
人生のクライマックス
劇団扉座
紀伊國屋ホール(東京都)
2008/12/02 (火) ~ 2008/12/07 (日)公演終了
満足度★
初扉座
初めて扉座の芝居を観ました。
横内さんは劇作家として既に一定の地位を築いていると認知していましたが、正直作品を観てがっかりさせられました。
皮肉にもならない軽薄な世相ネタ、俳優の個人芸に頼ったギャグ、無意味に多いキャスト、収斂しきれていないラストなど、不満は数え切れません。チラシにもあった主人公が人知れず集めていたブランド服が明かされるシーンはエピソードとして秀逸でしたが、それもチラシを事前に見ている人間は分かっていることで、出すタイミングが遅すぎたと思います。
時折客席は沸いていましたが、あれは役者を前から知っている人間だから面白いのであり、初めて観る者としては一つも笑えませんでした。「あはは、○○さんがこんなことやってるぅ」という常連客の生温い視線に甘んじているのではないかと思います。
一流だと思っていたからこそ、小劇場すごろくのゴールである紀伊国屋ホールで公演をしているからこそ、今回の公演は誠に残念でした。こんなはずではないと思っていますので、次回作も観に行こうと思います。

となり町戦争
ALGO
ザムザ阿佐谷(東京都)
2007/05/08 (火) ~ 2007/05/13 (日)公演終了
満足度★
理解に苦しむ
真剣に「となり町戦争」の舞台化を考えてきた者として、大いに不満が残る。これだけ今日性を秘めた奥深い題材でありながら、どうしてこんなに底の浅い舞台(映画もですが)を創るのか疑問である。センチメンタリズムを表現したいのなら、わざわざこの題材を選ばなくてもいいはずだ。また、作品を手掛ける上で調査した形跡が見られない。この作品を扱うのにこんな怠惰がまかり通っていいものか。
とてもじゃないが5000円取れる芝居ではないだろう。