G-kunの観てきた!クチコミ一覧

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白紙の目次

白紙の目次

劇団時間制作

サンモールスタジオ(東京都)

2016/08/10 (水) ~ 2016/08/17 (水)公演終了

満足度★★★★

不幸な話
共依存関係の男と女、兄と妹、編集と作家、客と主人、
脱しきれない自己の世界観の中でそれぞれが悲しみと苦しみを重ねる。
良くできた物語で、役者さんの演技力も抜群、観客のボルテージも上昇、
確かに面白く引き込まれる物語なのに、
自分自身の中で些細な事にひっかかると流れが滞る。
良い舞台なので少々残念。

ネタバレBOX

若いながらも高い演技力と秀逸な演出で、
観る者の感情を引き込むパワーを感じさせる。
《Aチーム》を観ましたが、障害を持つ妹役の森岡さん、義姉の森田さん、
旧友の小玉さんをはじめ女優陣のパフォーマンスの高さは素晴らしかった。
しかし本筋のテーマに行くためだけに構築される感情やエピソードに、
少々無理矢理感を感じる。
細かいディテールもしっかり構成すると、
一段と感情移入できる素晴らしい作品となるような気がする。

※アンケートを書かせるのならば、しっかり回収もしていただくと良いと思います。
15 Minutes Made Volume14

15 Minutes Made Volume14

Mrs.fictions

王子小劇場(東京都)

2016/08/10 (水) ~ 2016/08/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

おもしろいです
ショート6本の欲張り企画って面白い。
未知の世界や新世界、良いも悪いもひっくるめて楽しくって有意義な企画。
主宰の方お疲れさまでした。
大きく構える本公演に対して15分ってジャブ的な印象もありましたが、
しっかりK.O.を食らいそうな上質な作品が勢ぞろい。
これがそれぞれの団体のカラーなのかかは解らないけど、
お気に入りのレパートリーが増えたように感じました。
最後に各団体の演者と主宰や演出も顔を出して挨拶していましたが、
アフタートーク的にそれぞれの団体同士のお話が、
もう少し聞けると面白かったと思う。
互いのダメ出しは失うものが大きすぎるので、
褒め殺し合いってのも見たかった。
次の15 Minutes15回公演スペシャルな企画に期待。

ネタバレBOX

言葉の持つ深さや曖昧さ、
そして面白さを丁寧に見せてくれた「キ上の空論」。
少女が女へ成長する人間的な嫌らしさを
当たり前に突き出す「ぬいぐるみハンター」
無機質的な摩訶不思議感で人間を翻弄する
トワイライトゾーンのような「日本のラジオ」
彼と彼氏と彼女の歪な三角形を
人間の本質とものに巧みに吐き出す「かわいいコンビニ店員飯田さん」
いけない事の連鎖と積み重ねが生むのは
人間の幸福追求なのか?尖って鋭い「キュイ」
ベテランと新人の役者2人の人生を楽屋の会話で紡ぎだす
秀逸な演技と演出「Mrs.fictions」
好き嫌いは別として、素晴らしい6つの劇団を一度に見られた事がすごい。
劇団がすごいのか、この劇団を選んだ人がすごいのか、
どっちにしても楽しい時間を過ごせたことは間違いなかった。
次回の15回目にも期待大。
ブラック祭2016

ブラック祭2016

メガバックスコレクション

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2016/08/11 (木) ~ 2016/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

もっと恐怖を感じても
巧みな構成で密室監禁の恐怖を体現する【五邪鬼編】。
見えない敵の恐怖が、時間と情報でリアルな旋律へと踏み出す。
人間の本音と建前、見えない本性が見えるとき、
それが本当の恐怖なのだろうか?
秀逸な構成と演出で楽しめた。
総じて5人の役者さんもそれぞれのキャラクターをうまく演じ、
わかりやすいお芝居でした。
夏ですから恐怖をもっと肌身に感じさせてもよかったも。

ネタバレBOX

役者陣の演技にがんばってる感が色濃く出ており、
せっかくの恐怖が少々半減してしまった…残念。
セットが鉄格子の中で奥まっているためか、
少々台詞が聞き取りにくい(演技の強弱の問題もあるが…)事や、
せっかく雰囲気の良いBGMなのに、
ボリュームのバランスが時々悪くて大事な台詞が聞こえないなど、
おもしろい物語の腰を折る結果とったのは至極残念。
役者陣はこれからの伸びが楽しみ。
厚い雲に覆われた光

厚い雲に覆われた光

演劇企画集団Jr.5(ジュニアファイブ)

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2016/08/02 (火) ~ 2016/08/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

濃厚な時間
痛みのある話なのに違和感なくすんなりと物語に入り込め、
気持ちよく感情移入できる秀逸な脚本。
役者陣も喜怒哀楽を丁寧に紡ぎ、
舞台も客席も一緒に笑える空気を作り上げていた。
贅沢を言うならば、ダメ兄貴の妹を思う気持ちや、
セツナイ妹の感情の爆発など、
しっかり泣かせる展開があっても良かったかもしれない。
しかしながら濃密で味わいのある芝居でした。
初めて観た劇団でしたが、お客さんの8割方が女性でビックリ。
劇団のファン層は女性よりなんですかね?

ネタバレBOX

天井が高くて広いステージ空間や、地下ステージへのメイン階段など、
小屋の特性を大胆に生かした演出は素晴らしかった。
客入りから高い防波堤に座る少女。破壊された街へとつながる階段、
ラストは新たに開く明るい未来、希望へと階段を上る少女。良いですね。
スタンダード・デイ 騎士

スタンダード・デイ 騎士

無頼組合

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/08/05 (金) ~ 2016/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★

欲張りで濃密
三つのショートストーリーを絡めながらメインの依頼を解決する私立探偵風吹。
テンポよくまとめていたが、
4つの物語が絡み合うとやっぱり一寸長かった気がする。
また、3つのショートストーリーが良くできていて、
見入っているとメインの話を忘れてしまうもったいなさ。
楽しくって心温まるハートフルなハードボイルド、とっても良かったです。
中でも女刑事と部下の凸凹コンビは良かった。2人の掛け合いも、
せりふ回しも良いテンポで引付けられた。

【ご来場ありがとうございました】雑種 花月夜

【ご来場ありがとうございました】雑種 花月夜

あやめ十八番

王子小劇場(東京都)

2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

心地よい作品
テレビでも映画でもない、舞台のライブ感を思う存分楽しめる素敵な作品。
対面式の客席にランウエイの様なステージと2階のギャラリー、
そして楽屋とロビーの出入り口を大胆に使った演出。
ヒロインである完ぺきである長女の、
唯一つの失敗を彼女の記憶と現実性で見せてゆく。
ほんの小さな物語を繊細に深く大胆に。
気持ちよく流れるような物語はいっしゅ滑稽でオペレッタの様。
隙のない畳みかける展開と演出に引き込まれ熱くなる。
貴重で濃密な心地よい時間を過ごせた。
DVDも販売していたが、この楽しさの魅力は映像で表現できるのだろうか。

生の観劇がオススメ。
だけど、旧作が観られるならDVDもいいか。

ネタバレBOX

毎週土曜日に来店する女性は、旦那の駆け落ち相手の母親。
その母が一人気持ちを歌いあげるシーンが印象的。
役者さんが演奏するのか、演奏家が演技するのか、
音楽の取り入れ方も、見せ方も素晴らしく、
流れるような舞台転換も気持ち良かった。
全体みなさんの美味さなのか、演出の妙なのか、
じれったくもすこぶる楽しい作品。次女役と母親役の女優さんは特に良かった。

会場前からたくさんの人が並ぶのも、うなずける。
落ちこぼれアイドルだった私が社長になって1年で会社を立て直した10の方法

落ちこぼれアイドルだった私が社長になって1年で会社を立て直した10の方法

ガラス玉遊戯

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/07/27 (水) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

引き込まれる物語
何処の田舎町にもあり得る中小企業と、
今やクラスに一人はいるアイドルのマッチングは実に面白い物語だった。
役者さんも素晴らしい配役でマッチングし、現実世界の様に引き込まれる。
しかし尚更の事、これまでと違う考え方を頭から否定する人。
マイノリティな感覚を茶化す事が笑いだと思っている人。
「みんなが」「世間が」という実態のない型から逃れられない人。
ステロタイプ的に何処にもいる人たちと、
一口にかたずけられないほど身につまされる切なさに目を閉じる。

何となく座ったのが正面席でなくサイド席で、
センターで吐露する役者さんが全て後ろ姿になる。
表情が一切見えず、対角の役者さんもブラインドされチョット残念だった。

星空ロック

星空ロック

星空ロック制作委員会

ザムザ阿佐谷(東京都)

2016/07/29 (金) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめる音楽劇
原作がベストセラーだとは何かで見たが、何の前知識もなく観劇。
物語はなかなか面白く、それなりに良く出来た舞台でした。
新感覚ミュージカルとうのはピンと来ないものの、
全体的に巧みな役者さんが多く楽しめた。
いかんせん事前の勉強不足のためか、途中で幾度か首をかしげる。
あの短い時間で、ドイツの街、移民社会の現実、戦争の歴史などなど
描き切るのは難しかった様に思う。
原作を読んでる事が前提のような構成がちょっぴり残念だった。
細かい事を抜きにすれば、よくまとまった楽しい舞台でした。


ネタバレBOX

理解を進めるためにも、
簡単な設定やお名前と役名の当日チラシを配布してくれると良かった。
女の子が少年を演じているのに、冒頭で「女の子かと思った」のセリフで、
男女の設定の理解に苦しむ。
また、ドイツが舞台なので人の名前?地名?が良く理解できなく、これも苦しむ。
綺麗なパンフレットは有料との案内。
あまりにも人物関係などが判らず、終演後受付で買い求めるも、
内容がスカスカで良く判らなかった。これは残念。
秋にも公演されるとのことで、機会があれば、事前に勉強して臨みたい。
英雄コレクション

英雄コレクション

ジョーカーハウス

サンモールスタジオ(東京都)

2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさにコレクター
MIXヴァージョン観劇。
見応え抜群のエンターテインメントパラダイス!これ著作権大丈夫なの?まじで。
色もの的なコスプレヒーローショーとは一線を画し、
テンポあるリアルなヴァーチャル世界を堪能。
ネットカフェのニートゲーマーとバイト店員の、
社会的底辺層が織りなすヴァーチャル世界のリア充物語。
目まぐるしく登場する(あの狭い舞台に20人以上の役者が入り乱れる)
アニメの登場人物たちが畳みかける様に物語を推し進める。
何となく勢いに流されがちだが、若いながらも説得力のある役者さんが揃い、物語に厚みを与えてくれる。
ヒロインのちびまる子ちゃんのマル子が秀逸!
きっと本来は綺麗なんだろうけど、ブサ可愛く仕上げて、
ゲーム世界の分身ファイト系のキュアマッスルと一線を画す。
演技もうまいしこれからにも期待。

ネタバレBOX

役者の数の割にはテンポの良い物語だったが、
ゲーム&アニメのコミュニティ言語がさく裂し、門外漢は少々おてけぼり。
と、ありがちなバトルシーンは凝っているものの長い。
善と悪の対立軸は判り易くてよいのだが、
バトルの裏の裏を裏どりするような展開は脚本演出のヲタク魂の現れなのか、
少々重かった。

※MIXは当日パンフに配役が載ってなかったのが残念。誰が誰だかわからない!
月の道標

月の道標

ニラカナエナジー

座・高円寺2(東京都)

2016/07/22 (金) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

よくばりに
夏の風物詩でもあり、忘れてならない戦争の物語。
定番的な物語であるからこそ、
新鮮力の旗揚げ公演らしいパワフルな舞台を期待していた。
期待のぞぐわぬ、重厚な展開と丁寧な表現、
そして絵説得力のある役者陣が揃い見応えのある物語となった。
タイトルの「月の道標」ーユタとの約束ーにあるように、
ユタと少女をもっとクローズアップしても良かったかも。
物語の語り部的なユタと月夜に歌い気持ちを表現する女子学生。
血生臭い争い事と差別化することで、
人間の持つ汚さと綺麗でありたい心持を見せてくれても良かったかもしれない。

ネタバレBOX

ユタや軍医、将校などしっかりと力のある役者さんが揃っているのだから、
女子学生は拙くとも実年齢に近いフレッシュな役者んでも見て見たかった。
定番的な戦争ものの画一的な良さと悪さが共存してしまった様に思う。
合理的エゴイスト

合理的エゴイスト

劇団ピンクメロンパン

明石スタジオ(東京都)

2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

ピンクではない
なるほど等身大のSF作品。近未来の異国のお話し。
ありがちではあるけど人間とアンドロイドの争いは、
中々良くできたプロットで魅力的な物語。
人間と変わらないと権利を求めるロボットと、優秀なロボットになりたい人間。
機械の身体を求めて旅する哲郎を思い起こす。なるほど、SFといってもドラマの中心は愛情物語、仲良し姉妹のタブーから人間とアンドロイドの全面対決!
壮大な物語で、設定理解に少々時間がかかるも、
難しいところはト書き的に説明され納得。
クールビューティなお姉さんに、ぶさ可愛いもうとが調和する。
うまくできた物語で心地よく楽しめた。

ネタバレBOX

ぶさ可愛ヒロインというのは昨今の流行りなのか?
一つ残念なのはセットと衣装。
豪奢なソファーセットとテーブルチェアは、
同じく近未来の異国の「ハガレン」っぽかったものの、
姉妹以外の登場人物の衣装のチープさが目立ち違和感。
全体的には良くできた見ごたえある作品。次回作にも期待。
みやけのFUSUMA

みやけのFUSUMA

劇団 贅沢貧乏

江東区北砂のアパート(ご予約の方にのみ行き方をお伝えします)(東京都)

2016/07/02 (土) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

怖い日常
衝撃的だった一軒家プロジェクト「ヘイセイ・アパートメント」に触発され、
注目していた贅沢貧乏。
アパートメント編の第一弾はタイミング合わず今作「みやけのFUSUMA」へ。
親の借金で底辺生活を余儀なくされる姉と弟。
リッチで不倫は文化の白川さん、不思議なお隣の田井さん
舞台の中に共存するように、
ある意味ヴァーチャル世界の様な舞台展開の山田ワールドに引き込まれれる。
時間軸を遡る様に姉と白川さんの出会いに巻き戻され、この日を迎える。
リアルな日常との現実感と、弟くんの鬱屈する心情の帰結。
こたえは全て投げられてるのだろう。

ネタバレBOX

衝撃的なスタート。
やっぱり弟くんは首くくりに失敗したんだろうな、
それは何故?借金、人間関係、姉の不倫関係…。
受け取り手の心情、人生観、見方、見え方、考え方で、
様々な考察と物語が展開できる。
でも鬱屈した感覚は無くほのぼのさを感じるのは自分だけであろうか?

「ヘイセイ・アパートメント」の印象を持ち、
視点を自分で選択すると勝手に思い込んでいたので、少々とまどう。
ラストに階段を上がると座布団があったのはコーナーのみ、
前説もなく始まり動けないと悟ったところで
両サイドの方々が足をのばして身動きできず。中ほどから立っての観劇になってしまった。
もう少し事前に説明してほしかった。
7ストーリーズ

7ストーリーズ

イークエスト・カンパニー

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/07/22 (金) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★

笑いの文化
ブラックユーモア系の外国作品。
やっぱりというか可笑しさも皮肉も冗談も、
文化的背景が違うせいなのか、今ひとつピンとこなかった。
窓の中の住人の人生観や関係性など、
物語る役者さんの力量は抜群で、台詞もお話しも面白かったが、
7つの物語の接点がぼやける感じで、男の存在感が薄かった。
セットも巧みで演出も中々良かったのだか、なんだろう?
ちょっと残念な感じに包まれた。

中女優 middle class actress

中女優 middle class actress

lovepunk

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/07/13 (水) ~ 2016/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

情念
大女優は無理だけど中くらいなら…
現実に、まさにどこにでもあり得そうな中堅劇団の楽屋トーク。
清水邦夫の「楽屋」をベースにした
(まさに「楽屋」の一部を涼子と園が披露するのだけど…)様に、
演劇にかける女優の情念を感じさせる髙原さんの演出は、
エンターテインメント性にもあふれ楽しい舞台でした。
書く本だけは面白いダメ人間の演出家は必ず愛人を主演にするという、
ある意味ポリシー溢れる無頼派なのか?
女優さんしかいないluvepunkならではの舞台で期待を裏切らない。

ネタバレBOX

それぞれの役どころでも、個々の想いも、
みんな芝居が好きなんだろうなと感じさせる集合体。
演じる事の辛さ、楽しさ、舞台の不条理、非合理、理不尽が集約する楽屋を、
変に暗くドロドロした感覚を排除してきっちり見せてくれた。
ボク的には素晴らしい作品の一本です。

出来る事ならもう少し高さもあって広い舞台で見て見たいです。

ヘヤノゾキ

ヘヤノゾキ

アフリカ座

TACCS1179(東京都)

2016/07/15 (金) ~ 2016/07/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

おもしれー今季№…
今回は、女性専用シェアハウス「ハッピーライジング」の入居者募集VTRの撮影からスタート!
オール女性キャストが織りなすチョット毒の効いたドタバタコメディは、
アフリカ座系の中でもチャレンジャーなOFF VIVIDらしさ。
前作の「小さなお姉さん」ではちょっと肩透かし感が否めなかったものの、
今作は滅茶苦茶面白かった。
かなり作り込んだのであろうか、シェアハウスという今どきの設定を始め、
全体プロットの面白さ、台詞の一つ一つ意味合い、役者の動き、
などなど秀逸な作品。
レギュラー出演者?のみなさんの役どころも、
本人そのままの役どころで判り易く(若林美保さん⇒ストリッパー、山元彩さん⇒ヲタク…など)、
役名も本人の名前をベースにもじる(ゆうきりな⇒きりゆうな、あらきまい⇒あらいまき)など遊び心も満載!
宝塚女優にセクシー女優に、ぷらすヲタ。このラインナップも魅力的
今年ここまでの舞台でかなりのお気に入り作品となりました。
u-you.company/乱痴気STARTERの次回作にも期待しています。

ネタバレBOX

作者の杉山さんをはじめ、結城さん、若林さん、國崎さん、山元さんの強力ラインナップはもちろん!
(名前と顔が一致しなくて済みませんが、)ポチャリ系のウザ系住人の笑いのセンス、パンダの着ぐるミックスの表情表現、ニャーの猫耳女子のポジティブさ、
などなど、面白い女優さんが育ってきてこれからも楽しみ。
それぞれの個性を見出す脚本と演出の力ですね。
JAM vol.5『はい、こちら久米新十郎探偵事務所』

JAM vol.5『はい、こちら久米新十郎探偵事務所』

ThreeQuarter

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2016/07/17 (日) ~ 2016/07/18 (月)公演終了

満足度★★★

荒削りなれど
まさにドタバタ劇になっちゃった感が大きいものの、物語としては楽しめた作品。
全体的に「みんな頑張ってます!」が前に出過ぎて元気を通り越して少々うるさいところも…。でも勢いとやる気には満ちていました。
名探偵の権兵衛さん、女社長の田村さん、マネージャーの奥田さん、刑事の甲斐さんなど、魅力的な役者さんたちが面白いキャラクターを美味く演じ来ていたところは良かった。

ネタバレBOX

物語を演じるためのキャスティングというより、出役に合わせた物語のように見えた。あまり必要でないキャラ、それを出すための荒業的展開、無理矢理感な設定など、笑わせるための演出構成が弱かったのが残念…。
もっと相姦図を簡単にすると、登場人物の関係性を考える事が少なくなって、笑える部分が大きくなると思う。
この勢いを次回にも生かしてください。
PASSION ∞ヘレンケラー「光の中へ」∞

PASSION ∞ヘレンケラー「光の中へ」∞

アブラクサス

調布市せんがわ劇場(東京都)

2016/07/14 (木) ~ 2016/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

良い作品でした。
ヘレンケラーを導いたサリバン先生の視点から描く力作。
障害者、黒人、労働者…社会的マイノリティの解放など、壮大な事情が交差する時代背景の中で、サリバン先生の人柄や考え、ヘレンの意識向上、ポリーとの共存、これまで知らなかった事柄を美味く伝えてくる秀逸な作品。


ネタバレBOX

全体的にダイジェスト感が否めなく、少々もったいない気がした。
物語の進行、時代背景、社会構造や考え方などはNaや語りなどでフォローするなど、せっかくの力量ある役者陣にはサリバン先生の感情、ポリーの意識、ヘレンの思考なども見てみたかった。
あえて簡素なセットが、役者さんの演じる微妙な動きや発する台詞などを、浮き上がらせてくれているようで、とてもよかったと思います。
ものすごい覚せい剤

ものすごい覚せい剤

宇宙論☆講座

スタジオ空洞(東京都)

2016/07/16 (土) ~ 2016/07/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

逆に?
最近はやりの逆張りのごとく、雑なフライヤーに危険な薬物の香り、猥雑な音楽と芝居の融合、まさに別世界にトリップか…と思わせる展開はなるほど!
とりあえず一度は観て見ることをお勧め。
オリジナルソング?の「ものすごい覚せい剤」もなかなかよい。
物販が売る気があまりないのがもったいない気がした。

ネタバレBOX

個性的な役者さん達の見た目も日常生活では避けて通りたいカテゴリー。
だけどかなり緻密に猟奇的に作り込まれた笑いの物語。
笑いのツボは人それぞれなれど、お洒落なコメディを標榜する団体が乱立する中、かなり異質なチャレンジャーには期待度二重丸!

チョット圧倒されたところもあったが、次回のロボット音楽劇にも期待。

ソース焼きそば

ソース焼きそば

劇団おおたけ産業

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/07/09 (土) ~ 2016/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

織姫と彦星は夫婦。
赤い糸の輪廻転生。
生まれ変わっても、時代が変わっても、必ず運命の人を手繰り寄せる。
多少荒っぽく展開ありきなところはあったものの、
物語の着想も構成もなかなか面白かった。
父と娘の今時な関係性と軽いながらも信頼感のある会話も良かった。
シンプルな小物と照明だけのセットは、
役者さんの演技力も問われる難しい設定だと思いますが、
みなさん良かったです。



ネタバレBOX

運命の赤い糸は輪廻し、二人の生まれ代りを引き合わせる。
糸が二人を絡めるのか、二人が互いを認識するためのアイテムなのか
ちょっといい話に帰結するための無理矢理感がちょっとしたかも。
これがわがままなのか?
父親、娘、ライオン、いい役者さんがそろって、
気持ちのよい時間を感じられました。

ただ、せっかくのタイトルキーアイテムである「焼きそば」が
カップめん丸出しなのは残念。お祭りの屋台の味をみせてほしかった。
金曜はダメよ♥

金曜はダメよ♥

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2016/06/29 (水) ~ 2016/07/04 (月)公演終了

満足度★★★★

殺人現場でコメディ
確かにホラー!
この設定プロットは中々秀逸ですね。
恐れることなく前のめりで楽しめた舞台でした。
できればもう少し出演者を整理して10人くらいにしても良かったのでは?
世界が入り乱れる事もあり、
役どころを追うのに一杯だと物語を楽しめない…かな。



ネタバレBOX

回想シーンや脳内妄想など劇中劇はよくあるものの、
それがミックスして関係し合う展開は面白い!
映画製作現場でのヒエラルキーは結構リアル。
理不尽は当たり前のようにあって乗り越えないといけないんですよね。
身につまされる…。

舞台も手前に現実世界、奥に脚本世界とうまく住み分けて判り易かったも。
しかし、前列下手で観劇していましたが、
テーブルエンドに脚本の薪さんが座るとブラインドされて
的谷さん小川さんの表情が見えない…。
脚本世界の住人も重なって見えない…。
大人数の展開は遣る社さんの立ち位置も考えてほしい…なぁ。

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