arugoの観てきた!クチコミ一覧

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あたらしいエクスプロージョン

あたらしいエクスプロージョン

CoRich舞台芸術!プロデュース

新宿シアタートップス(東京都)

2025/11/28 (金) ~ 2025/12/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

自分はこの本、完全初見なのですが。
もう少し生真面目で辛気臭い感じかなって思っていたので、相当にコメディ寄りなのでビックリしました。
6人の役者が多数の役を目まぐるしく演じ分け、慌ただしく衣装替えしながら、更にセットを動かし続けながら。
7人目の出演者とも言える生演奏担当の島田大翼さんも大活躍で。
パワフルでドタバタと、多彩に舞台を紡ぎだしていきます。

思ってたのとは違ってたけど、楽しく観られました。
お馬鹿なシーンが多いのだけど、時代背景からくる混乱や悲しみ、映画への情熱といった芯の部分もきちんと届きます。

ネタバレBOX

自分はあやめ十八番勢期待で観に行ったのですが。
その視点でもたっぷり楽しめます。
金子侑加さんなんだけど、『金鶏 一番花』とは落差凄いなと、中盤までは。
多彩な演じ分けだけど、今回はコメディエンヌ、アンサンブル的に支える感じなのねって思っていたら。
終盤の、カスミのシーンと圧巻の石王のシーンは、持っていかれちゃったな。
さらば黄昏

さらば黄昏

阿佐ヶ谷スパイダース

小劇場 楽園(東京都)

2025/11/08 (土) ~ 2025/11/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Aチーム観劇。
過疎村という、小さく狭いコミュニティ。守る駐在さん。
過去に大騒動を起こした反社なものたちが刑期を終えて帰ってくる。
プレトークによると、幼少に親しんだ西部劇がベースってこと。
血のりは結構使われますが、派手な銃撃アクションとかは無いです。
会話劇がメイン。
フォーマット的には西部劇をベースに置きながら、現代的、普遍的なテーマを描いている感じは、
イーストウッドの映画『許されざる者』を思い出したり。
笑えるシーンも適度にはさみながらも、問われて考える部分ありました。

ネタバレBOX

出来の良い2時間サスペンス的な描き方なんだけど、一つだけ外してきてる部分があって。
主人公が真相に気付いてから、いきなりエピローグになって解決編が無いのです。
見せない部分を想像するのも演劇だと思うから、僕はアリだと思いましたけど、モヤモヤする人もいるかも。
密夜譚

密夜譚

feblaboプロデュース

RAFT(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

『金の惑星』を観劇。

美術が簡素なのは、公演規模、劇場の大きさから仕方ないとしても。
衣装が残念に感じた……のですが、これは僕の見落としだ。
へたにSFだからと、安っぽいコスプレ感になるくらいなら、このガールズのパジャマパーティって感じで統一したのは一つの手ではあるなって。観て一日たってから気付く。

始まってしばらくは、わちゃわちゃとしたコメディ感ですが。
銀河鉄道が宇宙に漂流して、一人だけ助かる、誰を選ぶか。
その問答が始まってからは、どんどん落ちていく照明とともに、色んな主張が展開。

全てがうまくいってるわけじゃないけど、きっと作り手の感じ方や思索が、真摯に表明されてると思えた。
ラストは蛇足かもしれない……けど、安直だとしてもあのエンドにしたのは、心の光かなって。

中野耳鼻科工房

中野耳鼻科工房

【字】

新宿眼科画廊(東京都)

2025/11/14 (金) ~ 2025/11/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ホラー作品。
映像をかなり多用していて、特に最初客席の後ろから手持ち撮影してるのを舞台に映し出したり。
このあたりは、映画ブレアウィッチプロジェクトを思い出したり。
それにプラスして、物語構造も、ウロボロスの蛇のような、始まりと終わりと現在位置があやふやになるものでして。
怖さよりも、居心地、据わりの悪さをおぼえる系だったかな。

佐藤昼寝さんが作・演出ってこともあり、デーモンズを思い出す要素も多かった。
自分は、そこから一歩踏み出した何かを観たかったって思いがあったんですよね。

千一夜の物語

千一夜の物語

ヨビゴエ

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2025/11/08 (土) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

まず、入場して、ステージの床面が全部斜めに傾斜してるのに目を奪われ。
わ、これで2時間超えやるんだって驚いて。
全景をしかと見たら、上に何かある!?
首をくくられた人間が吊るされてブラブラと(等身大の人形ですけどね)。

この傾斜してるステージ上で、ダンスも殺陣もやっちゃうんですよね。

藤丸さんの作風は。前半の世界観や人物の関係性の提示はコメディで、世界観ぶち壊すことも平気でやっちゃうのですが。
物語が転がりだしてから、一変。壮絶な人間の嫉妬や欲、業、救いようの無さ。
目をそむけたくなる過激なシーンも多く。基本、応援したくなる人ほど壮絶に酷い目に合います。
セリフにもあったんだけど、”黙示録”。そういう神話めいた味わいにすら到達します。

主役は、奴隷の立場から他人を蹴落としてでも、のし上がろうとするノワールもの。
美術や衣装も公演規模からすると、相当に凝っていました。

しいていうと、前半のコメディ部分がやや長いかなってのは感じた。
ただ、そこも面白いところなんだよね。落差出すには重要だし。

再生ミセスフィクションズ3

再生ミセスフィクションズ3

Mrs.fictions

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2025/11/13 (木) ~ 2025/11/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

こちらというと15分のやつで(今回5作で100分なので、もうちょっと尺あったのかな?)。
実は自分、この15分ってやつにあまり前向きじゃないのですよね。

演劇を味わうには、短いって思いが強い。
4コマ漫画的になるにしても、30分は欲しいなって。
飽きる暇は無いけど、堪能するには短い。
バラエティに富んでいてい、大勢の役者も一度に観られるので。お得感はあるけど。
(それぞれの舞台設定は面白いし、役者も素敵な人多い)
それでも幕の内弁当の良さよりも、豪華なテレビCMみたいな印象。

今回、自団体のベスト選ってことで、セレクションの底に通じる部分も感じたけど。
特にラストの一人芝居でね。一人芝居だと15分は決して短すぎはしないし。
15分、5作品6作品よりも、30分3作品4作品のほうが自分は満足出来る感あるのですよね。

cogito

cogito

O企画

蓮根駅前劇場Sunny32(東京都)

2025/11/14 (金) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

A班観て良くて、これは見比べたいとB班も続けて。
出来ればC班も観たかったが予定合わず断念。
A班は理知的、B班は幻想って印象だった。

尖がった芝居かと思ってたら、構えていたより取り付く島があり。
観終わったあとのすっきりしない感じが無かった。
ただ、そういう物語部分ではなく、舞台上の二人が内省、思索を、対話していくところが見どころかな。

役に役者の個性やバックボーンが乗る芝居だと感じた。
よって演者による個性を見比べるのがぐっと面白い芝居だとも思う。
本当に静かな芝居で、観客も自分の個性、バックボーンを通して、舞台上の二人と感応していく感じ。
上演時間50分は、ちょうど浸れる感じで良かった。

上演後、アフターで、この創作のベースになったらしい”哲学対話”ってのを20分程度やるのですが。
ルールはお互いを尊重する、無理強いはしない感じで、ディベートではない穏やかな時間でした。

その事件、推理小説家には荷が重い

その事件、推理小説家には荷が重い

劇団皇帝ケチャップ

浅草九劇(東京都)

2025/11/12 (水) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

TEAMナイトを観劇。
ジュニアノベルの探偵ものって感じの設定。
女性のみの演者はとても華やか。
ただ、そういうのから想起する派手さとは違って、ベースはほんとがっつりの会話劇で骨太い芝居なのが面白い。

探偵役になる、ミステリ研究部の3人(+部外の1人)+高校生小説家(脳内のお二人も)がとても好きになれたので、この4人(7人)が本格的な事件を解決する続編も観たいなって思ったり。
ちょっと??な場面が出てきて、観てるうちに色々とわかってくる構成なんですが。
推理や論理って形で解決されるわけでは無く、そこは割と行き当たりばったり。
色々とベタで定番要素を持ってきては、あえてそこを外してくる感じなのも面白かった。

シンプルな美術、照明で、役者を、会話劇をじっくり観られます。
見た目の良い演者さんばかりなのだけど、そこ頼りじゃない芝居になってます。
最後まで楽しく観られました。

※今回、チケットプレゼントで観させてもらいました。
自腹では無いので満足度評価はしませんが、面白かった。ありがとうございました。

エキセントリックプラネットモデル

エキセントリックプラネットモデル

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2025/11/06 (木) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

全体的には、ゆるめの笑いの、長編コントって味わい。
間やテンポが確立していて、自分はさくらももこの漫画やアニメを思い出した。
とは言え観終わると、良い芝居観た感じも残った。

チケット代の3,000円は、びっくりよね。
あと、物販も色々とグッズあるんだけど、これ原価割れしてないかい?みたいに心配になる販売価格。
ぜひ、ここ良いなって思ったら、物販に寄ってみてほしい。

「エターナルチルドレン」「ツキカゲノモリ」

「エターナルチルドレン」「ツキカゲノモリ」

片岡自動車工業

駅前劇場(東京都)

2025/10/15 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「ツキカゲノモリ」「エターナルチルドレン」の順で、両方観ました。
脚本がツキカゲのほうは外部ってことで、繋がってる作品というわけでも無いのだけど。
両方観ると、同時にした意味がなんとなく。共鳴する部分が感じられた。

ツキカゲのほうが割と暗めの話なんだけど、最後に救済があるハッピーエンドに感じた。
エターナルチルドレンのほうが、片岡さんらしい派手で陽性ではちゃめちゃなんだけど、最後は閉じたバッドエンドに思えました。
そこらは観る人の価値観にもよるのかなって。
両方ともメリーバッドエンドって言えるのかも。

美術はほぼ共通なんですが。
プロジェクターをかなり効果的に使っていて、悪くなかったです。

わがことなかれ

わがことなかれ

海ねこ症候群

シアター711(東京都)

2025/10/22 (水) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

シャッフル公演1を観劇。
全体的にはとても好感が持てたし、以前観たこちらより、格段に良くなっていたなって手応えでした。
ちょっと欲張りすぎ、広げすぎな感じはあって。
そのあたりが細部の甘さ、全体の粗さになっていた印象ですが。
それでも、誠実に見上げた空に向けて、描いたものが集約されていたのは良かったです。

蜥蜴の夜は虹色

蜥蜴の夜は虹色

MCR

OFF OFFシアター(東京都)

2025/11/06 (木) ~ 2025/11/12 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

カラい満足度評価にしておりますが、観ている間の満足度は5つ星です。
相当に引き込まれたのですが、ここからってところで性急に畳まれて終わり、打ち切り漫画のような後味になったのが惜しい。
もっともっと観ていたかったってことなんですが。

相手を心配することと支配すること。そのあたりの境界線の綱渡り。
期待に応えようとすることは悪いことじゃないけど、過剰適応の残酷さ。
ちょっと、世紀末のころの、自分探しというか。あの閉塞感も思い出したり。
MCR(櫻井智也)節で、濃厚に描かれていて、そこはもう救済無くても十分だっとは思うのだけど。
役者陣も舞台に立ってるだけで面白いお馴染みの方々で。

ただ、最後にひとエピソード、ひと山作って見せてほしかったなって思いが残りました。

Waltz for Daddy

Waltz for Daddy

幻灯劇場

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2025/10/23 (木) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

生演奏、反転した天井まで届く凝った美術。
とてもとても素敵な表現が連続するステージでした。
ふわっとした、抽象的な物語でして、テイスト気に入って、どっぷりになれれば最高なんだろうなって。

自分個人としては、睡魔に襲われる部分もあった。
意外とセリフを立ててきていて、もっと、言葉によらない表現中心なのかしら?って思っていたので、やや肩透かしではあったかな。

How to Make a Love Song

How to Make a Love Song

Onpuma

SOOO dramatic!(東京都)

2025/10/28 (火) ~ 2025/10/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても居心地の良い、素敵な公演でした。
60分だけど、きちんと右往左往とドタバタコメディして、最後は綺麗に客席まで巻き込んで歌にまとまる。
手話も含む色んな言語での伝え合いは、齟齬も起こすけど。
それでも伝えようすること、わかろうとすること、なんだか感動的でした。
色々と飛び交うので、わからない部分も結構あったりなんだけど。
そこがストレスにはならなかったな。わからないってことも肯定的に感じられた。

これ、書いてる時点で、明日の10:00回のみってちょっとハードル高いけど、良い公演でおすすめです。

ネタバレBOX

客席もちょっとコーラス参加するんですが。
公演後に、その音声データがサプライズ的に送られてきて、ちょっとビックリしました。
チケット購入したら、結婚式の招待状がメールで届いて、観終わったら、この粋なサプライズ。
良いですね。
舞台「近松心中物語」

舞台「近松心中物語」

CCCreation

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/10/18 (土) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

秋元松代による1979年初演の古典をベースにした本を。
本はそのままいじらずに。
大胆な美術と演出で魅せる。

オープニングから度肝抜かれます。
とても派手で猥雑でアングラ感すらある。
このオープニングは公開されてるので、観てほしい。

可動式のセット(大道具)は、大胆にポップアート的に落書きされていて。
これを縦横無尽に動かして、動かすのはアンサンブルって呼んでいいのかしら?
きっと、みな名前ありの役もやってるよね。舞台に立つ役者たちです。
次から次へと場面を転換してくるのは、アクション主体の舞台のような昂ぶりもあった。
(壱劇屋 東京支部さんのアクションモブを思い出した。)

衣装は現代風なのに、本はそのまま。
翻案しなかったのは正解だと思う。とても美しく力のある言葉やセリフが聞き心地良く。
最初はややわかりにくく感じてたのも、観てるうちに不思議とすんなり入り込めるようになっていった。

生演奏の素晴らしさも触れないわけにはいかない。
今回、楽隊は下手なんですが。
演奏だけじゃなくて効果音とかもその場で奏でられます。
毎回、ただ圧巻だ。

全体的には、軽やかさを感じた。
心中って重たいけどね。生きることや恋をすることの不思議。
それは滑稽なのかもしれないけど、人間の愛おしさでもあって。

物語のスジ自体は、凡庸とゆう気もするんだけど。
見入るシーン満載で、凄い舞台でした。

さる

さる

中野坂上デーモンズ

水性(東京都)

2025/10/15 (水) ~ 2025/10/22 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

会場の水性って、元々クリーニング屋だったフリースペースなんですよね。
その会場をうまく使っていて、こういう飲み屋さんあるよなって美術を立ち上げていて。
客席と舞台の取り方もよくあるのとは違っていて、おかげで会場の小ささからくる、せせこましさをあまり感じなかった。
特にシャッターとカウンターの使い方が良かったな。

上質な3人芝居。
モヘーさんって、間が独特で、会話の噛み合わない感じが味だったりするんですが。
そのあたりと、今回のシチュエーションコメディ的な作りの相性が抜群だと思った。
不穏さを感じ取りながらも笑ってみてると、後半は決壊して地獄絵図。
でも彼方へ行ってしまうのではなくて、なんだか残るものあった。

白貝

白貝

やみ・あがりシアター

浅草九劇(東京都)

2025/10/08 (水) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
生の演劇だからこその、舞台と客の共犯関係の作り方。
真相まできちんとやりきる誠実さ。
優等生的にきちんと積み上げられてる作品だと思います。
ただ、そこが僕はこちらへの物足りなさ感じる部分なのかもって気分が少しあるんだよな。

狂人なおもて往生をとぐ

狂人なおもて往生をとぐ

スマートリバー

IMM THEATER(東京都)

2025/10/11 (土) ~ 2025/10/18 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

正常のようでどこかがズレてる、もしくは奇怪のようで現実的な……みたいな感覚のなか。
浮き上がってくるのは家族の話。
美術好きだったな。
斜めの傾斜が組み合わされた不安定な美術。
その外は、見える舞台袖って言える空間でそこも有効で。

草創記「金鶏 一番花」

草創記「金鶏 一番花」

あやめ十八番

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/09/20 (土) ~ 2025/09/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

元来、自分は複数回観ても感想は一回にしとく派なんですが。
こちら、彗星・満月とダブルなので、もう一回書き残しておきます(計4回観ました)。

あやめさんのダブル公園。そのやり方も面白いのよね。
朽葉の時は、メインキャストが逆班ではアンサンブルっていうの、ドキドキしたし。
今回の主役の二人が逆になるのも、エモいと思った。
メインの役どころある人が他の役も兼ねるってのも、メタ的に含みのあるの面白い配役だったり。
単純に2チームあるっていうだけの面白さじゃないところがあるんだよな、あやめ十八番だと。

CANVAS〜draw a philharmonic〜

CANVAS〜draw a philharmonic〜

Matsu-Ragi丸

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2025/10/11 (土) ~ 2025/10/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

声優の松本さちさん。河原木志穂さん。ヨドミの藤丸亮(あきら)さんによるユニット。
作・演は、藤丸さんによる。

朗読ミュージカルとの看板。なにそれ?って感じしますよね。
藤丸さんの朗読公演はWS公演から座・高円寺でのまで観ましたが。
台本こそ演者は手にしてるものの、朗読劇の範疇超えてるって思うところが多く。

実際、今年はキキタガリの”踏切のサーカス”とこちらなんですが。
どちらも、衣装・美術、照明が簡素だったりはせず。
ミザンスも緻密で、目まぐるしく舞台上は変化します。
ただ、演者は台本を手にしていて、観客に語り掛けるようなスタイルがある。

ミュージカルって言葉通り、歌も踊りもたくさんあります。
歌は、僕は楽しんだし聞きほれましたが。
本職でミュージカルをやってるレベルじゃないかな、とは思ったかも。
ダンスはね、今年は本職のダンサーの方々が参加していてい、その表現力はとても舞台を彩ってました。

昨年観たやつは、基本、楽しい感じで(ただ、一皮剥くとの怖さはあった)納めていたのですが。
今作は、序盤こそ、にぎやかでギャグテイストだけど。
そこから急転直下。
芸術家の業、売れる売れない、何のために?誰のために?みたいなのを主人公の変遷を通して、抉り出していきます。

ただね、最後はハッピーエンドだと自分は感じたのですよね。
藤丸作品には珍しく、一途に頑張った人は報われるし。
不幸になる人がほぼいない。
最後にどん底に落ちる主人公も、一枚の絵を残せたのですから。

やはり、声優ファンの目にとまりやすい公演だと思うのですが。
そちらには疎い観劇ファンにもぜひ、観て欲しいと思える充実度でした。

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