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勝ちどきの式

勝ちどきの式

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2018/03/09 (金) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

観劇後の感想シートに記入する時間がなかったので初Corich口コミ投稿です。
想像工房の卒業公演の位置づけ公演とのこと。(後から知った)

主人公は罪を犯した男の息子。彼が父親の残した手記を読み、数奇な人生を歩んだ父親の人生を振り返る。 
序盤から中盤まではコミカルで、森見登美彦の小説に出てきそうな、ありそうでないおかしな世界の物語が非常に楽しい時間だった。

クライマックスにつれて父親と息子の心の距離が近づく。同時に演者の感情の高ぶりが会場にまで伝わってきた。
特に田島類役の近藤さん、次郎役の藤本さんの演技は胸に迫るものがあり、めちゃくちゃしびれました。
また部隊だけでなく”会場全体が熱くなる”(本当に室温すらあがっていた気がする)というのを体感したのは初めてでしたし、
よくライブハウスで見えるスモーク(人の熱気が湯気になる)現象をまさか演劇で見れるとは思いませんでした。

父親が作ったありそうでないストーリーのラストを、息子が妻が仲間が作り上げていく様は非常に気持ちよく、まさに「奇をてらった主人公が最後の最後に大団円を起こす」ストーリーで最高の公演でした。

ネタバレBOX

・脚本:★★★★☆
 140分の長編だったが飽きず見ることができてよかった。
 あえて事件性を深ぼらなかったと思うのだが深掘りしてもよかった気はする
 また「花を盗んで焼き鳥を食う」はイメージが湧きづらかった。
 
・演出:
 ラストの一人ひとりが照らされ、田島父に語りかけるシーンの照明
 二人乗りで自転車で駆け抜けるときの般若のシーン
 このあたりの演出が面白かった。

・演技:
 皆さん素晴らしいの一言です。梅ちゃんのキャラが良かった
 隣のクラスのメガネの子はあかされるまで同一人物だと気づかなかった。
 
・舞台:
 最後まで後ろの牢獄みたいなのが何を意味してるのかわからなかった

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