マルグリット 公演情報 TBS「マルグリット」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    時期的にはぴったりな感じ
    ふだん、こういうミュージカルにはあまり興味がなく、観に行く予定ではなかったのですが、誘ってくださる方があったので。
    恥ずかしながらまるで予備知識がなく、「椿姫」に似た話だなぁと思って観ていたら、原作はそうだったんですね。

    宝塚でやってもいいんじゃないかな、というミュージカルで、藤原紀香と田代万里生のコンビも美しく、楽しめました。

    戦時体制の緊迫した舞台が、偶然ですが、時期的にぴったりな気がしました。

    ネタバレBOX

    藤原紀香の舞台は初めてだったが、TVドラマで観るより、数段、演技も巧くボイストレーニングを積んだのか美しい歌声で、役にぴったりだった。

    アルマンの田代は歌声ものびやかで、これからの成長が楽しみ。

    西城秀樹のオットー将軍が思ったより良くなかった。歌唱法が西城秀樹そのもので、何より役の感情や機微が伝わってこないので、深みを感じない。川崎麻世や加納竜といったミュージカル俳優が、アイドル時代とはまったく違う歌い方をしているのとは対照的。


    オットーが俗物とはいえ、マルグリットへの愛憎ゆえに策謀をめぐらすわけで、その葛藤もうまく伝わってこない。
    悪役と言うほど色濃くないので、難しい役ではあるが。

    それゆえ、「愛してなんかいなかった」というマルグリットに、経済的なこと以外、オットーに執着がないように見え、功利的な女に感じてしまう。

    歌手だったマルグリットと、以前は男女の関係にあった元マネージャー(横内正)が、「所詮、おまえはガソリンの配給権としての利用価値しかなかった」とマルグリットに言い放つあたり、ちょうど、ガソリン不足が問題になっていたころなので、胸に響いた。

    マルグリットはおちぶれ、民衆に撲殺されてしまうが、将軍の威光にすがって栄耀栄華生きてきた女であることは事実なので、反ナチの民衆に恨まれても仕方ない部分があり、新しい恋に殉じたとは言え、あまりヒロインに感情移入できないストーリーになっているのが残念。
    ヒロインとしては、ベルばらのマリー・アントワネットと共通する部分ともいえる。

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    2011/04/20 17:46

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