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永遠の一秒

永遠の一秒

インヘリット東京

南大塚ホール(東京都)

2016/09/23 (金) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度

あまり感動できず。残念。
今まで何度か上演されているようですが、今年初めて見ました。2回見させていただきましたが、全体的には4000円は高いかなーという印象。

20年間での作品の精度が上がっているようには感じられませんでした。

毎回異なるキャストで公演しているようなので、それが逆に狙いなのでしょうか?

演劇祭で賞を獲得した作品ということでしたが、あまり面白くなく、残念でした。

ネタバレBOX

ジャンルとしては特攻隊を題材に彼ら3人が特攻の瞬間、現代にタイムスリップしてくるというSFのストーリー。
しかし、21世紀になっても人類は戦争を繰り返していることに絶望しながら、過去に戻り特攻を成し遂げるという、なんとも後味の悪い終わり方。

また、この世に残してきた恋人に出会い、贈り物を受け取るシーン。しかし、そんな感動的なシーンにも関わらず、全く中途半端な演出で、感動も薄い。二人に何が起こったのか、何を感じたのかよくわからず。冒頭の別れのシーンが全く生きてこない。

結局、何のためにタイムスリップしてきて、3人がどう変化し、そして再び特攻に戻るのか。生き残った側は3人と出会い何を受け取り、残されたたのか分からない。
結局特攻で死ぬ運命は変わらず。タイムスリップの必然性がない。


また、中盤、タイムスリップしてきた彼らが、現代の日本を見て驚くという定番のコミカルパートが続くのだが、そのネタというか、笑いのセンスも今ひとつ。全体的にテンポも悪く一つも笑えなかった。
また、ギャグシーンで主に登場する店長の滑舌の悪さと、バイトの女の子のリアクションが小ささで、コミカルさが損なわれていて、とてもおしい仕上がり。


序盤の出撃前の別れのシーンと、終盤実際の特攻隊の突撃シーンの映像が流れるシーンは、よくできていたのだか、
いかんせん全体の流れが悪く、テンポも鈍い。演出上の曲待ちの間も多かった。

ラスト、特攻3人か友人と再開するシーン。おそらく最も大事なシーンなのだが、回想のように一瞬で終わり、しかし間延びしていて、感動が薄い。
タイムスリップしてきたのに、実際には会わないのだ。
それならタイムスリップしなくても、


全体に、シリアスな戦争テーマにするか、コミカルシーンのテンポを上げて、半分くらいの上演時間にすればコンパクトでいいと感じた。

反戦がテーマなのだろうが、キャラクターたちがそれを伝えるシーンがなく、無理やり観客に押し付けてけている感じ。

4000円は、高い。

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