アカメ
wonder×works
座・高円寺1(東京都)
2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
観て来ました!今回、いつにも増して主語が省かれて物語が進行していきましたが、何の事か語られずに会話が進んでも、それぞれの登場人物が何を想いながら話しているのかがダイレクトに伝わってきて、早い段階で泣いてしまいました…。でも、それは予め戯曲集を読んでいたからかもしれません。戯曲を読まずに観ていたら、引っ掛かり「? 」からの理由が分かった時の「そういう事かー!」の興奮度、満足感が高まり、より一層wonder×worksを満喫出来たのかもしれません。
でも、戯曲を読んでも深くは分からなかったところが、劇場のナマモノならではの空気感や役者さんの芝居の巧みさで「そういう事だったのかー!」と、やっぱり脳内に報酬を与えられて、結果的には頭フル回転、感情も揺さぶられて、そして、様々な根深いテーマについて自分はどうなのかと問われました。
それから、今回も役者さん達が凄かったです。プロ中のプロの集まりが、これだけ魂全部で闘っていると、派手な動きがある訳でもないのにガンガン伝わってくるものなのだなと思いました。最後まで0.01秒も飽きることなく引っ張り込まれました。
また、舞台美術も素敵でした。
最後の方で出てきたある物があまりにリアルで神秘的で、ゾクッと鳥肌が立ちました。
たぶん、見逃した部分や解釈を深められるところがまだまだあると思いますので、もう一回観る予定なのですが、更にwonder×worksからの挑戦状を受けとめるのが楽しみです。
キダリダ→
wonder×works
俳優座劇場(東京都)
2016/06/02 (木) ~ 2016/06/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
大阪公演も是非観たい!
東京公演を観劇してから2週間以上経ちましたが、未だに舞台の感動が甦ってきます。
「キダリダ➡」東京公演、泣きました(>_<)!
私は初演も再演も観ていたからではありますが、しょっぱなから涙がこみ上げてきて、中盤も泣いて泣いて、最後も嗚咽が止まりませんでした(ToT)
泣くと言っても可哀想で泣くのではなく、感動で溢れる涙です。笑いもありますし、あちらこちらにちりばめられた伏線が「そういう事か!」とハマった時の快感、たまりませんでした。
そして、自分の置かれた環境に嘆くだけではなく、懸命に必死に前に前に生きる人間達、本当にカッコ良くて惚れまくりました。
この「キダリダ➡」、ストーリーは大阪に住む在日韓国人の方を中心とした物語ですが、伝わってくるメッセージはその事だけに留まらず、様々な想いが多重構造で押し寄せてくる作品になっていました。
それが驚いた事に、今回、再演からもかなり変わっていて、新しい役も色々と増えていましたし、何より芝居の質自体が全く別の新しい舞台に造り上げられていたように思います。
初演から関わっていらっしゃる方はじめ、皆さんよくここまでの大きな改変ができたなと、チャレンジ精神、更なる高みを目指す志しに感服致しました。
また、こんなにも全ての登場人物のバックグラウンドが見えてくる芝居は初めて観たように思います。
説明台詞が一つも無かったように思うのですが、役者さんの芝居だけでスッと状況が伝わってきて、余計なモノが何一つ無いので、ダイレクトに心にガツンと響いてくる感じです。
セリフもポツポツでシーンも少ししかない役であっても、その人の人柄や生活、生きてきた環境が分かりました。
こういう人達が、こういう場所で 様々な事情や想いを背負って生きている…、その生き様がリアルに迫ってきます。
無茶苦茶テンション高く、凄いテンポでセリフの掛け合いが続くのですが、それでも形式に見えず「いるな~こういう人。」とすんなり入ってきます。
人間ドラマが幾重にも折り重なって、泣いて笑って脳みそフル回転で、心をわっしと掴まれて揺さぶられまくりの、とてつもなく濃厚な2時間でした。
時代は移り変わっていきますが、人は生きていくし、想いは受け継がれていく。
私自身が親となった今、たくさんの大切なことを改めて心に響かせてくれた貴重な出会いとなりました。
間もなく大阪公演ですね!
出演者の皆さん、スタッフの皆さん、大阪公演では更にガツンと濃密な舞台に進化されると思いますので、どうぞ究極の「キダリダ➡」をやってきちゃって下さい!応援しております(^o^)!