「 □.  」 満員御礼の内に終了いたしました!!皆様ありがとうございました☆! 公演情報 コズヱヲプロデュース「「 □.  」 満員御礼の内に終了いたしました!!皆様ありがとうございました☆!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    痛メルヘン……
    ……という語を、(当日パンフレットにも書いてあったのだが)
    アフタートークで聴いて、「なるほど」と思った。

    ネタバレBOX

    全身に傷口ができてしまうという難病に罹ってしまった少女。
    そして、この地方の伝説に従って、これは世の中の苦しみを背負っているのだと信じ込む少女とその兄の2人。

    一方、この2人に対して、非常に現実的な兄の妻と、この家の猫(?)。
    さらにそこに、東京からやってきたという旅人の男性が雨宿りに現れ、
    この少女に恋心を抱いていく……。

    少女の苦しむことしか意味を見出せない兄は、現代風にいえば、この少女と「共依存」とでも言うべきか?

    しかし、少女は兄の気持ちも分かりつつも、旅の男性の言葉に魅かれていく
    ……そして、ついに2人で東京へ行くことを決意する
    ……ところが……(ここから先は「ネタばれ」でも言いません…笑)。

    さて、バーを会場にして演じられるこの芝居は、
    事前の「説明」にもあるとおり、基本的に暗い中で演じられる。

    観客にはピンホールの開いた紙で覆われた懐中電灯が渡され、
    観客の好みによって、これを点けて観劇する仕組み。
    もちろん、そういう覆いが付いているので、
    これを点けても役者や舞台装置は、ほんの僅かに、ほの明るくなる程度で、
    場内の雰囲気は壊されないようになっている。

    また、その場面に登場していない役者は、
    舞台裏に引っ込んでいるのではなく、
    不気味に舞台の周囲を静かに周回している。
    これも、場内を独特のオーラに包みこんでいく役割を担っている。

    まあ、こういう話と演出なので、不気味というか、超現実的というか、
    神秘的というか、とにかく独特の雰囲気が終始漂っており、
    そこに違和感ある「兄の妻」と「旅人」が、
    いわばストーリーと雰囲気を撹乱する役回りとなっている。
    最後は兄の妻はその夫によって……(これも内緒)。
    というわけで、おそらく観る者の好みで、
    好き嫌い・評価は相当別れるのではあるまいか?

    ただし、私的には、こういう雰囲気の芝居は珍しいし、
    とにかく、かなり気に入った……。

    アフタートークでも、主人公の少女役の三浦梢は、
    独特の雰囲気を湛えていた。
    彼女のこういう雰囲気も、芝居全体の形成に大いに貢献したと思う。

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    2011/07/23 00:15

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