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Project BUNGAKU 太宰治

Project BUNGAKU 太宰治

Project BUNGAKU

ワーサルシアター(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

4作品ともすばらしかったですが、「燈籠」に1入れました!
小夏さんの作品、初めて拝見させて頂きました。
私は学生時代、太宰治の「人間失格」の草稿や、「女生徒」の素材となった日記から創作過程を追うことに興味を持っていた現在31歳会社員の女性です。
演劇はまったく分からないのですが、昨日拝見してとてもすばらしかったので、私も一言感想を投稿させて頂きます。
「燈籠」は4作品の中では一番好みではない作品なので、選ばないだろうなと思っていた作品でしたが、演劇の方が小説よりよくなっているように感じ、「燈籠」を1番に入れました。小説では結末の水野の手紙から女性は救われない感じのする後味の悪い作品でしたが、演劇では少し和らげられて、また主人公の女性も共感の持てる女性に描かれているように感じました。
また↓の方もおっしゃていますが、着物の美しさ、身のこなしの上品さ、音楽の効果的な使い方など視覚聴覚で舞台ならではの楽しさも味わせて頂きました。
他の3作品は題材小説のみを扱っていましたが、「燈籠」は途中、「葉桜と魔笛」や「待つ」など他の女性独白体の小説も入ってきて、「燈籠」にはない妹の設定が入り、物語が作り変えられ、対象作品で一本勝負というルールなら別ですが、結果的に観客に感動を涌き起こし、実際の小説よりいい作品に仕上がっているように感じました。私は個人的に「葉桜と魔笛」が大好きなのもあって不覚にも号泣してしまいました。
また俳優さん、特に女優さんたちが人間的に深みのある演技ですばらしかったです。
しかし、小夏さんがどのようなきっかけで「葉桜と魔笛」などをリンクし、それらの作品をひっぱってきたのか気になります。私は「燈籠」の中の「葉桜」という言葉に「葉桜と魔笛」を想起してしまいますが、作り変えられ新たに創作されていく過程にとても興味がわきました。
その辺り、今日のイベントで直接小夏さんに伺えればうれしいのですが、個人的にちょっと仕事で難しそうです。もしこの投稿に目を止めて頂けたなら、今度コメント頂ければとてもうれしくおります。すばらしい作品をありがとうございました(*^_^*)♪

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