一馬 -kazuma-の観てきた!クチコミ一覧

1-6件 / 6件中
暴くな

暴くな

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2010/05/15 (土) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

一言でいえば「絶妙なさじ加減」
雲龍ver. 不知火ver.共に観劇しました。

このバージョン分けが妙にしっくりくる感じがスゴイ!作演のモラルはここまで計算に入れて組み立てたのだろうか。だとしたら相当な「やり手」である。本当にこれは単なるWキャストではない。チームの色が相乗効果となり新たな味わいが溢れ出すといった感じ。そしてチームのカラーに負けない役者陣の個性。犬と串の俳優は本当に多種多様で層が厚い。他の方もおっしゃっていますが、両ver.見ても全く飽きない不思議さ。単純に面白い。

大袈裟に言えば私の中でのWキャストというものの概念が覆る公演でした。そして犬と串に対する見方も結構変わりました。もちろんいい意味で。以下ネタバレにて。

ネタバレBOX

未来の相撲団体の力士たちが何の変哲もない男の部屋に乗り込んできて、その男の日常を劇的にかき回すお話。一見シンプルな筋だが、どこまでが劇でどこまでが劇中劇で、どかまでが現実なのかという重なり合った虚構性を考え出すと奥が深い。犬と串にしては珍しく(?)深い話だ。
そもそもなぜ力士たちが未来からその男のもとに来たのか、男の周囲の人間が対抗戦になぜわざわざ参戦していくのかといったくだりが説明不足で無理やりな感じもしたが、その強引さもハイスピード&ハイテンションを持ち味とする犬と串にとっては無粋な愚問であろう。多少強引でもそれを客に納得させる潔さが逆に清々しい。若さとはこうもエネルギッシュなのか(笑)

歌やダンスやさらには殺陣まで惜しげもなく披露する犬と串のサービス精神には毎回感服する。しかも相撲の殺陣が単純にカッコイイ!犬と串はカッコ良く演じることもできるんだなぁというのが私の今回の一番の収穫。まぁあれだけ男性陣が鍛え抜かれた肉体をしていれば、カッコ良く見えるのも当然だろう。さらには照明や音響、美術、映像のクオリティもものすごい!聞けば舞台や出道具も劇団員が自ら作っているらしい。これは学生劇団の域をとうに超えている。一応まだ学生劇団らしいのでこう呼ばせていただくが、早稲田ではもちろんのこと、まさに日本最強の学生劇団であろう。

全裸でシェービングクリームや女優の下着姿など、確かに一般客が敬遠しがちな表現も含まれていたが、個人的には下ネタも面白ければ大歓迎なので、臆せずどんどんやってくれとエールを送りたい。

お気に入りの点を挙げると会長の映像とプロレス風のあおり映像。あれだけでもまた見たいものである。あとは会長役を演じた二人の俳優。お互いカラーの違いはあるものの、とにかくいい筋肉だ(笑)あの二人の闘いが見られなかったことが悔やまれる。

最後の締めのシーンで、冒頭より成長した主人公の姿にはほっこりさせられた。作演の妙である。笑いあり感動ありというのはこういうことを言うのだろう。だからこそ犬と串のおふざけなしの真面目な芝居も見て見たいと思うのは私だけではないはず。

前回に比べ笑いの総量は減ったものの、その分他のジャンルに相当する部分を補強してきたという感じか。125分は長かったが、1000%エンターテイメントというあおり文句は伊達や誇大広告ではなかった。やはりこの劇団、十分に面白い。
シューティングスター

シューティングスター

SQUASH(劇団スカッシュ)

吉祥寺シアター(東京都)

2010/01/13 (水) ~ 2010/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★

思いは空を越え確かに届いていた
初見の団体。完全にチラシに魅かれ見に行きました。
なんかダメな人たちのあと一歩、そこからの一歩を描いた程よく温かいお芝居でした。以下ネタばれにて。

ネタバレBOX

衣装や音響、舞台装置、さらには役者さんたちのセリフの言い回しやテンションなど、どこか煮え切らない諸々のチープさが開演直後から妙に引っかかって気になっていたのですが、芝居が進むにつれてそのチープさが逆にクセになり笑わされてしまいました。あ、わざとなんだなと。むしろこの独特のクセがこの劇団の色なのかも知れませんね。

お話としては様々な登場人物たちが色んな方面で微妙に関わり合ってくる群像劇でした。あ、実はこことここがつながってたんだ、みたいな。そのつながりがまた良い意味で「雑」な感じでした。

特に光っていたのが馴れ馴れしいチャリ野郎を演じていた藤代知己さんと作・演の大塚竜也さん。特に大塚竜也さんのユーモラスな雰囲気は大好きでした。

♪はなれてーても(くっついーててだっけ?)というあの不思議な歌は確かに耳に残ってしまいます。微妙に名曲。最後のダンスもコミカルでいい味出てました。

ただこれは吉祥寺シアターでわざわざやらなくてもいいだろうとは思いました。広さや高さを十分に活かせていない演出や演技が若干もったいなかったようにも思えます。辛口で言えば値段には見合わない。

それにしても宣伝美術の柴田ヨクサル先生の描くチラシは素敵すぎますね!できればウチの劇団にも描いてほしいぐらいです。
CASSIS

CASSIS

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2009/05/21 (木) ~ 2009/05/27 (水)公演終了

満足度★★★★★

笑いに対してあくまで貪欲に貪欲に
自分たちでも言ってるとおりこりゃ完全にダークホース的な芝居です(笑)でもアウトローな感じでいいんじゃないでしょうか。前回見た『メスブタ』の流れを良い意味でも悪い意味でも踏襲・継承していました。良い意味というのは役者のスピード&パワーで引っ張るハチャメチャ感、何でもありの過激さ、視覚に訴える面白さ、随所にある笑いどころや小ネタ。悪い意味というのはストーリー性の厚みに欠けるところ、役に偏りがあるところ、いくつかのショートストーリーが絡むというパターン性(ただこの点に関してはこれが犬と串のスタイルかもしれないので一概には言いきれませんが)。でも私の知り合いの作家が言っていましたが「一つの話で物語を完結させるのは結構難しい」とのこと。

余談ですが実際に見ると「CASSIS]というタイトルの意味がわかってなんだかスッキリします。あ、あと今回はだいぶ照明に力を入れてる気がしました。ともかく、ちょっとしんみりした犬と串が見れてよかったです!
まぁなんだかんだ言って結局面白かったのかって?もちろん面白いですよ!

愛の渦

愛の渦

ポツドール

新宿シアタートップス(東京都)

2009/02/19 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

満足度

それほどなのか!?
うーんこれが噂のポツドールか…まず同じ内容の繰り返しで150分は長いですね。何度も時計を見てしまいました。あと舞台上で役者さんたちだけでガヤガヤ盛り上がっていて、客は果たして必要なのかと思ってしまいました。なんかただの騒がしいサークルみたいです。批判ばかりで申し訳ありませんがこれに4000円出すのはもったいないですね。ただ舞台セットはお洒落でカッコ良かったです。

メスブタ

メスブタ

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2008/11/07 (金) ~ 2008/11/11 (火)公演終了

満足度★★★★★

進化の可能性
演劇とは何たるかを考えさせられますね。つまり、これは演劇と呼べるのかということ(笑)ただしこれはマイナスの意味ではなく、演劇というカテゴリーに入るのかという話です。演劇を超えた何かエンターテイメント的なものを感じました。総合芸術的な。 
まぁ難しい話はさておき見ていて単純に笑えたし面白かったので万事OKです!

パイパー

パイパー

NODA・MAP

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/01/04 (日) ~ 2009/02/28 (土)公演終了

これがNODAなのね。
初めて野田地図を拝見させていただきました。
なんというかスケールがでかいですね。特に橋爪功と宮沢りえがかっこよかったです。

このページのQRコードです。

拡大