天国の東側 公演情報 天国の東側」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    巧妙に仕込まれた伏線
    終盤にドンデン返しを入れてくる鹿目脚本の上手さが楽しめる。いつの間にか受け入れさせられた設定はにはじつは巧妙に仕込まれた伏線となっていて、終盤に回収されていくのが心地良い。ヨミを外してくる仕掛けも効いていた。

    ネタバレBOX

    松井真人の上手さは勿論だが、カズ祥と花村広大のキャラクターは強烈に印象に残っている。ワンシチュエーションで10数人入り乱れている中で確りと色が出ていた。女性陣では、やはり近藤絵理と川本麻里那が存在感で突出。

    今作はややお涙頂戴を狙いすぎていたきらいがあったのと、やっぱり手嶋仁美の不在はどうしても引っ掛かるものがある。鹿目由紀が演じていた役柄なんて、手嶋仁美でバッチリハマるはず。しょうがないことなんだが、観ている段階で手嶋仁美の役だよなと思ったことは事実。
  • 満足度★★★

    後悔先に立たず
    題名から想像できたとはいえ、ここまでとは思いませんでした。

    ネタバレBOX

    題名やチラシの説明から、場所はどこか、死んだ後の話か、脱出物であることは確かだろうなどと色々想像しました。

    大きなどんでん返しによって全ては明らかにされました。亡くなった娘が元気を失くしたお父さんを元気づけようとする話でした。ノートに書かれた小説の内容が実際に起こる不思議さの説明は付きました。みんなが協力しての一糸乱れぬ行動はさすがでした。しかし、天国という言葉から連想できるといえばできますが、結局は幽霊物でした。

    しかも、みんなに見え、お父さんにまで見える何のひねりもない幽霊物でした。

    大嫌いな幽霊物の上に、極端な占い好きまで登場してがっかりでした。鹿目由紀さん、今回どうしちゃったのと言いたくなりました。しかもアフタートークで、この占いちゃんはパワーストーンのブレスレットを付けていますとまで言い出す始末で反吐が出そうになりました。

    石は綺麗だから好きというのなら分かりますが、石には何も力はありません。同じように、場所にも力はありません。パワースポットもありません。もし見えない力があるとすれば磁力とか放射線などでしょう。放射線でも出しているとしたら即刻捨て去った方が健康のためだと思います。
  • 名古屋で観た!
    11人の会話劇でどうなるのかハラハラしたけど面白かった!
    もう一回観たい!!

  • 満足度★★★

    微妙
     奇妙なシチュエーションでの役者さんの軽妙な掛け合いや小ネタは充分に楽しみました。訴えかけんとするテーマも嫌いではないのですが、色々と腑に落ちないところも多いです。奇妙なシチュエーションのオチも肩透かしぎみに感じられました。
     本来、単にエンターテインメントに徹して、細かいことは気にしない類の作品なら、相応に評価は高く出すのですが、作・演出の方の実績から期待していたレベルはそんなものではなかったので、相対的に低い評価になってしまいました。何度も見れば発見もあるかもしれませんが、実質はそんなこともできないので、個人的に消化不良です。

    ネタバレBOX


    しかし、アレが劇中劇で、作中の作・演出が誰なのかに思いを巡らせば、 「実は合理的なのかも」 と思ったり・・・誰得ですが(笑)
  • 満足度★★★

    あおきりみかん「天国の東側」観ました
    【※注 まだ未見の方は、ネタバレBOXを絶対に見ないでください】



     開演前のホワイエは、大学生、高校生だらけ。あおきりみかんの公演は、学生演劇部の集まりの場でもあるのだなあ(遠い目)

     鎖で繋ぎ合わされた11人が、終始舞台上に。
     それぞれが役割を持ったり、もめ事を起こしたり。

     ダンディさが何故か笑いを誘う花村広大さん、かわいいのにおもしろい近藤絵里さんが、安定の切れ味いい存在感。
     今回客演の椎葉星亜君は、あの気配り細かく大胆に迫る芝居が、あおきり勢の中で非常に新鮮。あおきりメンバーとお互いに刺激を与え合えるといいと思います。



     …で、今回かなり不満があるのでネタバレBOXに(あおきりで二回目)。
     他地域公演もあるので、書こうかどうか迷ったのですが、観劇一週間も経って書けないというのもおかしいと思うので。

     かなりのネタバレもあるのでくれぐれも、未見の方や、あおきりの批判が嫌いな方は読まないでください。
    (ちなみに私のあおきりベストは、「湖の白鳥」「よく聞く。」「サーカス家族」です)

    ネタバレBOX

    【※あおきりみかんに、ただ 「笑ってジーンとしたい」 を求めている方は読まないでください】









    ・テーマは、「人と人との繋がり」なのか、「親子の絆」なのか。
     後者のキーパーソンが、終盤になってほとんど予兆なしに正体を明かし中心軸に。(それに触れた台詞や予感はあったけれど、作劇や演出では感じず)
     結果、前半でいろいろかき回した前者のテーマはうやむやに。


    ・「ここまでがユートピア」や映画「S」のような現実世界の社会実験なのか、牢獄のようなイメージの本当の天国なのか、昏睡状態の中で疑似体験している脳内世界なのか、観ていて無意味に迷い、世界観が見えない。
    (物語中でも迷わせている。美術は、どれとでも取れる雰囲気)
     キーパーソンの特質のために、さらに混乱が。


    ・フラットな空間に出てくる固有の地名が唐突で、逆に現実感が感じられない。他地域公演ではそこの地名になるのか?掴みネタとして。
     唯一の地元以外の地名が出てくる台詞、鹿目さんには申し訳ないけれど取ってつけた感が。


    ・後半で盛り上る共同作業や部活が、、前半で小ネタ群のひとつとして出そうなレベル。前半であれだけ苦戦した課題(これもあやふや)をそれでクリアされても納得いかず。


    ・鎖の意義に? もっと、感情や関係性につながった身体表現、あるいは集団プレイで効果的に見せるのかと期待していたのに、取りあえず引っ張って転んでみました感…


    ・本筋から外れた小ネタ(役者の佇まい等)ばかりが、若い観客にウケていた…


    ・群集劇かと思ったら個人の物語。個人劇と思ったら群集劇だった「ここまでがユートピア」と真逆。その結果、広がりそうに見えた世界がしぼんだ…そこでキーパーソンとなる2人にも、キャラクターの強度が感じられない。他の人々は、結局作劇の都合に合わせた脇役。


    ・「作劇の都合」というのも、劇中で起きる出来事に関してかなり重要なキーワード。これはさすがに書けない…



     毎回観てるだけに。今回はかなり残念でした…仙台・東京公演では少しでも解消されてほしいです。

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