祈りはやがて風になって
Ericoプロジェクト
神田SpaceCUBE(東京都)
2019/06/07 (金) ~ 2019/06/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
60分一本勝負も折り返しの三本目、今回はコメディです
大声での妙なワードや変顔で笑いを取る最近の流行とは一線を画す演技と物語で笑いを取る名作
初めは登場人物が2人に縛られているので時間の長い漫才やコントのようになるのかと思いましたが
話の面白さとお笑いのバランスが絶妙で笑っていながら先の展開が気になり最後まで飽きさせない舞台です
脚本の西山雅之先生の過去作品の台本も何本か販売されており舞台好きにもお笑い好きにもお勧めできる良作品
上演中は気づかなかった小ネタとかも仕込んでありそうで、販売されていた台本を読むのが楽しみです。
その相手があなたとは想いませんでした
Ericoプロジェクト
神田SpaceCUBE(東京都)
2019/04/05 (金) ~ 2019/04/07 (日)公演終了
満足度★★★
マンガやアニメをそのまま演劇にしたような不思議な舞台、照明やスクリーンの効果が面白かったです
上演前の前説で演出・脚本の高橋ゆーすけ先生が「真面目に観ないでください」と言う言葉を信じて
終盤まで(この辺りでコメディになるんだろうなぁ)と思っていたら
最後までど真ん中の火の玉ストレートを投げ続ける王道!油断していただけにちょっとホロっときました
毎回変わる料理人がEricoさんという素材に一品加えて新しい料理を作るような60分一本勝負のシリーズ第二弾
今回もいいお味でした、次回も楽しみにしています。
シリウス、あるいは犬の星
Ericoプロジェクト
神田SpaceCUBE(東京都)
2019/02/01 (金) ~ 2019/02/03 (日)公演終了
満足度★★★★
価格3,500円
Ericoプロジェクトという企画の第一弾 2人舞台で60分一本勝負
2人の役者さんの演技も迫力あり、さらに途中で歌まで歌っているのに最後まで2人とも元気いっぱいの素晴らしい舞台
歩太くんが妙に可愛いのが良い味になってます
ご主人と一緒に歌っているシーンが実際の絵を想像すると中々ほっこりする(笑
シナリオも素晴らしく観終わった後で本当に60分の話だったのかと時計を確認するぐらいの濃縮されたお話
料理ならいい素材をきちんと仕込んだ上に本当に美味しい部分だけをお皿に出す感じ
大胆かつ繊細ないいお味でした
Ericoプロジェクトは2か月おきに6本の作品を上演するらしいですが
色々な方が参加を表明している所が役者としてだけではなく
人としてもとても魅力のある方なんだろうと思います
第二弾もぜひ観に行きたい!
そば屋騒動記〜参十円VS壱千万円〜
ブルームーンエンターテイメント
劇場MOMO(東京都)
2018/12/14 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/15 (土) 14:00
価格3,800円
下町ドバタ人情コメディかと思いきや、意外と深いお話 登場人物が少ないせいか1人1人の役者さんにそれぞれ十分な見せ場がありどなたも非常に魅力的です、舞台セット丁寧に作られており昔のビールポスターやカレンダーさらには下手をしたら気づかない人もいるのではないかという天井の梁までしっかり蕎麦屋っぽいものが作られており感心しました、若い人より少し上の年齢の方が楽しめるのかなぁ、とはいえ楽しく深い良い舞台でした、観終わった後に蕎麦が食べたくなりましたよ(笑
バードケージ
ファーベルとルーデンス
北池袋 新生館シアター(東京都)
2018/11/21 (水) ~ 2018/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★
「井の中の蛙大海を知らず」 そういう言葉がある 確かに蛙は大海を知らなかったかも知れない…
だが 通用しなかったとは言ってない!!
大海を知らなかった蛙の中にも十分に大海に通用したやつはいたはずだ!
そんな言葉のトリックにひっかかって、どれだけの才能が潰されてきたことか
歴史の白いページを俺たちが切り開いているのだ!! 先人の腰の抜けた言動に惑わされるなっ!!!
(島本和彦:逆境ナインより)
そんな熱量と爆発力の固まりのような出演者が織りなす籠鳥恋雲なお話です
役者が複数の役を演じているために話の筋を負うのが大変ですが、それを補って余りある熱量がこの舞台にはあります
前回も感じましたが脚本の寺本晃輔先生の言葉の選択と言葉を並べる順番の上手さには感心します
長セリフやテンポの速いやり取りでも聞いていてストレスを感じることが少なく(演者は別だと思いますがw)
言葉の意味を理解できなくても、なぜか大筋の話は理解できるというスピードラーニング(?)のような気分が味わえます
演劇業界を経験しているかいないかで楽しめるポイントは変わってくると思いますが 最近あまり見なくなった「小劇場」ならではの中々に尖がった作品です
チケットの売れ行きが上々なようで売り切れの回もあるようですが
最近の舞台はオシャレすぎて… と、お思いの方には特に足を運んでいただきたいです
遊びの少ない熱々の江戸っ子が入る銭湯のような衝撃があると思いますよ。
もしもティアラがなくても
演劇ユニットちょもらんま
北池袋 新生館シアター(東京都)
2018/09/14 (金) ~ 2018/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/09/15 (土) 14:00
価格3,000円
テーマは「後悔」仕事帰りに気軽にみられるコメディが売りとはいえ、私のように後悔の合間に人生を生きているタイプには中々に心に刺さるお話でした、とはいえ変に重い話ではなく笑いどころ満載、それぞれの役者さんにも見せ場があり登場人物全員が魅力的な楽しい舞台です、開演前から80年代のアイドル曲がBGMで流れていたおかげで舞台への感情移入がスムーズにできました、舞台が始まる前の雰囲気作りがとても上手く自然だったと思います、去年の舞台が面白くて再訪しましたが来年もぜひ観に行きたい!
錬金術師-The Alchemist-
ファーベルとルーデンス
北池袋 新生館シアター(東京都)
2018/08/25 (土) ~ 2018/08/29 (水)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/08/26 (日) 13:00
価格3,500円
観た人の評価が割れる舞台、圧倒的な情報量、特に早口のセリフが多いせいで話の筋を理解するのに苦労する(役者さんも相当に苦労していそう)しかも普段聞き慣れない言葉が多いせいで言葉の意味を理解する前に場面が進んでしまう、この舞台を初見で楽しめる人は相当に観劇慣れしているか読書好き(古典文学・古典化学など)に限られるような気がします、だからと言って退屈な訳でもなく観客席まで役者が走り回る舞台は飽きる暇がないぐらい迫力があり古典にありがちな理屈っぽさに付いて行けないと一気に飽きてくる舞台とは一線を画す出来になっています、あくまで個人的なお勧めになりますが、先行販売や物販でも販売されている本作品の台本を一読しておくことをお勧めします、繰り返し舞台を見て理解しようとするよりは台本で大筋を理解していた方がこの作品は楽しめると思います(事前に台本を理解していた場合満足度の★が1~2個 動くぐらいの差はあると思います)最後に、この作品は今回の公演で終わらせるには惜しい作品なので2年おきぐらいに定期的に公演して欲しいです。
ミッドナイトフラワートレイン
朝倉薫演劇団
中野スタジオあくとれ(東京都)
2018/07/05 (木) ~ 2018/07/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/07/06 (金) 14:00
非常に雰囲気のある舞台、脚本演出役者が素晴らしいのはもちろんだが、小道具や照明、舞台セットの経年劣化をうまく出している色合いなどどこを見ても手抜きがなく いい意味で小劇場らしさが無い舞台でした、普段はガールズハイパーミュージカルというシリーズをやっているようで(すみません私は未見です)ダンスや歌も素晴らしくミュージカはあまり見ない私が 次回はちょっと見てみようかな、と思わせるいい舞台でした。
犬神家の反則
演劇ユニットちょもらんま
北池袋 新生館シアター(東京都)
2017/09/28 (木) ~ 2017/10/01 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/09/30 (土) 14:00
王道ミステリ! タイトルやチラシのイラストからコメディ色が強い作品かと思いきや、閉鎖空間でおこる連続殺人事件、偶然いあわせる探偵!もう王道中の王道です、90分という舞台で王道を貫こうとすると、とかくどこかで見た話になって展開が見えすぎてしまいがちですが、犬神家の反則はある程度展開が見えたうえでも最後まで目が離せない良い舞台です、役者・スタッフの技量の高さがうかがえます、役者陣の年齢層が広いのも良いですね、若い役者がメイクや演技で年齢をカバーするのも見ごたえがありますが、役者自身が役に合った年齢というだけで、舞台の説得力が一段上がる感じです、ミステリお約束の伏線の回収もしっかりされており できれば全部分かった上でもう一度最初から見直してみたい、と思わせる舞台でした、いい舞台です。
家族のSIN話
ファーベルとルーデンス
荻窪小劇場(東京都)
2017/07/13 (木) ~ 2017/07/17 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/07/15 (土) 12:30
価格0円
舞台にプールを設営し、ひざ下まで水に浸かりながらの演劇、最前列は水が跳ねるのでビニールシートを借りる事が出来ます
登場人物が神様なので日本神話を知っていると面白さが倍増する
舞台のセットが突き抜けているのでコメディ要素が強いと思ったが、実は社会派の考えさせられるシナリオ
劇場がそれほど大きくないですが、逆に役者までの距離の近さがいい味を出している、プールの中で演技するために、水面にライトが当たった時に反射する波紋の明かりが神界っぽさを感じさせ、役者さんが動くたびに
出る水音が上手く神性を演出していた、Wキャストなので時間が許せば逆番の舞台も見てみたい。