箒の実の観てきた!クチコミ一覧

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義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

X-QUEST

北とぴあ つつじホール(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

生身の人間の持つ圧倒的な熱量に巻き込まれ、気が付くとあっという間に2時間の旅が終わっていた。毎公演、出演者があれだけ体力も魂も極限まで削っているのに、観る度にどんどん色々なものが上昇している気がする。
照明や音響の素晴らしさ、スタッフの対応の良さと気配り。舞台上ではない場所でも一丸となって世界を作り上げているところが心地よい。
あの世界にずっと浸っていたい。そう思えてならない舞台だった。

ネタバレBOX

出演者全員がとにかく動いて、その動きが見応えがあって力強く美しく素晴らしい。その中でも特筆してアンサンブルの6名が素晴らしい。最近、若手の殺陣が見栄えはするけど軽くてごっこ遊びにしか見えない舞台が続いていたので、こんなにもしっかりとした重い殺陣が出来る若手に出会えたのは収穫だった。是非名前を覚えて、別の舞台でも拝見したい。
愛だ

愛だ

X-QUEST

新宿村LIVE(東京都)

2017/10/18 (水) ~ 2017/10/22 (日)公演終了

満足度★★★★

「アイーダ」を下敷きに、どうクエスト流にアレンジして来るのかと思ったら、物語は意外な程そのまま。遙か昔に一度だけ観たオペラと話の流れはあまり変わってないように思った。
登場人物は、四季版、野田版に出て来ていた役が加わり(未見なので確認はしてないが、宝塚版もいたらしい)、何でもありの詰め合わせのように華やかに。
言葉遊びや立ち回りの量、ダンスや時事を絡めた風刺的なエピソードはクエスト色満載なのだが、終わって振り返るとちゃんと「アイーダ」だったなあと感じた。

今回初参加のアムネリス役の遠藤さんが、立ち回りもなくダンスも少なめなのにもかかわらず、台詞の説得力と存在感で際立っていた。アイーダの台詞回しが軽く起伏が少ないため、アムネリスが対極にいるのはとても良かった。

ただ個人的には、劇団の本公演と銘打っているのだから、もう少し劇団員に比重のある作品が観たいところではあった。(次回作はおそらく劇団員中心になるかと思われるので期待)

ファントム・ビー

ファントム・ビー

X-QUEST

駅前劇場(東京都)

2017/02/24 (金) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

満足度★5まではいかないけれど4以上なのは確実なのでこの評価、ということで。

ダンスや殺陣があれだけ多くて、登場人物達の関係性も説明して…物語としては分かりやすく出来ていたけれど、盛り沢山すぎて概略だけで終わってしまった感じ。魅力的なキャラクターと、それを十二分に表現できる役者が揃っていただけにちょっと残念。
物語の主軸なアサヒ・ユウヒと、ダンパーがあまり絡まないので、ぼやけた印象になっていたのも否めない。
あと、説明台詞に振り回されてる印象の人がいて、台詞がちゃんと言えて場面が成立できるのか毎回ハラハラさせられたし、他の人との会話がちゃんと出来てない(一方的に台詞を読み上げてるだけ)ように思えたのはいただけなかった。

それでも、照明、音楽、衣装は素晴らしかったし、ダンスや殺陣のレベルの高さに充分満足の行く公演なのは間違いなかったと思う。

最終兵器ピノキオ、その罪と罰

最終兵器ピノキオ、その罪と罰

X-QUEST

シアターサンモール(東京都)

2016/10/06 (木) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

言葉を越える
「観たい」に期待しかない、と書いたけれど、その期待を軽々と超えて遥か上を行く作品を目の当たりにした。もうなんて書いていいか分からない(笑)

追加になった場面も、キャラクターも、初演からいましたけど?と言われても納得してしまう程物語に溶け込んでいた。自劇団のカラーと、客演陣のカラーの融合も物語を更に膨らませる要素になっていた。

もし場所も時間もお金も都合が付く環境にあるけど「再演だから」「DVD出る(ある)から」と選択肢から外していたならとても勿体無い。これは生で体感して来る価値はある作品だし、是非劇場へ足を運ぶことをおすすめしたい。これからもっと進化して行く、凄い怪物に成長する作品だと思う。

『HUNGRY~伝説との距離~』

『HUNGRY~伝説との距離~』

ホチキス

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

いつの時代も大切なこと
初演から6年経っても設定がSFであっても、美味しいものを食べること食べてもらうことのテーマは普遍なんだなあと思った。物語の根底にたっぷり愛情が詰まっているからか、悪役ポジションのキャラクターでも皆愛らしい。
初演のイメージからするとちょっと艦長が若すぎかと思ったけれど、今回は今回で違う艦長として存在していたので良かった。ほほえみさんも初演の母親っぽさはないけれど、華やかな可愛らしさが今回の艦長と相性がとても良かったように思う。

(作品のことではないけれど、行ったときは物販の掲示がなくて、販売している所に行って初めて売っているものや価格が分かる仕様だったので、購入までに時間がかかり列が伸びていたので、ちょっと不親切だなあと思いました。後日改善されてたらいいんですけど)

The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏

The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏

ACRAFT

シアターKASSAI(東京都)

2016/06/08 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

知識の下準備
満映、李香蘭、甘粕正彦、関東軍、江戸川乱歩、怪人二十面相・・・作品の中の時代背景やモチーフを少しは知っていないと難解になってしまいそうだな、と思った。
個人的にはもともと全て大好物だったし、それなりに知ってて観てたから、とにかく面白くて面白くて、先の展開が早く観たい!でも終わって欲しくない!ずっと観ていたい!!と何度思ったことか。

どの役も物語には必要不可欠で、それぞれの役者さんの技量も素晴らしかった。中でも、八ツ目役の津和野諒さんの怪演ぶりは強烈な印象を残した。ほぼ同じ場面で登場するハナ役の山本光さんも、少女特有の少し芝居がかった言い回しや美しい言葉遣いがよい対比となって、この作品のもう一つの主軸となっていたように思う。

どのキャラクターもとても魅力的だったので、いつか全員スピンオフ、または続編で再会出来ることを期待したい。(勿論再演でも大歓迎です)

朧ガエシ(オボロガエシ)

朧ガエシ(オボロガエシ)

ひげ太夫

テアトルBONBON(東京都)

2016/05/17 (火) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

お約束と新しさ
何作か観てるけれど、良い意味でお約束のマンネリな部分に思わず安心してしまう。
今回は、珍しく悪人らしい悪人がいなかった為か、いつもより人間ドラマに深みがあった。でも最終的には全員が縺れや拗れを解いて、スッキリ大団円。お約束の心地よさは変わらない。

ここに来ればいつでも観られるけど、ここに来ないと絶対観られない作品をずっと作り続けているのはすごいことだと思う。

失神タイムスリドル

失神タイムスリドル

ホットポットクッキング

新宿村LIVE(東京都)

2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★

ちゃんとした舞台
アイドルを前面に押し出した半分ライブ的なものかと思っていたけれど、しっかりと周囲を良い役者が笑い担当として固めていて、彼女達はアイドル役としてしっかり話の中枢を担っていて、予想以上に面白かった。

ライブ場面もなかなか盛り上がっていたのだが、もう少し客席側が盛り上がっても良かったのでは?
ライブ場面では静かなのに、それ以外では途中携帯を鳴らしたり画面を光らせたり、普通の音量で独り言を呟いたり、と色々いただけなかったのが残念に思った。

神芝居

神芝居

X-QUEST

王子小劇場(東京都)

2016/04/20 (水) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

何度観ても新しい
一つ一つの小さなエピソードは分かりやすいのに、それが積み重なって繋がり合って交錯し合って、結果的に少々難解な印象も受けた。
でも、それに関しては自分なりの答えを探すも、謎のままにしておいても何ら問題はないと思っている。ただよく分からないけど「楽しかった!すごかった!」という部分だけ残っていればそれでいいかな、と。

千秋楽まで何度か観劇しましたが、何度観ても新たな発見がありました。公演が終了した後も考察したり、他の方の感想を読んで成る程と思ったり、公式の舞台写真や出演者のこぼれ話など、まだまだ続いて行く神芝居の世界から当分抜け出せそうにありません。

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