満足度★★★★★
無題64-補追
2回目です。前回、下手側がよく見えなかったので再観劇です。今日は最初から下手側に座るつもりでした。ほぼカイバラ(平山さん)の正面です。やはりこの位置のほうがいいですね。舞台を3つに分けると、①下手→沸々と煮えたぎる欲望②中央→引きずりこまれた者の諦め③上手→傍観者。3つの場所にそれぞれ役者さんがいるのでどこをみるのか選択しなければなりません。カラオケのシーン、かろうじてソファに座っているヒラサワ(本井さん)は、少しずつ眼をとじ息絶えます。周囲の喧騒は耳に入らず、消え入る自らの命を静かに見つめているようです。それを見つめるカイバラ。きょうは話をしていない方向をよくみたのですが、これでもか、というくらい役になりきっているようです。凍りついたような表情であっても、微妙な動きがあります。地獄をみている者の眼です。