じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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五季 ~名前のない島~

五季 ~名前のない島~

踊れ場

RAFT(東京都)

2013/06/21 (金) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★

含みのあるラストにドキリ
名前がなく季節が5つある島に流れ着いた記憶喪失の男と先住者(?)である一組の男女が織り成す物語。
軽快な池上演出により大半はコミカルだが、終盤で明かされる真相は寓話的と言おうかいろいろと含みがあって傷口に塩をすりこまれたような感じる。(爆)
なお、本作を以て踊れ場は活動を終了とのこと。
実験的な試みなどもあり楽しませて戴いたことに感謝!

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

うそつき
以前観た踊れ場版(池亀三太演出:2バージョン)が軽快だったのに対してオリジナル版たるこちらは重厚…と言うより間も十分にとって深みがある感じか。
それぞれに違った味わいがあり面白く、season2の別キャスト版も観たいものだが、果たして…?

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

千両みかん/屋上庭園
「千両みかん」
いくつか観た「立体落語」の中では一番落語寄りか? ちゃんとマクラまであるのは初めてかも。
一方、ほぼ上半身のみの表現である落語に対して2人の演者が全身を使い演技エリアの中をところ狭しと動き回るのは演劇的。
ピアノ曲を管弦楽に編曲した味わいかもなぁ。

「屋上庭園」
冒頭部分を3つの変奏で見せてツカミはオッケー、途中に会話のリフレインもあり、Re-MIX的な?
また、狭い板の上での演技(「カイジ」気味?(笑))は切羽詰まった男の心情の表現か。
時折出てくる太極拳のような緩慢な動きもアマヤドリ風味で、あーなるほど、的な。

ファミリーナ

ファミリーナ

雀組ホエールズ

OFF OFFシアター(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★

チョイ長
頑固大家と店子たちを中心としたオンボロ下宿のコメディ・ストーリー。
基本的には好きなんだが、クドい部分(「犯人捜し」のトコとか)があってモタついたり(よって上演時間は約125分の長尺)、リアクションが大袈裟で醒めてしまったりするのは残念。
とは言え、娘の結婚話に決着をつける終わり方などは上手い。

ステキなタイミング【ご来場誠にありがとうございました!】

ステキなタイミング【ご来場誠にありがとうございました!】

円盤ライダー

HOTEL SHERWOOD(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

二番煎じではない新たな物語
1年前の「ステキなチェックメイト」の続編。
まず感心したのは、登場人物の半数である4人が既に確立されたキャラクターであるのに、二番煎じではない新たな物語を創り上げたこと。
これ、けっこう大変なんじゃないかな?
また、前作からのキャラも濃いのに、それを上回る濃さの新キャラを登場させながらデフォルメ具合が絶妙で「そんなヤツはいねーよ!」と醒めてしまう寸前にとどめている(個人の感想です)のも巧み。演者との相乗作用だな。
さらに、年長者の発言に説得力があったり、大事なことは(別人の口を通して)二度三度繰り返したりなども上手く、ここの過去の「ある作品」を知っている観客への目配せも仕込むなど、大変見事。
続編ながら1作目を知らなくても楽しめるのは言わずもがな。

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

<火遊び>

ギャラリー悠玄(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

好きなんだよなぁ、こういうの
未来世界にイマの日本の問題を複数盛り込んだ物語。
確かに「MP3」的な物語世界であり、深夜枠でたまに放映されるセンスの良いドラマなども想起させて好きなタイプ。
ただ、凝った構造上、その場では理解できた気になっているが、後日、他人に説明できなさそうなのがネック?(爆)←よって上演台本を購入。見事な戦略だ。(笑)
各種技術が進歩した(しかしイマの延長線上にある)未来のハナシにイマの問題をぎっしり詰め込んだ、という点において劇団銀石の「息を止めるピノキオ」と通ずるタイプか? 好きなんだよなぁ、こういうの。

(補足または蛇足)
黒沢推し、中井推しの方には奥のエリアの中央寄りの席をオススメいたします。

Over The Line

Over The Line

EgofiLter

シアター711(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

実録風事件簿?(笑)
終戦後間もない頃のカフェーを舞台にした実録風事件簿?(笑)
途中で変容もする謎を提示してのミステリー風味の物語を軸に複数の(イマの)社会的問題を絡ませ、ひいては戦争がもたらすものに言及するのが上手い。
が、時制の前後や回想・幻想シーンなどで多少の戸惑いがないでもない。
一方、二役の使い方や「ある事実」の隠蔽の仕方が巧み。
真相を知った上でもう一度観るとより感心できるんだろうな。
なお、上演時間は2時間強。

不思議の国のアリスより

不思議の国のアリスより

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2013/06/20 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★

Rabbits Rush Rapidly
客席に入って舞台美術を見た瞬間に「ありゃ?」と思うほどファンシーで出演者の衣裳も(一見)可愛らしいが、冒頭はその中でモロにアングラっぽい台詞が飛び交い、アンビバレンツぶりにニヤニヤ。
が、やがて可愛さ…ひいては価値判断の規準は何か?なテーマを語ってゆくなんてあたりはさすがだし、終盤でアリスが「アレ」を受ける場面での「ある引用」は知っている身には楽しい。
あと、ハートのヒールが可愛らしいアリスの衣裳は眼福♪(爆)

ネタバレBOX

さらに、最後に「壁を破る」ウサギがイイなぁ。
息を止めるピノキオ

息を止めるピノキオ

劇団銀石

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

21世紀版「RUR」か?
機械人間への情操教育、という出だしから21世紀版「RUR」か?と予見した通り、ピノキオの設定(の一部)を借りて語られるストーリーはRURや鉄腕アトムなどを想起させる。
そんな中に画一化教育と言うか、自分が思う1つの理想型に嵌め込むことだけを考え、せっかく芽生えた独自の才能を摘み取ってしまう育て方への警鐘を鳴らし、愛とは?人間とは?などを考えさせたり、人のエゴや嫉妬を示して見せたり、「ナンバーワンでなくオンリーワン」を訴えたりするのが素敵。
とはいえ中盤の鉄琴のあたりから謎の女が「愛」を語るあたりまでに共鳴して大興奮したためにそれ以降の部分が(客観的に観ればよくできているんだが)比較的フツーに感じられてしまったのが惜しいと言おうか何と言おうか…。
言い方を変えれば、そのあたりにテーマがぎっしりと集中してしまい、それをすべて捕らえようとするのはやや忙しい。(笑)
もう少し小出しにして分散させれば…あ、逆に散漫になるのか?
なお、あるシーンで「綾波?」と思ったが、佐野木さんにその意図はなかったそうで。が、そう思われたお客さんは他にもいらしたとのことで、「やっぱり!」みたいな。(笑)

ラクエンノミチ

ラクエンノミチ

日本のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/06/21 (金) ~ 2013/06/26 (水)公演終了

満足度★★★★

ギブアップ寸前?(笑)
前半は笑えるものの「羽毛にくるまれたカミソリ」のように危うさが潜んでおり、中盤で次第にあれこれが推測できてくると不安定で今にも崩れそうなグラスタワーを目前に作られたようで「なぶり殺しでなく一思いに殺してくれい!」的な。(笑)
その「イヤーな感覚」は上演時間が75分余だったからイイようなものの、90分を超えていたら堪えられなかったかも?(よって初めて演劇をご覧になる方には決してオススメできません)
演出と演技の賜物だね。

ティーガーデンで逢いましょう

ティーガーデンで逢いましょう

NO-STyLe-GArden

劇場HOPE(東京都)

2013/06/18 (火) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★

1人のスタッフが良い内容を台無しに
茶摘み体験+お見合いツアー一行とそれを受け入れる側のおハナシ。
オーソドックスとは言え手堅いストーリー展開に加えて、人物の出ハケのタイミングが良くて乱れないテンポ、あざとくなる寸前でとどめる個性派キャラ(=良いアクセント)など、なかなかの良い出来。
早回し+ストップモーションの宴会場面の演出も◎。
強いて言えばクライマックスで音楽の音量が大きめで台詞が聞き取り難かったのが難点か?

ところで、客席スタッフが上演中にしばしばタブレット菓子の容器を振ってガチャガチャ音を立てていたが、どういう了見?
そういう不届き者はスタッフとしてはもちろん、客としても今後一切劇場に入れないで欲しい。
(よって満足度は2つ減ずる)

岸田國士原作コレクション

岸田國士原作コレクション

オーストラ・マコンドー

black A(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

Cプログラム
「モノロオグ」
担当した外国人入院患者に対する看護師の思慕の行方を描いた一人芝居。
女性役を男優が演ずるも、序盤の所作(と着物の柄)からしっかり女性に見せて違和感無し。とか言いつつ「女優だったら誰がイイ?」などと考えながら観ていたりもして。
ところで「ラヴィアンローズ」は戯曲の指定?

「クロニック・モノロゲ」
夫婦の話だが女性2人が演ずることでなまめかしさ・妖艶さが強調される感じ。
また、随所に笑いが織り込まれていて主旋律のバックに別のメロディをさりげなく潜ませた編曲の如し。
停電シーンで実際に照明を落とし、観る側の目が慣れるにつれて次第に見えてくる、という演出も劇中人物の視点(?)を観客に共有させて有効。
金子侑加嬢の「昭和の婦人」ぶりと熊谷有芳嬢の男装もなかなかに◯。

「風俗時評」
人々が次々に奇妙な痛みに襲われる出だしは筒井康隆などの作品を思わせるがやがて軍事クーデターへと展開。
が、OPに2.26事件の記録映像らしきものがありそれが予見されたのがやや残念。EDだけの方が観ていてのインパクトがあり良かったのではないか?

岸田國士原作コレクション

岸田國士原作コレクション

オーストラ・マコンドー

black A(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

Aプログラム
「留守」
主人の留守でくつろぐ女中のもとに近所の仲良し女中が訪れて羽根を伸ばす2人…なおハナシ。
箪笥や火鉢などの見立てにより昭和の日本家屋があの空間に出現するのが見事。
昼下がりの陽射しの照明表現も秀逸。

「麺麭屋文六の思案」
彗星接近を題材にした物語で「留守」同様諧謔味があって楽しい。
また、後半で彗星について力説する学者をビデオカメラで撮して壁にその映像を大写しにする演出も印象的。

「屋上庭園」
こともあろうに(笑)ロフト的な場所で演ずるとは!
そこでの演技を見上げることで「屋上感」たっぷり(笑)。
が、現実では客は空中にいる位置関係なワケで、言わば「神の視点」から観ることになり、独特の効果アリ。

NOSTOROMO あらかじめ喪われた世界ヘ

NOSTOROMO あらかじめ喪われた世界ヘ

水族館劇場

三軒茶屋 太子堂八幡神社境内(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★★

テント小屋ならではのスペクタクル
「ガラパゴスアングラ」とでも言うべきか? どアングラっちゅうか120%アングラっちゅうかアングラの王道で、ここと較べれば劇団桟敷童子にしても月蝕歌劇団にしても洗練されているんじゃないかってくらいで。(笑)(他に劇団離風霊船、椿組なども想起)
勿論、こちらもこちらで進化はしており、テント小屋ならではのスペクタクルを堪能。

フライング北海道

フライング北海道

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

新宿シアターモリエール(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

渾身のSFコメディ
上演時間125分という渾身のSF(と言ってイイのか?(笑))コメディ。
あれこれそっち系のネタ満載で元ネタを知っていればいるほど楽しめるが、盛り込み過ぎで中だるみ感が無きにしも非ず。
しかしREEさんの「あのキャラ」、出落ちかと思いきや意外とハマってないか?(真顔)

メコン流れ星

メコン流れ星

ひげ太夫

ザ・ポケット(東京都)

2013/06/11 (火) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつもながらアッパレ!
いつもながらの立体少年マンガ的世界。今回のツボはネタバレBOXに挙げるがあんなモノやそんなモノを表現してみようという発想が見事。
もしかすると吉村座長はモノを見る度に「アレをひげ太夫で表現するにはどうしたらイイか?」などと考えているのではあるまいか?
あと、今回はあるシーン(それもネタ系)の照明もナイスサポート。

ネタバレBOX

「ヤーグルマップ」のスクロール感や太鼓の達人の流れる丸の表現の何と見事なことか。
また、2階・映画館の場面の照明もまさに上映中の感じ。
千年の狐と小さな嘘

千年の狐と小さな嘘

PocketSheepS

TACCS1179(東京都)

2013/06/13 (木) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

新境地×新境地=傑作
冒頭は妖狐封印、な時代もの(じぇ?)だが本編は基本的にラブコメディ(じぇじぇ!)と、新境地の二段重ね(じぇじぇじぇー!)。
そんな中に生き永らえる孤独や人を想う切なさなどを織り込み、腐女子や「浄めの塩」などの小ネタで彩った秀作。
「呪いをかけたのは誰か?」やエピローグも巧くて大いに満足。

トレイル

トレイル

メディア・ワークス

ザムザ阿佐谷(東京都)

2013/06/11 (火) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

Bキャスト観劇
ストーリー全体は悪くないが、笑いを取ろうとする部分の大半が浮いていたり複数の女性キャラがあまり意味なく暴力的だったりそのスジでは凄腕とされる男があり得ない失態をするなど細部が杜撰で興醒め。
が、吉岡亜沙美嬢の新境地的役どころは見モノ!

ところでザムザ阿佐谷って、最初からすべて座布団を置いておくと開演時刻が近付いて残席が少なくなってきた時に奥の空席に客を通すのが大変なんだよね。
1列くらい通路的に空けておいて、ほぼ埋まってからそこを客席にすればイイのに…。
(結果、6-7分の押しで、開演前・終演後を通じてそのことには一切触れず←初犯につき減点したいが、次にやったら☆1つ減ずる)

ネタバレBOX

元傭兵でさえ「銃を持っているアンタに逆らうような危険は冒さない」と言うほどの殺し屋が山道を踏み外して捻挫したばかりか銃まで紛失してしばらくそのことに気付かないなんてナンセンス。観客をナメているのか?
ナホトカ

ナホトカ

BLUE HIPS

アドリブ小劇場(東京都)

2013/06/04 (火) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

30代後半で執筆とは
座礁したタンカーから流出した原油で汚染された海岸の清掃ボランティアツアーに参加した女子大生たちを中心にした物語。
15年前の作だけに「当時は比較的に知られていたが今は?」な部分がある一方で災害ボランティアに関する部分などむしろタイムリーか?
また、登場人物の描き分けもよく、「イヤなヤツ」の口を通して言いにくい正論(?)を言わせるのなどは巧いなぁ。
30代後半でこれを執筆するとはやはりスゴいな。じんのひろあきとこの人はσ(^-^)にとって別格だわ。
初演以来15年ぶりに観るので基本的には観ていて「あー、そうだったな」と思い出しながらだったが、一部はもっと詳しく覚えており、逆に全く記憶にない部分もあり、そんなところもまた楽しからずや。

クロスイズム

クロスイズム

たろプロ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/06/08 (土) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

アイデア満載
とある町のウワサの人物に迫る(笑)物語。
中盤以降、連作短編劇中劇で物語を進めるアイデアが独特で、また、そこに盛り込まれたパロディなどが楽しい。

ネタバレBOX

桃子、犬恵、猿奈、雉美による「ももたろクローバーZ」も愉快で「ナイト・オン・ファイア」の替え歌は見事ですらある。

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