屋上庭園/動員挿話
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2008/02/26 (火) ~ 2008/03/09 (日)公演終了
満足度★
舞台は総合芸術
近代日本演劇を取り上げた この作品は、前回公演時に高い評価を得た。
今回は、スタッフ・キャストとも前回と同じ顔ぶれ。
その事だけでも、いかに優れた作品であったことが伺われる。
斬新な舞台装置は、演劇賞も受賞した。
私は、東京公演の三日目を観劇した。
開場後の客入れの場内は 薄暗く、座席番号でさえ見にくい状態だった。
舞台装置は、骨組みが露出され、客席通路から掘り込みがあった。
恐れていた事態が起こった・・・。
自分の座席を探すのに気を取られていた お客さんが舞台に転落したのである。
揃いの制服を着た、劇場案内係りは、ロビー付近の扉に立っていただけ。
お客さんが転落した事に気づいていないようだった。
その お客さんは、ご自分で立ち上がり席に着かれた。
そして、翌日。同じことが同じ場所で起こった。
怪我が無くて良かったでは済まされない。
私は、アンケートで二日連続して自分の目で見たことを綴った。
その一週間後、三度同じ劇場で同じ演目を観劇した。
今度は、案内係が上下に立ち、注意を促すポールも置かれていた。
その劇場の公演を終え、関西での公演でも、一日限りの地方の劇場でも同様の措置がと取られていた。
なぜ、初日からこの対応が出来なかったのだろう?
前回の公演の時は、どうだったのか?
役者さんの演技は、評価できる。近代日本演劇に光を当てることも大切だ。
芸術性を追求するのは、判る。
斬新なアイディアを否定するものではない。
でも その前に、大切なものを忘れてはいないか?
・・・ 減点は、その部分です。