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愛のバカヤロウ!

愛のバカヤロウ!

劇団ズッキュン娘

シアター風姿花伝(東京都)

2015/01/14 (水) ~ 2015/01/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

初めての観劇
後れ馳せながら観劇の感想を綴ります。
1月19日自分にとって初めて見る舞台となった、劇団ズッキュン娘『愛のバカヤロウ!』。
タイトルを見ただけではいまいちピンと来ず。愛のバカヤロウ?一体どういった内容なのだろうと全然予想が付きませんでした。また、全く内容を知らないで一から楽しみたかったので公式のあらすじの他には何も知識を入れず当日観劇致しました。

ネタバレBOX

観劇を終えた感想としては、まさに『愛のバカヤロウ!』といった感想です。
テンポ良く進む展開は見ていてとても心地よかったです。また役者様達が表情豊かに身ぶり手振り演技する様はとてもリアルでまるでそこにその人物達が生きて各々の生活があるようなそんな錯覚さえ引き起こしました。これが舞台だということを忘れさせるような、そんな一時でした。
時折始まるストーリーにちなんだリズミカルで複雑な動きを取り入れたダンスにとても驚きました。家族の愛猫ブチとお隣さんの織り成す“肉きゅうダンス”はとても面白くまた、和みました。
それから忍者のアイドルユニットという設定の三女率いる三人組のダンスは時に可愛く時に官能的で、悩殺されてしまいました(笑) 肉きゅうダンスといい、振り付けのセンスが光っていました。
話の流れとしては家族内で繰り広げられる半日常的コメディタッチなのだな、と思っていたところ話の流れに変化があり次第にそれぞれ四姉妹が同じ男性を好きになってしまっていたという 何だかハラハラする雲行きの怪しい展開に。
それぞれ姉妹から思いを寄せられる男性シンちゃんは一体最終的には誰と結ばれるのだろう?と思いつつそれぞれ姉妹の馴れ初め等を聞いてゆくような形で展開したのちにまさかの展開が。
これまで大人しかった、いや、あらゆる感情を内に秘めていた次女の爆発 ここら辺は予想外過ぎてとても衝撃的でした。
そこからは怒濤のシリアス要素を含んだ展開が繰り広げられてゆきました。これ序盤と同じ舞台なのか・・・本当に凄い展開でした。
時に法子のシンちゃんへの恐ろしくも深い愛で一人苦しむ彼女の姿に「こんなに好きなのに」という彼女の気持ちを痛いほど感じ こちらまで胸が苦しくなりました。つい涙を浮かべてしまいました。
また話の中盤や終盤にお母さんの愛を感じる舞台でもありました。母は強しですね。娘のことをよく理解していて法子を諭す母の姿はとても心に残りました。
アフタートークショーで仰っていた「もう一人の(本当の?)主人公は母」という話を聞いて成る程なと納得してしまいました。もう一度見たらまた違った感じ方があるのだろうと感じました。
今回見たのはAチームだったのですが、もう一度Aチームの『愛のバカヤロウ!』を見たかったですね。
またBチームはどのような感じなのだろうと凄く興味を持ちました。
同じチームの別の公演を見比べたりABを比べてみたり、アドリブを探してみたり そういった楽しみ方もあるのだなと気付かされました。
キャラクターの性格や容姿の設定も個性的で良かったです。
次女法子が猫のブチと会話が出来るという設定等も法子の性格の一面を引き出していて良いですね。
また猫のブチ役の斎藤彩夏さんの配役は適役でしたね。彼女の特徴的で魅力的な声、愛くるしい姿 人間と差別化されることである意味あらゆる展開でのクッション的な役割を果たしていました。家族の愛猫ブチ役は彼女以外にいません。可愛いです。
感想が上手く纏まらず展開をなぞる形で綴ることに致しました。読み辛く要領を得なくてすみません。

慣れない初めての観劇でもすぐに引き込まれる舞台でした。終劇後は映画を観終えた時のような清々しさでした。
是非色々な方に見てもらいたいなと思えた舞台でした。見て本当に良かったです。

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