にドンッという重い音が客席脇から。

    その重い太鼓を鳴らしながら入場するのは、鶴のかぶりもので裃姿の演者。
    この奇妙な出で立ちがあれよあれよと言う間に8人の管楽器・太鼓になり、チンドン屋っぽくまた渋さ知らズっぽくもある曲と音色で、舞台の始まりを告げる!

    美術が醸し出していた重そうな舞台の空気が一変。
    賑やかで立体的な演出で、劇場は一気に非日常の空間に。
    そういえば、公演に寄せて、演出の菜月チョビさんが「新春公演ですからね、パアッとおめでたいものをお届けしたいと思います」と言っていたのを思い出す。
    まさに!
    他にも、本筋と関係ないタイミングでお祭りを始めてみたり、
    舞台を飛び出し客席中の通路を何度も使ったりと、
    動きを”必要以上に”ダイナミックに見せる演出が詰め込まれていた。

    これは狭い劇場だとできない。

    本多に合わせて、劇場を活かしきろうとした演出。
    見事!
    演出以外で特筆すべきは、スーパー親父の粟根まことさん(劇団☆新感線)のパワフルな生ドラム!
    親子が音楽で対決して、子どもに参りましたって言わせるシーンなんだけれど、
    力強く叩く姿と粟根さん演じる親父のキャラが相まって、男の強さや器の大きさをものすごく感じさせるドラミングだった!

    生きることの大変さと困難を乗り越えようとする意思の強さ、そんなことを寡黙に背中で見せてくれるようなドラム。

    ドラムテクニックを超越し、男としての魅力が溢れていた名演でした。
    鹿殺しのステップアップ公演は、本多劇場の名に恥じぬ、というか本多が似合う、賑やかなエンターテイメント公演にしてくれました。

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    2011/08/15 05:07

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