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smallworld'send

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時間堂

王子スタジオ1(東京都)

2009/10/21 (水) ~ 2009/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★

一風変わった観劇風景
5本立て4時間の長丁場。しかも、劇場の特性として車の走行音や通行人の会話など外音丸聞こえ、街の灯りもちらほら入り、舞台袖でスタンバってる役者さん丸見え、という今まで見たことのない状況のなか正直集中できるかどうか不安だった。
しかし、始まってみれば周りはまったく気にならず、むしろ新しい舞台のあり方かななどと思ってしまい、当初の心配は完全に杞憂に終わった。

以下、作品別の感想。

ネタバレBOX

『星々を恐れよ』
時代背景の知識がまったくなかったため、最初はなんの話か良くわからなかったのだが、刑事や義父が出てきた辺りでなんとなく物語の方向性を掴むことができた。
演出も結構凝っていて、客席の後ろまでを舞台として使っていたのは、自分もその場にいるような感覚に陥る効果があったと思う。最後列に座っていたのだが、ラスト近くすべてを知った義父が自分の真後ろで「星々を恐れよ」と言った時にはゾクゾクっときた。

『工場でのもめごと』
速射砲のごとく台詞が行き交う会話劇。
内容はとくになく、役者さんの職人芸に感心するだけの作品だが、それだけで十分だった。

『熊』
演者3人が、未亡人、粗野な男、メイドさん、それぞれの役に良くはまっていた。未亡人の思惑(本当かどうかはわからないが)を男が身も蓋もなく言ってしまう場面は思わずニヤッとしてしまった。
決闘するまで憤っていた男が、急転直下“未亡人への愛情”であるということに気が付き、そこから熱いキスに至るまでの流れは非常に楽しめた。

『かんしゃく玉』
4本目にして初めて声を出して笑った作品。
どこで笑ったかというと家主の男がかんしゃく玉の「パーン」という音と台詞を同時に言うところ。SEを使っていたらこの笑いは絶対になかった。演出による狙った笑いだとしたらお見事。ちなみに、自分は単純な笑いに弱い人間だと思う。

『奴隷の島』
事前に「役者さんの調子によって当たり外れが大きい作品」と聞いていたのでドキドキしていたのだが、どうやら当たりの日に観劇できたようだ。
奴隷の島に漂着した主人と奴隷の立場が逆転するというわかりやすい設定だったため、すぐに物語に入ることができた。今までの作品に比べてアドリブが多いような気がしたのだが、その分役者さんが生き生きしているように感じた。最前列に座っていた子供が良い具合に野次(?)を入れ、それも笑いに繋がっていた。
1人1人ハイパーハイテンションでの独演場面が多く、確かに滑るときは悲惨なほど滑るだろうなとも思えたが、本当に今日は当たりでした。休憩で帰らずに観て良かった。

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