血の婚礼 公演情報 Bunkamura「血の婚礼」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    唾かぶり席ならぬ雨被り席で観劇
    事前情報より、前2列はビニール被る事を知っていたので覚悟はしていたけど、鼓笛隊の登場が近づく度「・・来る!」とビニール構えながら見る事に。
    迫力は充分感じたけど、幾分そちらに気を取られ過ぎた事もあり、話の内容より役者さんやらセットの猥雑さに興味が入ってしまった。
    場面事の雨降らしに強弱があり、前の方に座っていても上手・下手で喋っていると一部台詞がかき消されて聞き取り辛い事もあったけど、後ろの方は聞こえたのかな?
    なんだか、歌舞伎町の路地の一部で繰り広げられているような芝居だった。

    ネタバレBOX

    周囲が首を突っ込んできて問題がより複雑になり、絡まった糸がもつれたまま余計ややこしくなり、当事者達が予想していた事から予期せぬ結果になってしまう。ってこれってまんま現代の置かれている状況のような。
    最後全員が見つめた電車の光は、日本の未来への暗示?明るい希望メッセージってことだったのかな?

    雨が降っている間はオドオドした感じだったハルキが、雨がやみ停電した途端豹変、北の兄に敵意をむき出しにし、蝋燭の灯りだけで対峙している様は迫力があった。また好きな女を奪う北の兄は役に合ってた。
    兄を気にかける弟、誰かと交信し繋がろうとするトランシーバー少年、わざと万引きし注意されたい男、傍観者のようで血の結末を選んだコインランドリーの兄さんと姉さん。街の中で交錯している人物達が雨の中でもがきながら生きている姿は脆くて苦そう。

    停電後の蝋燭の灯りだけで進行する場面は、炎が揺らぐ度、先日の震災直後の心細さにも似て生や死を連想しそうになるが、正直、漠然とした理解しか出来ないのが口惜しい。
    機会があったらビニール準備に慌てず落ち着いて見たい。

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    2011/07/14 01:19

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