グッド・バイ 公演情報 グッド・バイ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    やっぱり地点は最高に面白い! 

    空間現代が演奏する音楽劇、というよりは「音楽ライブ」だった。

    バーからグッドバイに帰結。
    酒瓶片手に、酔っ払いの戯言か。

    音楽に乗って賑やかだけど、どこか虚無感あり。

    彼の身体にまとわりつく、死 死 死 グッド・バイ グッド・バイ グッド・バイ。



    LPを久々に買ってしまった。

  • 満足度★★★★

    地点の年末公演は初めてか・・年の瀬の忙しない時季、その陰で無様に死地へ赴いた男を思い出し、あっけらかんと追悼してみるという試みが身体に殆ど抵抗なく入って来た。「あれ?」と違和感が走る事が無い、という事くらいしか、その完成度?を挙証する術が見つからない地点の毎回のパフォーマンスだが、アイデアの使い回しが無い(私が知らないだけかもだが)というのも、期待値を高めている一つだ。
    音楽は使いようで、下手をすれば演劇の方が食われてしまうが、空間現代との今回の仕事では拮抗していた。
    グッ・・ド・・バイ、グッド・バイ。7人が「グッ」「ド」「バイ」の三つを7名の俳優3組で恒常的に受け持ち、ギターのカッティングに乗せて威勢良く発する。出だしではこの繰り返しが長く、上演時間の短さを思い「時間調整か」と意地悪い考えがつい過ぎったが、程なく、巻き込まれた。太宰の言葉が新たに加わり、レイヤーが一枚、二枚と重ねられる。音楽の景色の変化も幾箇所かある。時間を厳密に刻む音楽の上に、歌唱と同じように台詞を発するのが、耳に快感である。
    さて、既成戯曲(古典)や松原俊太郎の新作戯曲をこれまでやってきたのを、今回は非戯曲の舞台化に挑戦した。太宰の言葉のコラージュとすれば、出典はあり、大きな違いは無いかも知れないが、何を芝居の結語とするかは三浦基氏の専権事項である。最後のあたりでその意図らしきものがふと見えた気がしたのだが、よく覚えていない。太宰という「歴史」の一コマを消し去る事はできない、我々はこれを超えて行くしかない・・的なものだったか、一人の男ありき、大いなる事業を成せり・・的まとめだったか。結びはやや陳腐に思えたような記憶があるが、それよりこの舞台、あまりに知られた作家の仕事と、他に例がないほどよく知られたプライベートをあげつらい、笑う事の許される太宰治という存在を、今までに無い形で語り、茶化し、その事で愛着を伝えた出し物だったと言える。終演したばかりの役者が達成感のような表情を浮かべていたのは、楽日のためか。難易度も高かったろう。
    常に中心的役者である安部聡子の不思議な存在感は、「拮抗する発語」の勘所を押え、はっきり言ってライブを見に行った客が良い演奏に「いえーい!」と叫んでるに等しい声のノリなのだが、「落ちない」声・言葉を出すための「心」が見える。このあり方が、舞台上のドラマ性を高めるのをどう理解すれば良いのか。やる側でない私には深い謎の一つだ。

  • 満足度★★★★★

    キュートな酔っぱらいたちによる太宰。変わらない地点ワールドなんだけど、いつも思ってもない方向から球を投げてくるから見逃せないと思ってしまう。

  • 満足度★★★★

    文芸作品のラップ版とでも言えそうな舞台だ。地点の舞台は、作品ごとに舞台構成が凝っていて、今回は舞台一杯に横に長いカウンター置かれ、その上にズラリと和洋酒の瓶が並んでいる。その上に草木が垂れている植え込みのある二重があり、そこで3名のバンドが終始、演奏を続ける。俳優は7名、そのカウンターの前で、リズムを踏んだ「グッド・バイ」という言葉を軸に、太宰の作品を引用しながら、太宰の死に至る経緯をラップ調に語っていく。75分。ずっと演奏は続くから、合わせるバンドも大変だが、俳優も息を合わせながらの動きもあるし、一時間を超えると、言葉が聞き取れにくくなる。それでも、太宰の言いそうなことはわかっているので、ついてはいける。
    太宰の世界は、酒飲みのご託にすぎぬ、というクールな場を設定しておいて、そこから太宰のおなじみの言葉を次々と例の地点的振付とともに俳優が語る。バーの上に飾られたのは玉川用水の土手の草花と言う事も解ってくる。太宰の世界の相対化である。
    それはそれで、面白く見ていられるし、その音楽とテキストと動きを統合したな独特の舞台の完成度は高く評価できるのだが、仕掛けが解ってくると、太宰の世界の中をぐるぐる回っているだけで、地点らしい批評性が見えてこない。飽きてくるころに、太宰の生涯もおわる。バンドも俳優も、75分演奏を続け、歌い(語り)続けるのだから、その迫力はあるのだが、全体は、いつものような硬軟取り混ぜた舞台の批評性が乏しく、一本調子なのが残念だった。
    それにしても、地点のような若い劇団でも太宰に惹かれてクールになりきれない、というのは意外だった。私は、太宰の甘えた被害者意識も、その裏がえしのエリート意識も、日本人の根底に巣ぐっている情念とは思うが、あまり同感できない。グッドバイだ、ということを、地点らしい表現で期待していたのである。





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