1
NARUTO -ナルト-
松竹
漫画の全72巻を4時間で上演するという試み。
原作の色々な味わい深い部分は失われているのだろうけれど、主人公2人の話に絞って描かれていたので分かりやすかった。
随所に歌舞伎らしい演出が組み込まれているので、歌舞伎ビギナーの人にも歌舞伎を観た満足感を感じられるのではと思います。
結構簡単に人が殺されたり、自己犠牲で自ら命を絶ってしまったりするのだけど、第二幕の主人公の両親のエピソードと、そこでの巳之助さん&笑三郎さんの好演によって昇華されるというか、物語中の死に対する一定の答えが示されていると思った。
2
ヒッキー・ソトニデテミターノ
ハイバイ
ハイバイ、初めて観ました。
限りなくリアルに近いお芝居。日常をのぞき見しているような…。
それでいながら、空間や時間を行き来し、観客の想像力を掻き立てる演劇的な表現。
ものすごく集中させられた。
和夫さんが自殺してしまった心情というのは分かる気がする。
現実に直面してしまったら、やっぱり、生きていくのは無理だと感じたのだと思う。
それでもやっぱり、外に出る(=人生を生きる)ことを肯定して終わってくれるのかなあと思ってたんですが…。
最後はまさかモリタさんも…?と不安を感じさせる終わり方でした。
ヒッキーになる要素の全くない外の人間である、クロキさんの信じてる"外に出るべき理由"も聞きたかったなあ…。
あやちゃん(モリタ妹)が良い子で癒しでした。
3
巴里のアメリカ人
OSK日本歌劇団
驚くほど原作映画のままで。加えて、美しく綺麗で、せつなくて。
良いものを観た!っていう気持ちになりました。
4
三銃士 La seconde
OSK日本歌劇団
OSKの枠組みに乗せながら、原作の面白さにも迫ろうとした意欲作。
王妃の侍女を主人公にした乙女ゲームにしたら売れそう、と考えてしまうほどの、よりどりみどりの麗しい男役たち(笑)
殺陣やダンスの美しさは言わずもがな。
5
新春浅草歌舞伎
松竹
とにかくどの演目も配役が上手い。適材適所。
声が良いなあ!と思うのは巳之助くん。
「操り三番叟」の種之助くんの踊りも素晴らしかった。
「御浜御殿綱豊卿」の松也くんの情感と華のある演技も印象的。
「引窓」は泣きました。