Caesiumberry Jam 公演情報 DULL-COLORED POP「Caesiumberry Jam」の観てきた!クチコミとコメント

  • 鈍色。
    好き嫌いはあるでしょう。決して朗らかな内容ではありません。でも、歪なものが輝く瞬間にこそ存在する強さもあるのです。とても美麗で印象的な場面が何度もありました。舞台上の風景が1枚の絵画の様に見えたり。観終わって残る余韻の後味は悪くないと思います。平和ボケしてる方、観るべきです。

    ネタバレBOX

    毛色の違う役者やゲスト役者もいたのでそういう意味のJAMでもあったのかもしれません。そんな事を思って気になって調べてみたら、JAMには「困難・窮地」なんて意味もあるそうです。あぁ、作中舞台がそうだった。ついでに、「客を呼び込む」なんてのもあるみたいです。
    中盤までなかなか波に乗れずにいた様に感じました。その状況において、印象的な場面を迎えてからその流れで修正するのではなく役者が自力で今にも流れを変えようとしている様にも感じた。なので期待しつつ観てもいられました。この「中盤」は、父親がウサギを殺す場面。出来事の印象度合いと包丁がまな板に当たる大きな音で、役者と客の気持ちがリセットされた。それ以降は緩やかに上昇線を描き始め、やがて日替わりであるゲストが登場。今日は柿喰う客の玉置玲央さん。いい意味で、柿で観るのと同じ姿でした。まぁ、ほぼ全裸だったという事ですね(笑)。ここで場の空気が一気に温まりました。強烈なインパクトの面白い人が出てきたと思ったら話は悲しげなほうに向かって空気が急速冷却。温まっていた分、その落差が観る者を引き込んでいました。相手役だった待村さんの好演も要因でしょう。それからラストまでは急角度で上昇。序盤と終盤だけ抜き出して観たら別の作品に思えるかもしれません。それがそもそもの演出意図なのか、それともかなり上演が押した事で役者のポテンシャルに何か問題があったのか。非常に気になる部分です。
    放射能汚染で爛れた肌をジャムで表現したのは上手い。ただ、読めてしまったのです。仕込んでからそれがそうだと台詞上で示されるまでが長かったかもしれません。
    ラストシーンのクリニカであろう少女について。たまたま知人が観に来ていて意見を交わしたのですが、ここの解釈が分かれました。実際に成長したクリニカの姿なのか、それともカメラマンの見た幻なのか。個人的にはどっちでもいいですし、観ている時もあまり深く考えない様にしていました。

    0

    2007/10/13 03:18

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大