マリンバが投票した舞台芸術アワード!

2009年度 1-10位と総評
ただちに犬 Deluxe

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ただちに犬 Deluxe

劇団どくんご

口コミ情報を頼りに初めて拝見。テント芝居で全国を巡演するというスタイルが珍しいし貴重でもある。演劇ファンなら一度は見ておいて損はないと思います。

孤天 第二回「ボクダンス」

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孤天 第二回「ボクダンス」

コマツ企画

いい役者だとは思っていたけれど、いい作品が書けるとは思っていなかったのでその才能にちょっと驚きました。川島潤哉による自作自演の一人芝居。

新しい男

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新しい男

城山羊の会

脚本と演技が精緻で緻密、そのうえにほんのりとユーモアをまぶしたところが私の好みです。

点と線

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点と線

カンパニーデラシネラ

パントマイムと台詞劇が融合して、独特の作品世界が成立していました。

て

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ハイバイ

私演劇としての強みが存分に感じられた作品。

不躾なQ友

6

不躾なQ友

クロムモリブデン

年末に見たばかりなのでまだ記憶に新しい。これまでに見た11作品のうち、私的なベスト。

ボス・イン・ザ・スカイ

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ボス・イン・ザ・スカイ

ヨーロッパ企画

ヨーロッパ企画はDVDをまめに発売しているのでそちらで楽しむこともできるのですが、円形劇場をうまく使ったこの作品はやはり舞台で見てこその魅力がありました。

シリタガールの旅

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シリタガールの旅

本能中枢劇団

ベターポーヅが解散してがっかりしていただけに、嬉しい復活。集客なんか気にせずに、細く長く続けてほしい劇団。

渋々

9

渋々

親族代表

古くから見ているので、結成10周年のご祝儀ということで選出。もちろん、内容も悪くはないですが。

東京裁判

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東京裁判

パラドックス定数

初演も見ているので順位は下にしておきますが、パラドックス定数の代表作でしょう。

総評

コリッチへの投稿を始めたのが6月なので、下半期からの選出です。以前から演劇と並んでダンスもちょくちょく見ていますが、一昨年あたりからはクラシック音楽のコンサートにも興味が出てきたので、そのぶん観劇数はシワ寄せを喰う形で減っています。内訳をざっと数えてみたら、演劇:85、ダンス:55、コンサート:67でした。
それぞれに面白い公演がありましたが、今回のベスト10は演劇だけから選びました。観劇数が減ったぶん、どうしてもお気に入りの劇団の公演を押さえるのが精一杯になって、新しい劇団の作品を精力的に見るところまではいきません。だから、というわけでもないですが、選出にあたっては、初見のものを上位に並べました。
選には漏れましたが、MONOの土田英生、柿喰う客の中屋敷法仁、うさぎ庵の工藤千夏、サンプルの松井周らの作品も面白く拝見しました。

2009年の観劇を振り返ってというわけでもないですが、脚本重視で芝居を見る傾向のある私からすると、最近は演出や美術に凝る作り手が増えているような気がします。端的な例が、こまばアゴラ劇場で上演された「キレなかった14才リターンズ」の連続上演です。あの中で脚本として面白いと感じたのは中屋敷法仁の「学芸会レーベル」だけで、ほかの作品は、魅力があるとしてもそれは脚本以外のものだったような気がします。
春と秋に開催されたフェスティバル/トーキョーも面白い催しでした。そしてこのフェスティバルでも、脚本の重要さは軽くなっているようでした。ダンス作品のパフォーマンスは特にそうだし、インスタレーションという美術的な要素の濃い作品も目立ちました。

いずれにせよ、2010年も私の観劇生活は続くと思いますので、面白い作品と出会えることを願っています。

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