満足度★★★★
アントンに会いたくなる。
人間が体を使ってできる表現のすべてをやろうとしているように思えた。
生でやることの意味がはっきりわかる。
とても楽しく、興奮した。
ネタバレBOX
まずオープニングが清志郎の曲でぐっとくる。
そんなファンではなかったのに。前説で篠田さんもそのことに触れて、なんだかその場がみんなで彼を悼むような感じになり、あたたかくなる。
この「りたーんず」は観客の観る時の緊張した姿勢をうまくほぐしてくれる、と思う。いいこと。
言葉がどんどんつながって、単語になったり、リピートされたり、会話になったりして、そこから時間や世界が伸びたり縮んだりするように感じられた。
いろんな情報が絶え間なく流れてくるのが結構気持ちいい。女性の体の動き、声がすごく気になる。くぎづけ。
あと嫌なおばさんが本当に嫌に思えたり、みんなが猫を心配してるところなんか心配になったり、ストーリー性があまりないのに感情移入していってびっくりした。
それは、たとえば客席にむかって、「あっちあっち」みたいな動作を役者がしたとき、自分もその場所にいるようにその方向に振り返ってしまった時に気づいたのだけれど。
あれ?私なにやってるんだろうって、小さなドキドキを味わった。
私はすごく面白いと思う。
満足度★★★★
すごいやん!
キラリ☆ふじみで「こたつダンス」というのをされていたのをたまたま見て、そのときの即興パフォーマンスがとても面白く、作品としてはどういったものを作られるのかと思って見に行きました。
とにかく期待以上のもの。言葉を使わず、ただ体を使って「14歳」のイメージを前面に引き出されていたように感じました。
懐かしい、あぁこんな「14歳だった」と思い出しました。
ネタバレBOX
最初の白神さんの前説がすてき。
ダンサーがみんな個性的。
ダンサーの技術はほぼないように見えるけれど、バレエやコンテンポラリーなど長年やっている人がこの面白さを出せるかというと絶対そうじゃない。
色んな体型・顔の人がいる、その人たちがどうしてそういう体型になったのかというところにまでこの作品は意図されて作られているように思う。
だって14歳っていう趣旨なワケだから、ということはそこまで自分の人生を振り返らないといけないわけでしょ?
すごいやん!ってなったよ、私は。
女の子がとにかくかわいい。空気を吸って「ちゅっ」ってするところとか。
あの無表情。かわいいを連発したい。
そして演出がとにかく面白い。絶対あきさせない。
悶々・キラキラ・突っ走ったり、ふざけたり、なんか喜怒哀楽のすべてをあの14歳とかそれくらいの時期に味わったのだな、私たちは。
満足度★★★
まだ考え中
デスロック初見の人にはがつんとくるものにはなっているのかな。
パンフに書いていた通り「演劇ってなんでもやっていいんだ」と思わせてくれる作品ではあるけれど。
ネタバレBOX
演歌・擬似老人体験グッズ・留袖・などなど小技が多い。
「リア王」のテーマが「老い」であることは分かるが、最後に皆で夏目さんがつけていた擬似老人グッズをつけて立ち上がり、バックでキロロの歌を流すっていうのは単純すぎるのではないだろうか。
個人的には留袖で走りまくるシーンが観ていてかっこよくて素敵。
あと、ホールに入ったときに傾斜のある舞台に赤いランドセルが三つ並んでいて、チャットモンチーがかかっているときにはもう笑っちゃって、ドキドキして、嬉しくなった。
だから、結構厳しいこと書いたけどまだまだ好きです。