満足度★★★★★
鑑賞日2016/11/12 (土)
群像劇で、KAKUTAほど丁寧に一人一人を描く劇団を知りません。
団々明らかになっていく、必死で生きてる人のダメダメなところが、悲しくて、切なくて、でも強いなぁ、人って…と思える。
満足度★★★★
鑑賞日2016/11/13 (日)
噂には聞いていたが初見。構成力高く、評判通り楽しめたんだけど、個人的にはあまり刺さらず…ちょっと大人過ぎるかな。心がざわつくものの、価値観が変わってしまうほどの衝撃や震えがくるほどの激しい共感がある訳でなく…物語を眺めてしまった。それでも充分に楽しめはしたけど
満足度★★
皆さん誠実に芝居していた
桑原さんは自由でそれが良いなと。
正蔵さんがとことん誠実だった。
千葉さんは可愛らしかった。
気になったのが、何故か舞台と客席との距離間が遠い感じがした。
満足度★★★
悪くはないんだけど…
類は友を呼ぶ愚図スパイラル。
場面転換の分かりづらさに、今回はどこか上の空で見てしまいました。
アレが見切れる座席からの観劇だったので、アレの存在の重要性が繋がっていく過程を把握するのには、もっと後ろの座席で見たかった気も…まぁ、こんなこともあるか。
KAKUTA20周年おめでとうございました。
満足度★★★
愚図、愚図。
舞台の構図、構成が相変わらずいいなと思いました。
とっちらかったようでいて、とてもわかりやすいのです。
ただ、物語がいまひとつ、物足りない気がしました。
何だろう、もっと強烈な何かがほしかった気がします。
満足度★★★★★
お見事!
2014年の『痕跡』で鶴屋南北賞を受賞した痕、再演モノを経ての書き下ろし作品だが、桑原らしい感触の芝居である。さまざまな一見無関係に思えるエピソードで始まり、それらが収束していくという構成も見事だし、少し笑わせ、しょうがないなぁと思わせ、そして切なく終わる展開も見事だ。何よりも寂しい人への暖かい眼差しが感じられるのが良い。KAKUTAにしては、そう多くない人数での群像劇だが、メインの夫婦を演じた林家正蔵・千葉雅子の組み合わせが実に良い。
それにしても、1日に観た青☆組の吉田小夏と、桑原が、どちらも平田オリザ女子高生企画の『転校生』に出ていたというのは、興味深い。
満足度★★★★
桑原裕子の作演出+出演
御大・桑原が「女優力」を自劇団で発揮するときは戯曲力が満点にならなかった場合ではないか、と、以前より思う所あり。今回はいきなり登場して存在感を示し、果たして如何かと、やや不安気。結果的には、随所で「抉り」の快感を味わえ、悪い出来ではなかったと思う。秀逸な舞台であるが、ただ「部分」は「全貌」の出現を待つ身、やはり「全貌」についての感想が第一に漏れる。もう一つ「部分」を繋ぐ線があれば、そしてその線が現代性を持つものであれば・・あるいは繋ぎ方を違えれば、(下世話だが)賞に近づいたのではないか・・という感想。
愚図が「負け組」を象徴するものだとすると、誰しも持つ「愚図」性に思い当たるという事もなくはないが、芝居の中ではミステリーの進行の途上で「愚図」は特殊な意味合いを帯びて、怪異な物語の印象が強い。
ただ、様々な視点を投影できる作品であるかも知れない。その事が可能な、一連の「起こり得る」事象を、構築してみせた。特徴としては時系列の説明がだいぶ省かれ、しかも中心的な「謎」は最後の最後に意表を突く形で解かれる。そして提示されたのはやはり、一つの事象、事実である。
ただ当たっているかどうか自信はないが、提示された「事実」の解釈に対して、観客に委ねられているとしても作者は無実ではない。ある「傾き」を好まず排除した痕跡があり、それが図らずして仄めかす何かがある。(そこがうまく掴まえられないが)
満足度★★★★
愚図
ぐずぐずしているから愚図なのか、愚図だからぐずぐずしてしまうのか分かりませんが、もっとなんとかできたんじゃないかと思ってしまうのでした。
愚図
約2時間15分。市井の人々あるいは社会的弱者の群像劇と言えるのかな。飛行機の轟音、ある時期の自粛ムード、ホームレス、特殊清掃、沖縄旅行など。人間関係や会話よりも題材自体がヒントだったかも。『往転―オウテン』から5年。映画「紙の月」「東京難民」思い出す。
満足度★★★★
「なるほど」
“笑い”を織り交ぜたそれぞれのエピソードが絡み合い、物語を形成してゆく構成力は秀逸でした。
「愚図」は「ぐず」の当て字のようですが、
まさしく、その“愚かな図”が「なるほど」と納得できる“ぐず”を描いていたように思います。
観劇後の何ともいえない感じは、“愚図”たる所以の作品なのかもしれません。。。
満足度★★★★
正蔵さん
正蔵さんの人の好さそうなところがぴったりの役どころだったが、「なんでそうなの?」という疑問行動が多くもどかしい。そんな行動への誤解は修復されることなくますます深みにはまる。美しい舞台演出とともに人間の悲哀が描かれていて悲しい。
それにしても開演後に遅れて入ってくる人が何人もいて、しばらくは舞台に集中できなかった。開演前に携帯機器の電源についての念入りのアナウンスがあったが、微弱なバイブ音よりも観客の出入りの方がはるかに気になる。
満足度★★★★
つながる世界観
まず舞台装置が素敵でした!!
光と音の変化で、舞台上が色々な場所に変化する様は、
まるで映像作品を観ているように、
イマジネーションを刺激してくれました!
様々な人間の想いが、
螺旋のようにつながっていき、
結果、あの様になっていたとは(驚)
先にも書きましたが、
個人的には、舞台上に演出された「私有地の夏の気配」が
本当に素晴らしくて、
自分も森の中にいて、キャストと一緒に現場を目撃している気分でした。
満足度★★★★
愚図
夫は仕事に、主婦は平凡な毎日に、女は恋に、男は過去に、それぞれが日々溜まっていく爆発しそうなものを抱え、それが形を変えて放出されていく。その歪みが当たり前の生活を壊していく。小さな歪みを愚図愚図引きずって、やがて、泥に埋まる。なかなか面白い展開ではあった。また出演者のバランスも良かったのではないかと思う。因果は直接ではなく、巡りめぐってくるものだと、ラストを観て感じた。