
誰々
劇団5454
すみだパークシアター倉(東京都)
2026/07/31 (金) ~ 2026/08/11 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
劇団 5454 初観劇でした。
「役割」をテーマとして、とある家族を主役に、少し怖さのある不思議な雰囲気のSFでした。
感想を自分の言葉で表現するのがとても難しい。
自分の言葉で表現しようとすると、この「役割」に関する自分自身の体験や感情を、そのまましゃべるはめになりそうで。
観終わってすぐは、ただ不思議な余韻のある作品で、怖さを感じるところも含めておもしろかったな、と思っただけだったのだけど。
感想をまとめようと考えれば考えるほどいろいろなものがわいてきて、時間が経つほどにまとまらなくなっていって。
結果、なんだか不安な気持ちが今手元にあって、大変もてあましています。
姉によって「役割」を着せられていた弟に、いつかの自分が重なるところがあり。
けど、同時に、自分も姉のように誰かに「役割」を着せてしまっているという現実に、いたたまれなくなったり。
登場人物がみんなそれぞれ、どこかにいそう、身近にいそうな親近感のあるキャラクターなせいか、彼らのその後が気になってそわそわしてしまう。
劇中、彼女が語る「線と点」の話がとても印象的。
思い返して、演劇って点だなぁと思うし、この作品は、演劇でやってこそ、演劇ならではの作品なのだな、と感じました。
自分は「観客」という役割を着て、決められた席に座り、それぞれの役を着た「役者」たちが動き、語るのを観ている。
「家」「会社」「公園」という役割のセットを、何の疑問を持つこともなく認めて……。
うーん、やっぱり考えれば考えるほどドツボにはまってしまいそうでちょっと怖い。
物語が進んでいくたびに組み上げられていくセットが、とても斬新に感じました。
特に、弟の一人暮らしの部屋がよかったなあ。
ビニールテープに囲われた中にしゃがむと、弟の顔が見えなくなる。
今、囲いの中でしゃべっているのは、ついさっきまで自分が見ていた弟なのか。
それとも、もしかしたら別人にすり替わっているのか。
そういう想像をさせる意図があったのだったらおもしろいな。

真説・春琴抄
あかね色
新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)
2018/03/21 (水) ~ 2018/03/25 (日)公演終了
満足度★★★★
初日を観てきました。
まず客席入って、斬新な美術に圧倒。
そのひとつひとつに、考えられた意味のこもった舞台美術が、すでに春琴抄の世界を表していました。
そしてはじまって、役者さんたちの作り出す濃厚な空気に圧倒。
最後に、クライマックスのシーンの美しさに圧倒。
圧倒され、前のめりになって観入ってしまった1時間でした。
1時間という短い時間の中に描き出された、登場人物たちの肉体と情念の絡み合いも濃密な作品です。
どんなバイオレンスな作品なのだろう、と観る前はドキドキしていたのですが。
怖いけれど美しく、濃厚だけれど純粋で。
聖と邪が混ぜ合わされた舞台は、たしかに美であり、芸術でありました。

弁当屋の四兄弟【平成二十九年版】
スプリングマン
シアター711(東京都)
2017/04/12 (水) ~ 2017/04/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
16日の昼公演を観てきました。
スプリングマンは初観劇です。
どこにでもありそうな家族経営のお店の、どこかにいそうな兄弟と、その仲間たちの姿、それぞれ抱えた問題がコミカルに、ときどきヒヤヒヤさせられながらも、日常ありそうな雰囲気そのままに展開していくのが、感情移入しやすく楽しめました。
激しく劇的なシーンは多くないのに、最初から最後まで舞台に目が惹きつけられて、観ながら自分も弁当屋の一員になった気分で、兄弟たちと一緒に笑ったり泣いたりするのが心地よかったです。
六畳の居間の雰囲気と劇場の感じがぴったりでした。実家にいるような安心感。
四兄弟がいつまでも仲よしでありますように!
個人的に、四兄弟の中では次男推しです。