
101分のペリクリーズ
Dialogue!
シアター風姿花伝(東京都)
2026/03/04 (水) ~ 2026/03/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
こちらというと、シェイクスピアのコラージュ芝居なんですが。今回は単一作品を焦点に短縮化。
どうなるのかなって思ってたんだけど、面白かった。
僕は元のペリクリーズは触れたことないんだけど、大冒険、大航海を101分で味わった感じです。
大胆な短縮は、個人的にはYouTubeの人気動画のようなテンポ感。
衣装は現代風。でも、セリフはシェイクスピア。
色んな大胆な演出は、古典劇のものではなく。
演じる役者の熱量は小劇場空間を揺るがすほど。
アレンジ強い分類になるのかなと思うけど。核の部分は非常に熱いものが流れてて。
シェイクスピを本気でやってる俳優がシェイクスピアのセリフを発する。
もう、これだけで面白いんだって思わされます。
演劇?シェイクスピア?って人ほど、観てもらいたいなとも思えたり。

寝不足の高杉晋作
アナログスイッチ
新宿シアタートップス(東京都)
2026/02/25 (水) ~ 2026/03/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
アナログスイッチは、構えず肩の力を抜いて楽しく観られる団体のなかでも、面白いところの一つって認識です。
今作は、可愛い美術に、にぎやかなキャラクターがドタバタを繰り広げて、楽しく観られた。
雲隠れした高杉晋作の秘密を暴くために幽霊騒動を起こすって話なんですが。
このネタで2時間超えは長いなって思った。
キャラもエピソードもよく言えば丁寧、悪く言うと細部まで欲張りすぎというか。
これは自分の好みなんだけど、コメディは切れ味が欲しい。
100分くらいに収めて欲しかった気がする。
特に序盤の助走が長いかな。
このあたりのあれもこれも感が、逆に活きたのが”信長の野暮”な気がする。
今作は、楽しかったけど、やや冗長に感じたりもした。
暗転が多いうえに暗転の時間がだいぶ長いなってのも気になった。

Chloé-クロエ-
紙魚
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2026/02/27 (金) ~ 2026/03/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
スタジオHIKARIで音楽劇か、どうだろうなっ?て思いで場内入った瞬間に。
これは!?って、唸った。
美術はシンプルそのものなんですが、スタジオの使い方が自分はここでは観たことないやりかたで。
対角線を斜めに切って、奥側に客席を。これによって舞台の間口が広くなった。
動線の確保にもなってたのかな。
代わりに舞台奥は狭くなり、センターに太い柱って、いびつなステージなんですが。
とても工夫されていて気にならなかった。むしろ太い柱の使い方が上手かった。
照明の素晴らしさにも触れておきたい。ずっと奇麗なんだけど、自分が特に凄いと思ったのは。
センターにある太い柱が闇にまぎれて消えたとき。演劇の魔法だって思った。
演者は6人。音楽が生演奏でピアノとドラムの2人。
生演奏も歌もほぼ2時間絶えることなく。演者もメインの役だけじゃなくて、アンサンブル的なことも兼ねます。
ミュージカルでもここまで歌が続くのあまり無いんじゃないかな。
セットはほぼ素舞台、しいていうなら例の柱。
小道具と役者の身体表現によった数々の表現で場面はつくられていきます。
凄い段取りの数で、運動量だ。
『うたかたの日々』を自分は読んだことないので、忠実さや翻案具合は言えませんが。
物語自体、凄いことが起きるわけじゃないです。
一幕は、それこそディズニー映画のような、恋に恋するエンタメとして楽しめて。
二幕は、それだけじゃなくなってくるけど。表現方法も、より尖がるっていうか、色んなことやってきます。
幕切れの畳み方がやや淡泊に感じる人もいるかも。ただ個人的にはちょうど良かった。
小さな箱だけど、空間の使い方が良くて、もっと大きいステージで客席がステージ上にあるような臨場感でした。
工夫された劇空間に、役者たちが歌に身体表現に目まぐるしく躍動して。
シンプルなステージを、凝った照明と生の演奏が支えてくれる。
総合点が高く、素晴らしかったです。

言の葉サーカス#01
Tokyo Artist Circus
北とぴあ ドームホール(東京都)
2026/02/26 (木) ~ 2026/02/26 (木)公演終了
実演鑑賞
出演者を広く募ってるリーディングショー。
作・演は、ハグハグ共和国 の久光真央さん。
第一回の今回は、ハグハグ共和国でも同じみの演者多数出演。
星をモチーフの8篇は聞き心地の良い時間でした。
多目的ホールとは言え、元々はプラネタリムだったので癖が強い空間ですが、通路演出も含めて良かったです。
星空の投影を演出して使えたら最高なのに、とは思えたけど。
今回、特に”メンカルの水面”が響きました。
銭湯を舞台に、54歳の主人公が更に人生の先輩の3人と交流するお話。
オープンに出演者募集中のようで、第5回までの開催は決まってるようです。
※今回、こりっちのチケットプレゼントで観ましたので、星評価はつけません。
良いひと時でした。ありがとうございました。

人間失格
Office8次元
新宿シアタートップス(東京都)
2026/02/13 (金) ~ 2026/02/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
期待値高かったのですが、そのハードルは超えてもらえなかった。
期待しすぎたかも。
役者、脚本、美術、照明、音響。
それぞれの要素は抜群なんですが。どうもパッケージングとしては冗長で単調な印象。
トップスで見事な美術セットなんだけど、それが逆に柔軟性を失わせて。
色々とやってるようで、ワンパターンな演出になってたような。
出演者の人数も捌ききれてない印象で、小さい舞台でせせこましい窮屈な印象が残った。
抽象的な美術のほうが良かった気がする。
プロジェクターもそれほど効果的とは思えず、特に雪のシーンは、クラシカルな紙吹雪のほうが情感あって綺麗なのにって。
B級ホラー映画的な演出があって、そのたびに音も大きいのだけど。
あまりにも多用されて、胸やけしてしまった。
終盤は、またかよって思ってた。
あと、全体的に芝居のトーンが一本調子で。
このあたりと、そもそも好漢とは言い難い主人公の内省的な物語ってのが、食い合わせ悪くて。
自分は長いなって思いが出た。
細部を見ると高品質な”力作なのは間違いない”のですが。
もう少し大きいステージでやったほうが、出演人数的にものびやかだったかも。

#13『惑星Bb◉忘れた凡ての時間たち』
劇団スポーツ
駅前劇場(東京都)
2026/02/13 (金) ~ 2026/02/16 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
タイトルからすると、SFかなって思いますが。SFでは無いです。
幽霊が出てくるので、ファンタジーというかオカルト要素はありますが。
怖かったりもしません。
タイトルは劇中劇のお芝居になります。
10年前、一人が突然死してしまい、上演がかなわなかった”惑星Bb”。
これをやるって話になったとき、その死んだ一人が幽霊として現れて……。
現代と過去、あと劇中劇が重なって、入り乱れるのですが。
混乱することなく観られたのは凄いなって。
このあたりの、メタも含めての重ねかたが、個人的にはつかこうへいっぽいと思ったり(作風は違いますが)。
除霊ミステリーコメディ。
その通りで、かなり笑えましたが。
終わったとき、じんわりと残るものがありました。

ヂャスヴュラ
おぼんろ
本多劇場(東京都)
2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
おぼんろは、劇場を異空間にすることに関してはピカイチのところで。
観に行くと、人が人を呼んでくれるってのをまっすぐに訴えてくる団体で。
とうとう本多劇場に来ました。
そして、本多劇場で完全投げ銭をやってしまう純粋さ。
いつも本当に凝った、そして大胆な美術で劇場が異空間になるんですが。
さすがに本多だといつものやりかたは無理かなって思っていて、いざ劇場に入ると、
悪くはないけど、何か物足りないなって。
今回は照明と可動でした。
色とりどりの光、劇場の天まで高くかけのぼる。
終盤はスモークが前方の客席まで溢れます。
後方席だったので、これらが存分に楽しめました。美しかった。
後ろから俯瞰すると、前方のフラットゾーンの客席も美術の一部。雨ごいにつどった動物たちに感じられた。
2時間超え、中盤くらいまでは、にぎやかで楽しいシーン。数々の歌。
終盤は、信じてた夢が裏返り、惨い現実。喪失。
おとぎ話としては、重厚で。でも、最後は一縷の再生の希望か。
自分が観たおぼんろの中でも、一番、深みを感じた。
小さいハコだと良いものなのに、ステージが大きくなると微妙に感じる団体もあるのだけど、
おぼんろは杞憂でした。いや、むしろ、さらに大きなステージでって思える器がある団体だなって。

The Wedding Day ~とぅわにとぅもに~
宇津木ドッグノーズ
下北沢 スターダスト(東京都)
2026/02/13 (金) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
これ、面白かった。バカバカしいSFは大好物。
おバカだけど1時間の本、かなり良く出来てる。
役者もみな素敵だった。
そして、きちんとタイムリープSFだと言って良い。あと青春。
1時間3,000円(予約なら)は、観やすいパッケージング。

迷光、あるいは、残照。
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
観てて、凄い懐かしさをおぼえた。
世紀末のころ、こういう精神世界を扱った作品が凄く多かったんだ。
精神分析医が花形ってのも、あのころのテイストそのままだって。
でも、初演は2022年なのか……テイストとしては25年くらい前に流行った感じで。
充実した力作だと思います。
最近のスピーディなドラマと比べると、ゆったりとしたテンポに感じたけど。
丁寧に事件の真相を、分析していく展開。
結果、事件にかかわった人たちの内面も描かれていきます。
セリフ回しやキャラ設定が時代がかってる印象は持ちましたね。今風では無いかな。
劇場の楽園は、かなり癖の強い劇場なんですけど、Ⅼ字もあの太い柱も、なかなか良い感じで使ってるなって感心。
役者も充実してたけど、やはり、”下平久美子”さんの演じ分け、切り替えが圧巻でした。
※今回、チケットプレゼントで観劇しましたので、自分のポリシーとして星評価はつけません。
充実した力作で見応えありました。ありがとうございました。

ゲルダ
となりのパンダ s
溝ノ口劇場(神奈川県)
2026/02/10 (火) ~ 2026/02/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
戦場カメラマンの代名詞でもある、ロバート・キャパの誕生秘話。
Cチームを観劇。
魅力ある題材なんですが、ロマンスに重点が置かれてる感じでして。
時系列がわりとバラバラに提示されるのですが、あまり効果的とは思えなかった。
どういうことだ?って興味より、わかりにくさのほうが勝っちゃったかも。
実力ある声優達による朗読劇なので、場面場面の吸引力は高かったです。

音楽劇 百夜車
あやめ十八番
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2021/10/29 (金) ~ 2021/11/02 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
早稲田小劇場どらま館での、JDTA上映会で鑑賞。
劇場で生でも観ておりますが、映像で大画面で観るとまた一味違いますね。
あやめ十八番の映像は、カラーズさんによるってのも大きいかも(編集での切り取りかたが秀逸)
これは秀作ぞろいのあやめさんの中でも、特に面白いって言える作品の一つだと思います。
実際の事件をモチーフ的に。ゴシップ誌の記者が被告に接見するための姿を百夜通いになぞらえて。
芸術の美しさもありながら、ゴシップ誌的な猥雑さもあわせて。
当時の話題でもあった裁判員制導入なんかも取り入れて。
めくるめく舞台がミステリアスに描かれます。
初見時は圧倒されてしまって、すごいダークでシリアスな印象が残っていたのですが。
あらためて観ると、色々と遊びゴコロがたっぷり詰まってることにも気づきました。
※本来、無料カンパ制は星評価つけない方針ですが、こちらは実際に劇場で観てるので改めて。これ観たころは、こりっちに感想を残すって習慣無かったのです。

江戸系 宵蛍
あやめ十八番
吉祥寺シアター(東京都)
2020/11/12 (木) ~ 2020/11/16 (月)公演終了
映像鑑賞
早稲田小劇場どらま館での、JDTA上映会で鑑賞。
円盤は持ってるのですが、大きな画面で観ると一味違いました。
あやめ十八番としては珍しい社会派的作品。
先日観たトラッシュマスターズの『わたしの町』と偶然だけど被る部分があった。
変わる故郷、そこに生きる人たちの想い。
空港側、反対運動側。どちらかに肩入れしすぎてないのが良かった。
こちららしい、巧みでち密な演劇的想像力で描かれたのは。
ここでは、こういうことがあって、こういう人たちがいて、こういう想いが色々とあるってことなのかなって。
蛍の情景が美しかった。
※無料カンパ制の映像鑑賞会なので星評価はつけません。

「わたしの町」
TRASHMASTERS
新宿シアタートップス(東京都)
2026/01/29 (木) ~ 2026/02/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ここは、そもそもベースの芝居の質が高く。
それぞれの思いや思想がぶつかり合うドラマが濃く。
決して安易な解決を出さない多角的な切り口。
ボリュームもたっぷりだけど、長く感じない。
一幕も良き芝居なんですけど、それを受けて二幕での広げ方が本当にうまい。
今作は、色んな世代の葛藤も描かれ。
肩の力抜ける、笑えたり微笑ましいシーンも多く。
討論劇?かったるいの嫌だなって人でも大変見やすい仕上がりだと思います。

平坂村事件
十七戦地(2026年1月31日に解散)
新宿眼科画廊(東京都)
2024/11/22 (金) ~ 2024/11/26 (火)公演終了
映像鑑賞
団体解散のラストに、3作品を無料配信。
この無料配信で観させてもらいました。
※無料配信の視聴なのですが、再見です。劇場で観ております。
これはね、シンプルに面白いんだよねえ。
人の死なない2時間サスペンス。
横溝正史的な田舎の町で、詐欺師が一山当てようとするが……。
いちいちキャラが良いし、テンポも抜群に良い。
えせ科学は現代でも問題で、そういうリテラシーを育む意義もあると思う。

オダマキとフクロウ
十七戦地(2026年1月31日に解散)
東京おかっぱちゃんハウス(東京都)
2023/09/20 (水) ~ 2023/09/24 (日)公演終了
映像鑑賞
団体解散のラストに、3作品を無料配信。
この無料配信で観させてもらいました。
※無料配信の視聴なので、星評価はしません。
歯ごたえのある、見ごたえのある、骨太い論争劇でした。
学者の戦争責任。
俎上に上げられた方を裁いてるうちに、それぞれの責任が暴かれていくっていう。
最後は良くも悪くも、度し難く人間だなって思わされました。

真夜中の影法師
十七戦地(2026年1月31日に解散)
ギャラリー&クラフト杜(東京都)
2022/12/01 (木) ~ 2022/12/04 (日)公演終了
映像鑑賞
団体解散のラストに、3作品を無料配信。
この無料配信で観させてもらいました。
※無料配信の視聴なので、星評価はしません。
コンパクトな作品ながら、面白かったです。
コロナ禍での公演だったそうですが。
アートスペースの存続危機のてんわやんわを……軽やかに、なんですが。
通常こういうのだと、まあ、色々あって最終的にはまとまって……にはならず、
意外な転がり方をして、なかなかシビアな着地点にたどりつきます。
演劇を観る側よりもやってる人たちへ、より響きそうだなって。

坊や、花火だ。逃げろ、空が落ちてくる
ルスバンズ
シアター風姿花伝(東京都)
2026/01/22 (木) ~ 2026/02/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
当日券で飛び込み。
めっちゃ良かった。
演劇の高品質は、アマヤドリ・クオリティだけど、肩の力が抜けて遊び心もたっぷりで。大上段に構えず、正しさよりも自分の目線みたいに感じました。

ママごと
ONEOR8
紀伊國屋ホール(東京都)
2026/01/21 (水) ~ 2026/01/27 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かった。
凝った場面転換やシーンを二重に重ねるところ、なかなかテクニカルなことを、これ見よがしじゃなくやっちゃうところとか。歴史重ねてるところだなって感心したり。
お話も、ハートフルコメディのようで、なかなか……。
家族と愛のお話なんですけど。
それぞれの、過去があって、この人が正しいってならないのよね。逆にそれは、最近、苛烈に叩かれることも多い”不倫”まで含めて。人間ってままならないよねっていう、誰かを一方的な悪人にもしない視点で。
お互いさまで生きてるんだよなあって、思えたり。

コトノハスリット空論
ムリポプリズム
cafe MURIWUI(東京都)
2026/01/23 (金) ~ 2026/01/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
伝えたいことをまっすぐに伝えようとしてる芝居だと思いました。
こういう2段仕立て(不思議な世界とそのあとに見せる現実)の作品は落差がとても大切なので。
前半部分のわちゃわちゃ感で、もっともっと客席に引き込めたら、より良かったと思います。

星をみるひと
劇団三日月座
横浜国立大学 第一食堂下 共用室3(神奈川県)
2026/01/20 (火) ~ 2026/01/22 (木)公演終了
実演鑑賞
横浜国立大学唯一の公式演劇サークル、らしいです。
ちょっと存在に興味わいてて、やっと観られた。
タイトルが素敵なのよね。ファミコンの同タイトルとは無関係。
地球を宇宙人の視点で観察するSF話なんだけど制限あるなか、健闘してるなって。
6人のキャラ。それぞれいい存在感で、あと、演者のみなさん声が良いなって。
セリフもなかなか立ってた。
小さいスペースのなか、素舞台でって選択しないのも好感。
暗転が長かったので、そこはもう少し頑張って欲しかったです。
※基本無料のカンパ公演なので、星評価はつけません。