芋幹の観てきた!クチコミ一覧

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脚本共作公演「鍋のナカ」

脚本共作公演「鍋のナカ」

NPO法人コンカリーニョ

ぽんプラザホール(福岡県)

2010/03/06 (土) ~ 2010/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★

演出の違い
二日間で2劇団が交互に同じ作品を演るという企画で、観客として見比べようとするなら最も物理的な壁が低い条件だと思います。ストーリーが判りやすいシチュエーションコメディだし、ちょっと演劇に興味が出てきた位の私の様な観劇初心者にも向いた企画ではないでしょうか。

記憶が新しいうちに別の演出を観る事が出来るので、役者さんの演技だけでなく、小道具・消え物の使い方や照明、音響など、気付く事が一杯で楽しかったです。最近演劇を観始めた友達がいたら、是非誘ってみてあげてください。

ネタバレBOX

yhs版を先に観て「とても面白い」と感じた後ガラパ版を観たら、ちょっとガラパの印象が変わりました。あれ?こんな感じだったっけ?と、、、

川口さん、脚本作る段階でちょっと南山さんに遠慮しすぎちゃったのかな~。地元でやってるのに、ガラパ版のほうがどこかアウェー。いや、そういえばもともと抑えた感じだった???

多分、こんな風に思うのも競作ならではなんでしょうね。(^^)
ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】

ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】

北九州芸術劇場

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了

賛否分かれると思う。
北九州で作られた作品で、地元の役者さん達の経験もバックボーンの一つになっているのだから、どうしても北九州の血が通った舞台になってしまう筈。これを可とするか否かで、随分意見が変わって来るかもしれない。或いは、北九州という街の物語を多少なりとも知っているか否か。

冷静に観たつもりだけど、観ている最中も、観た後も、どこか胸の奥が熱い。その理由は個人的なものかもしれないけど、いろんな人に観て欲しいという想いが強く残る作品でした。

ネタバレBOX

笑ったり泣いたりするような起伏が少ないだけに、本来なら私にとっては理解が難しいだろう芝居。それでも肯定的に受け止めてしまうのは、私自身に北九州と言う街に対するそれなりの思い入れがあるからだろうか。

工業都市と労働者という歴史背景に対する実感というか、実際に工場で出会ったという親戚夫婦がいた親近感からだろうか。。。企業城下町、始業のサイレン、長屋住まい、汗臭い労働争議、事故、淡々とした日常の長い繰り返しの後に訪れる定年と老い。

「今を切り取った」という感想もあったけれど、私には自分の記憶をなぞる「歴史の積み重ね」に見えてしまった。そういう、子供の頃の微かな記憶が私になかったら、どう感じたのだろう。。。
砂の楽園

砂の楽園

FOURTEEN PLUS 14+

甘棠館show劇場(福岡県)

2009/12/04 (金) ~ 2009/12/06 (日)公演終了

満足度★★★

私には難解だった。
ひとえに私個人の資質と、観劇キャリアの無さから来るものだろうと思う。
役者さんそれぞれの上手さは感じたし、見せ方も面白いと思った。ディテールの作りこみもいろいろ楽しめた。ただ、パッケージとして見た時に、劇場から何を持ち帰ればいいのかが判らないまま終わってしまった。

これまで、「結び」までの経過が明確な舞台ばかりを見てきたせいだろう。ある種文学的といってしまうことが出来るのか、見る側である自分の感じる力を試された感じで、鈍らになっているらしい私の感性では正直歯が立たなかったようだ。自信のあったテストで、いざ問題用紙を開いてみると解き方が思い浮かばなかった時の、ある種悔しいというか惨めな感覚に似ている。

もちろん、この公演を否定することなど出切る訳がない。むしろ、私自身が作品に駄目だしをされたというのが真実だろう。。。

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