『本棚より幾つか、』-短編演劇祭-
楽園王
新宿眼科画廊(東京都)
2024/08/02 (金) ~ 2024/08/06 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
Aプログラム観劇。
とにかく特徴的だったのが、切りの良いところではなく、文をまたいで台詞を切る点。全編に渡って徹底されていたので、意識的かつ演出の柱であることは間違いないと思う。
発話としてはかなり不自然なので最初驚いたが、これがある種の異化効果として働いたのか、有名な原作テキストも違った味わいに。
オリジナル脚本の"風"も会話劇に差し込まれる妙に医学的な長台詞が印象的。
自然な演出で感情移入させるよりも、異質なものを提示して意識を惹くのがここの作風なのだと感じた。
現像 世田谷区桜上水09.2024
富山のはるか
桜上水民家(東京都)
2024/09/27 (金) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
まず、人気のない住宅街の中の見知らぬ民家に入っていく時点で不気味な気分になっているのはホラー作品という前提があるからか…。
会場は二間続きの居間で、客席はキッチンと室内窓で繋がっていて、かつ家具類や多数のオーナメントなど、他人の感性に埋め尽くされた側に並べられている。この空間の中では自分こそ異物なのでは…という感覚に襲われ、物語の内容も相まって、つい外やらキッチンやらをチラチラ警戒してしまった。何かの結界を破ってしまったような、胸騒ぎのする公演でした。