満足度★★★★
笑劇
--中野守『ピロシキ』。......医者と患者ものの笑劇。
--高野竜『煙草の無害について』。......チェーホフ《煙草の害について》の上演にあたっての演劇部員のディスカッションと珍アイディア。ブリコラージュ精神の発揮。高野戯曲らしいたくましさ。/.../ 始まりは小さい子供も母親もいる観客層に、予備知識なしてチェーホフの戯曲の細部についての考察のお話しでハラハラしたが、軽妙なやり取りと、鋭くはっとする指摘に引き込まれる(嗅ぎタバコか、巻きタバコか。何故口髭を剃ったのか。高校演劇に煙草が出てくる是非。少子化時代の演劇部などなど)。
--高野竜『ねと ☆ ぼん』(『煙草の無害について』第二幕)。......BC級映画ネタの漫才形式で進行。爆笑間違いなしの芝居。トラッシュ映画《死霊の盆踊り(Orgy of the Dead)》と蔦屋代官山店とネット民の行動あれこれ。空飛ぶスパゲティモンスター教団(Pastafarianism, Flying Spaghetti Monsterism)。......だだしティム・バートンの映画《エド・ウッド》(1994) 公開時前後の宣伝に載せられすぎかとも。
---エド・ウッド代表作の《Plan 9 from Outer Space》は失笑もののひどさなりに見どころはある。テレビ界の初期作品のあれこれに似ている。同時期の特撮映画のものまねなのだが、もっと古い時代の何かの演芸形式におかしな程こだわっているのだろうか。