満足度★★★★★
この作品は、岩井秀さんが嫌いだった父の死について描くということだった。
さて、岩井秀人さんがどの役を演じるのかが気になった。
すみません。残りは後で書きます。
満足度★★★★
あまりの滑稽さにワハハと声に出して笑った途端、「ああ、他人を笑うなんて、私ってひどい!」と我に返って複雑な心境に。でもそういう心の動きを自分自身が客観的に観察し、自覚もしている状態でした。舞台と一緒に自分の中でも、自分が主人公の劇中劇が繰り広げられるような体験。
満足度★★★★
家族の戦いは続く
時間をバラバラに解体して演じられる、ある家族の風景。
医者の仕事に対して真面目な分、余計に傍若無人ぷりが際立つ父親。父の暴虐を許した社会は、それ自体に暴虐さを有しており、父親の死も無慈悲な社会の犠牲になったかのように映る。父という大きな存在を失った後にも残された家族の戦いは終わらない。弱々しい家族の有り様のなかで、理不尽な父に寄り添い続けた母の強さが際立つ。母の強さがあるからこそ、この作品は『夫婦』と名付けられたのではないか。
満足度★★★
昔と今
昔のスパルタ教育は今は虐待、子供のころはいつか殺してやると思っていても、その医師である父親の死の原因が、母親の想いもあって、手術をした病院への疑惑となり、無念と悔しさを思う息子。最後に母は亡父がこだわった腹腔鏡手術を受ける。山内さんの母、せつない役どころながら笑える演出も入り、お客さんの重い雰囲気を和ませてくれます。献杯。
満足度★★★★★
不思議なすがすがしさも
自分の年代では、リアルすぎて胸が苦しくなるようなシーンもあったのだが、不思議なことに、終わった後に嫌な気持ちは残らなかった。
すがすがしい気持ちにさえなったのは、作家の腕ゆえであろう。
ただしこのテーマを、他の劇団が軽々に真似してはいけない。
満足度★★★★
終演後に涙が
劇場を去った後にじわじわと涙が込み上げて来る、そんな作品でした。
主人公の岩井さんと暴力的な父親との関係を描いているように見えて、初めは何故このタイトルなのだろうと思いながら観ていましたが、最後に全て理解できました。
終盤、幼少の頃に散々父親の暴力を受けていた岩井さんが成長し、年老いた父親と言い争う場面。「勝手に荷物を置くな」と怒る息子に「そんなに老いぼれを苛めるなよ」という父親。「俺が何も出来ないガキだった頃、お前は俺に何をした!」と息子に突き飛ばされても、父親は抵抗も出来ずに崩れ落ちる。そんな親子の様子に、胸が締め付けられる思いでした。
劇の稽古シーンとして描かれるその場面で見せる、父親への最期の敵意。そして続くラストシーンで見せる、父親へ最期の敬意。本当に見事でした。
満足度★★★★
当日券の列にビックリポン!
開場前に劇場に着き、一列に並ばせられた人を見てビックリ!慌てて、チケットを見直す…アレ?指定席じゃなかったけ?何と当日券を求めてのお客の列だったのだ!
「ハイバイ」の公演は何回目だろうか?
岩井秀人と言う人間にとても魅力を感じる!
今回の作品は、感動と言うより、私の体験が目前でタイムスリップしているような錯覚を覚えた。
夫婦って、親子って、不思議です。憎しみと愛は紙一重と言うけれど…。
父を肺癌でなくして、母を2年前になくし、今、孤独の中さ迷ってる私に取って、とても痛い作品でした。
晩年、父に何故やさしくできなかったのだろうか?と自問自答しながら…生きています。
これが、親子の絆何だろうか?
かなり好評ですね
父の認知症。家父長制の象徴のような立ち居振る舞いの父。人ごとではなかった。母の通院、入院、開腹手術、告別式。いろいろ蘇った。あの大学病院の腹腔鏡手術も身近なところの出来事。複雑な気持ちで…楽しめなかった。唯一楽しんだのは、川面千晶さん演じるマネージャーの暴挙。
満足度★★★★
これでも戯曲!?
内容からは考えられないのだが、スキップするように帰途についた。
これまで観たハイバイ作品の中で一番好み。
実にさりげない。
これは戯曲なのか。
役者も演じると演じないをいったりきたり。
微風のような作品。
岩井さん、また新作書いてくださいね☆
満足度★★★★
「て」の裏ドラマ的ドラマ
胸苦しいドメスティックな(殊に父をめぐる)逸話は、数年前同じ芸劇で見た「て」に通じ、作者の体験が色濃く投影されている、とみえる(人物名からして岩井である)。トーンや作りは「て」とは全く異なるが・・。家庭の中で「躓き」を授かったクチである自分には、ど真ん中を突いて来る話なのだが他の人はどうなのだろう・・と思いつつ毎回岩井ワールドを観ている。
「夫婦」のタイトルが徐々に的確に思えてくる「母」の浮上の仕方は、「岩井」の目線が憎悪の的としての父から、彼に寄り沿った母へと移行する変化を表しており、それ自体肯定されるべき「夫婦」という所に収斂されているのを感じる。その意味では最後には温かい風の吹く芝居だが、「父も人間なり」と安直な理解をアピールする事はなく、ただ嵐の後の安堵を呼吸し、遠くに「赦し」を射程とするか、しないか・・少なくともすぐにそれは訪れない感じではある。・・というのは自分の今の心の投影かも知れないが。
子供時代の兄(平原)と妹(鄭)との三人と、父の「戦い」は凄まじい。だが子供というのは親への抵抗を「歯向かう」形では遂行できない。年を重ねたある時「岩井」は父に怒りをぶつける事で溜飲を下げているが、受け止める側の父との言葉の交換は通り一遍では行かず、「世界」の不条理は解消されぬまま心の中にしまい込まれ、時の過ぎゆく中で熟成されるのか、消化されるのか・・。余韻が背中に残る。
満足度★★★★
失ってから悟ること
作者自身の私小説的な劇作の今回のメインは、タイトル通り夫婦であり、ご両親の話。仕事は立派にしていても家庭では世間知らず。「老いる」ことから始まる家族の仲違い修復時間。
家庭内での行動は別にして、医学の発展に尽力されたお父様は立派な社会人だが、wowowに加入したお母様は女の鑑だ。
お母様の病気の件で、不謹慎と言わしめそうな所をクスリと笑わせる、あの姿がぴったり当てはまるのはやっぱり山内さんしかいない。
約2時間。
満足度★★★
不思議と良い作品
手で拝見した怖い父、
だまされたように結婚して教育されていく母
また父親の暴力の日々も描かれて
そんな父がもう危険な状態で病院へ行くと別人に
そこから岩井さんの中で少し変化があったのか?
解らないけれど、山内さんを母親にた事が良い!
家族での深刻なシーンも山内さんのおかげで緩和さえます。
見ていると、凄い仲良かった感じはしないけど
それでも夫婦を続けて来た「母」をクローズUPした感じ
どこが、とはいえないけど不思議といい舞台です。
TBはネタバレ注意です。
満足度★★★★★
誰にでも
子どもの頃「なんで結婚したの?」と親に聞いたことあるし、子供に「なんで結婚したの?」と聞かれたことがある。不思議だよね、夫婦って。「夫婦」ってそうなんだよね。子供達には見えない絆というかやっぱ結ばれているんだよね。って。涙ボロボロ。