じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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空が飛べると想ってみる。『NOISY&SILENT GRAY』

空が飛べると想ってみる。『NOISY&SILENT GRAY』

Oi-SCALE

ギャラリー十二社ハイデ (東京都)

2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

築80年ほどのまるで一般家屋のようなギャラリーの四畳半(?)の二室を演者が往き来しながら語り紡ぐ物語。
冒頭、開演告知に続いて事故で脚を骨折して入院している小学生の話が語られたかと思えば観客/参加者への問いかけ的な語りとなり、さらに服飾専門学校志望の姪に新宿を案内する男の話などが語られ、その合間にメタ要素や楽屋落ち的な部分(笑)も挟むのは好みだしいかにもここらしい。
さらにトリプルキャストを全て観たので1回目に音で聴くだけだった部分を目視できたり、微妙な違い(どころか人物の性別が違ったりもする(!))に気付いたり、語られる物語の繋がりを確認できたりと面白さが3倍どころか3乗。
なお、林さんによると全員女性キャストのAチームが本来の脚本通りだそうでこれを最後に観たのは「答え合わせ」的な?

はりせんぼんのみこんじゃいたい。

はりせんぼんのみこんじゃいたい。

夫婦企画「吉と成る」

イズモギャラリー(東京都)

2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/03/19 (木) 14:00

離婚した妻の兄と同居している(!)男を中心とした「ネオ人情噺」あるいは「シン・人情噺」。
離婚した夫婦に元から縁があった人物のみならず隣に越してきた夫婦もそれぞれ個性的で、それを体現した各演者が巧み。
そしてその6人の演者、それぞれ存じてはいたが「え、この人たちが共演!?」というオドロキはいかにも「小劇場コネクション」(笑)。
また、この会場の南東側を演技エリアに使うのは2024年12月のあさがお企画以来2度目。

『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!! Part3』

『ガチゲキ!!』実行委員会

座・高円寺1(東京都)

2026/03/06 (金) ~ 2026/03/14 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/03/08 (日)

3月8日に6団体による対戦3番を一気観。

12時回は初見の団体でモチーフとした作品も未見という共通項あり。
露と枕「ジュノーのかたつむり」は「お気に召すまま」の5年後を描いた二次創作(?)で「そのテがあったか!」と。そして終盤のカタルシス場面での「お面を使ったトリック」が見事。
ほしぷろ「名前がカタカナの難しい人たち」、役者と演出家による稽古風景。先に目にした感想のように役者(役)が発する台詞がいかにもシェイクスピア劇なところに感心。

15時半回は存じている女性主宰の団体の対戦、劇団だるめしあん「死ぬばかりの人たちへ~シェイクスピア♂学園~」、二人の主人公が入り込んだ(←比喩ではない!)乙女ゲーム世界は沙翁作品の登場人物たちが「王子様役」で、という趣向。この企画のプロデューサーならではの作品と言えよう。
ZURULABO「GOLF」はゴルフ場で展開される「夏の世の夢」だが、元ネタが好きな身としてもっと原典の要素を取り入れて欲しかった。

19時回はよく観ている団体の対戦、劇団鋼鉄村松「ヴェニス系ビジネスガール」、全6作品中一番原典に近く、少し前に世間を騒がせたネタも盛り込むとはお見事!
エンニュイ「平面的な世界、断片的な部屋-ハムレットver.-」、ワークショップの同じ場面を繰り返す中に各自の過去/いきさつや心情を練り込むのはいかにもここらしい。
この回が一番投票に迷った。ってか、これ、対戦カードによっては投票団体が変わることもあるよね。

公開審査・表彰式、前半は審査員の方々の感想・選評が興味深く(かつ面白く)、後半はスタンプラリー投票の開票の「逃げる村松、追うだるめしあん、伏兵ZURULABO」という展開がスリリングで、さらに最終的な結果もあれこれバランスが取れていてとても面白かった♪
しかしスタンプラリー投票の開票、箱からランダムに票を取り出して発表しているので可能性としては土壇場の大逆転とか、最初から独走して他が及ばずとかの展開もあったワケで、それもそれで面白かっただろうなぁ。

心室

心室

チャミチャム

小金井アートスポット シャトー2F(ニーエフ)(東京都)

2026/02/27 (金) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/03/01 (日) 13:00

小説の一人芝居化と知っていたこともあろうがまさに「立体小説」なオモムキ。
特に終盤の瑞々しさからのコミカルでもあるピンチ場面での字幕の使い方やアクリルの立方体の見立て、さらには空間の使い方が見事。
あと、コロナ禍関連の表現が生々しく小説執筆時期が反映されているな、とも。

助かる、わたし

助かる、わたし

劇団癖者

アプレ神楽坂スタジオ(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/28 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/27 (金) 14:00

進学せずピン芸人になると言い出した我儘お嬢様に執事と3人のハウスメイドが手を焼いているさなか、屋敷の主である推理作家が姿を消したことが発覚し……なミステリーコメディ。
天井が高く白を基調として外光を採り入れるスタイルの会場に劇中作家の著作や個性的な小道具を配した舞台美術にしても5人の登場人物の設定/表現にしても現実にはなかろうが想像では皆考えそう(笑)な上に戯画化したベタさが楽しい。特にマンガチックなキャラ合戦は白眉。

××××オンリーカインドトゥミー

××××オンリーカインドトゥミー

日本のラジオ

RAFT(東京都)

2026/02/21 (土) ~ 2026/02/23 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/23 (月) 13:00

連続殺人(あるいは自殺幇助)ならびに死体損壊で収監されている容疑者にライターが面会・取材する場から始まり関係者同士の1対1の会話が積み重ねられる会話劇ならぬ「対話劇」。
起承転結があるわけでなくひたすら淡々とした会話が重ねられるだけだがそれがリアルで不気味。何かヤだ(笑)。

ヘカベ/ドゥロイケティス

ヘカベ/ドゥロイケティス

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/15 (日) 13:00

古代ギリシアの作家エウリピデスによる悲劇の小劇場版。
「そんなこと」で戦争となる愚かしさや戦争によりわが子を喪ったヘカベの復讐劇を通して人の欲や情けを描いて悲劇というより濃密な人間ドラマな印象。
そんな内容を素舞台にサイズの異なる複数の箱馬の並べ替えで構成する簡素な舞台美術やヘカベの息子の霊による概要説明などで解り易く語るのが巧み。
そこに先述のようなイマに通ずるテーマを練り込んだのがお布団のお布団たるところでイイ。

ゾンビ&幽霊&宇宙人オール恐怖大行進!

ゾンビ&幽霊&宇宙人オール恐怖大行進!

カプセル兵団

三鷹Ri劇場(旧 三鷹RIスタジオ)(東京都)

2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 13:00

ある島で住民がゾンビ化する事態となり難を逃れた者たちが避難した古い洋館は幽霊が出る心霊スポットとして知られる所でさらに……なホラーコメディ。
タイトルにあるゾンビ、幽霊、宇宙人の「三題噺(ってか「もう一つのアレ」も加えた「四題噺」)」としてきれいにまとまっている上に幽霊関連で切なさも描くのが実に巧み。
そこにさらに(お馴染みの?)特撮ネタを交えた笑いも練り込み「8年ぶりに帰ってきたカプセル兵団」を満喫♪

坊や、花火だ。逃げろ、空が落ちてくる

坊や、花火だ。逃げろ、空が落ちてくる

ルスバンズ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/02/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/28 (水) 15:00

チェーホフ「かもめ」の本歌取りということではあるが「脚本(あるいは原作):チェーホフ」ではなく「脚本:広田淳一」である通り単なる「翻案」ではなくあくまで創作なので「かもめ」を知らないから、と尻込みしている方は心配ご無用、観るべし。
確かに知っていれば「そこをそう変えたのか♪」な発見はあるが、それよりも登場人物それぞれが活き活きとしていて、場面場面がくっきりと際立っている本作、「いかにも演劇」感満載!

迷光、あるいは、残照。

迷光、あるいは、残照。

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2026/02/11 (水) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/12 (木) 14:00

2022年11月に下平久美子座長公演として高田馬場と早稲田の間にあるArtware hubで上演された作品の改訂版。
初演の広くて天井も高く外も見える会場に対して地下の狭く天井も低い「閉鎖空間」であるためか「凝縮された」印象。
そしてそのためもあってか、各人物の内面、特に母(あるいは妻)への想いが前面に押し出された感覚で「こんなに変わるんだ」な面白さ。あ、いや、初演を知らなくても十分に面白いとは思いますが……(汗)

短編集 しあわせ

短編集 しあわせ

アクト計画(株式会社バランス企画)

アトリエ三軒茶屋(東京都)

2026/01/28 (水) ~ 2026/01/29 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/29 (木) 16:00

たすいちの目崎主宰作・演出による二人芝居3編、一人芝居1編のオムニバス。それぞれタイプは違うが「目崎味」満載、中でも4編目は「幸せとは何か?」を問う哲学のようでもあり印象深い。

殺生石

殺生石

演劇ユニット 金の蜥蜴

ブディストホール(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/02/06 (金) 14:00

能楽の演目をその面影を残しつつ小劇場演劇として見せる団体の新作。
出だし(と劇中での何回か)こそ謡(うたい)を使うが、それに続く式神(ダブル蜜)のダンスはコンテンポラリーだし、あれこれ「能楽」の堅苦しさ(笑)と無縁のワカり易さで楽しい。
そして終盤で語られる「怨みは力で制するのではなく慈しみの心で和らげる」というのがイイんだなぁ(原典にはなく本作独自とのこと)。
あと、定番的だが「妖よりも帝の地位に就こうとする人間の方が遥かにコワい。(笑)

『雁作・銀河鉄道の夜』

『雁作・銀河鉄道の夜』

楽園王

駅前劇場(東京都)

2026/01/08 (木) ~ 2026/01/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/11 (日) 14:00

「エッシャーの絵の中に紛れ込んだよう」と評される楽園王だけにまるで騙し絵/トリックアートのように「予想外なところが繋がっているがよく考えるとおかしいんじゃね?」な感覚が好みかつ快感♪
また、ある人物の役名(世代的にワカっちゃうんだなぁ)や劇中で語られる賢治や他作家の作品などからの引用は元ネタを知っているとより楽しい。
さらにこれは深読みだが劇中の「迷路のように曲がりくねった廊下の大きな病院」に夢野久作「ドグラ・マグラ」を連想したが後から考えれば「病院の入院患者の精神的治療」ということや「堂々巡り」も共通しているではないか!
こういうの、大好き♪

教室の窓は、いつも宇宙!

教室の窓は、いつも宇宙!

劇団ミックスドッグス

シアター711(東京都)

2026/01/08 (木) ~ 2026/01/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

一言で表現すれば「SFと会議劇の舞台上での邂逅」、あらすじを読んで「Nイゲン」×「Mトリックス」?と思ったがある意味その通り(笑)。
そう言えばSFも会議劇も「論理的」という共通項があったな、とも。
また「中の人」の設定が巧みでそれにキャスティングと演技が加わって架空の物語に「説得力」を加えていたのではあるまいか?
ミックスドッグスにもボクっ娘キャラが登場したかと思ったら……みたいな。
かくて2026年の観劇初め、満足満足♪

怪力乱神ヲ語ラズ

怪力乱神ヲ語ラズ

劇団肋骨蜜柑同好会

新宿シアタートップス(東京都)

2025/12/24 (水) ~ 2025/12/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/26 (金) 13:30

お馴染み田瓶市(笑)のミッション系女子高校で起きた連続失踪の顛末。一言で表現すれば「(民俗学+オカルト)÷肋骨蜜柑同好会」なモダンホラー。
このテの不気味さ/不安感を体感させる映像作品は多々あるが小劇場系の舞台表現では珍しいのではないか? 劇団肋骨蜜柑同好会らしいよなぁ。
で、観始めた時点では魔女だの魔術だというのは昨今の教育現場の何かの隠喩ではないか?と思ったが観れば観るほどそれは考えすぎだと思い知る……(笑)

養生

養生

ゆうめい

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/12/19 (金) ~ 2025/12/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/24 (水) 14:00

昨年2月、ザ・スズナリでの初演版をスケールアップ。
脚立を繋いだあの特徴的な装置の数は増えるわ客席背後も使って会場内を駆け巡る(初めてゆうめいを観た「ふぇす(2016年10月)」を想起)わ、そしてもちろん状況/会話は楽しい(?)わで満足満足♪

MONSTERS INTRODUCT

MONSTERS INTRODUCT

こわっぱちゃん家

シアター風姿花伝(東京都)

2025/12/18 (木) ~ 2025/12/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/20 (土) 13:30

様々な児童を受け入れている大学病院の小児科病棟を描いたヒューマンドラマの再演(初演は未見)。
この種の作品では患者である子供たちに重点を置くのがセオリー(私見)なところ、親が子を想う気持ちや病院スタッフに必要とされるものは何か、など大人たちについてもきっちり描いているのが巧み。
あと、積み木をモチーフにした装置デザインもシビアな状況を緩和するのに良い効果を上げていたと思う。アッパレ!

ネタバレBOX

一言で表現すれば「ビターなキャラメルボックス」。最後に奇蹟が起きるのがキャラメルボックス、奇蹟は起こらず現実的なのがこわっぱちゃん家。
ユナイテッド・ステイツⅡ

ユナイテッド・ステイツⅡ

大統領師匠

シアターシャイン(東京都)

2025/12/17 (水) ~ 2025/12/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/19 (金) 14:00

2020年以降、長編のSF系サスペンス長編を上演してきた大統領師匠、原点回帰のような6年ぶりのコント公演。
8個の直方体をあれこれ組み合わせて様々な場を表現するのはもちろん、「そう来るか♪」な発想に「そうそう、大統領師匠ってコレだよね♪」と頬が弛む(最近の長編作品を否定する意図はありません)。
特に生身の役者を「人形として使う」アイデアは見事だったなぁ。こういうのも時には演って欲しいモンだ。
あと、最近はシリアス系だった遊佐さんや平塚さんのコミカルな一面を再見できたのも良かった。(もちろん最近のシリアス系の役どころを否定する意図はない)

「スイートホーム」/「千に晴れて」

「スイートホーム」/「千に晴れて」

制作「山口ちはる」プロデュース

本多劇場(東京都)

2025/12/18 (木) ~ 2025/12/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/18 (木) 14:00

【スイートホーム】
アイラ・レヴィンの「デストラップ -死の罠-」第一幕終盤のような「衝撃の展開」が複数あって誰が誰を騙そうとしていたか混沌となるサスペンスコメディ、
2021年11月のザ・スズナリでの上演(初演?)を観ていたが結末のインパクトでそこに至る詳細が記憶から飛んでいたためか(爆)まるで初見のように新鮮に楽しむ。
それにしてもよくもまぁここまでのどんでん返しの連続を構築できたもんだ、と感心することしきり。

12人の怒レル女性たち

12人の怒レル女性たち

OuBaiTo-Ri

目黒CLEOスタジオ(東京都)

2025/12/12 (金) ~ 2025/12/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/12/15 (月) 14:30

通算23回目となる「12 Angry Men」、2021年4月の江古田のガールズ以来2度目の全員女性版。
複数の台詞や設定に「それは女性的ではないな」なモノもあるが元の戯曲のチカラに加えて憎まれ役チーム(笑)を筆頭とした的確な配役・演技によって十分面白い。
で、今回の演出で気を惹かれた(?)のは次の三点。
オープニングで全員が一旦登場してハケる際、8号と4号が対峙するように見せること。これ、内容を知っている(かつ誰がどの役か見て取れる)とシビれる。
次いで陪審員の椅子を舞台三方の壁に接して配置し舞台中央に斜めに置いた一基の長テーブルを隔てて8号を説得しようとする「有罪派というの視覚に訴える構図。
あと、ホワイトボードを使って論点を書きだしたり採決の票数を書き出すのはもしかして初めて見たかも? ま、「ナイゲン」を連想したりもしたのだけれども(笑)。
次はどんな「12人……」を見せてくれるのか楽しみだなぁ♪(期待)

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