洋服解体新書 公演情報 洋服解体新書」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    時代の闇。
    桂さんも佐藤さんもあらけんもわかぎさんも山藤さんもうえださんも素敵でしたー。
    ダークなお話ではあったけれど、すごい心に染みる舞台でした。
    時代の闇って、どうしようもないっていうのが、なんとも切ない。
    やっぱりわかぎさんの作品は、言葉もテンポも心地よい。

  • 満足度★★★

    洋服解体新書
    明治時代の東京の洋装店を舞台にした人情喜劇、でしょうか。1時間45分経ったころからグっと面白くなりました。

    ネタバレBOX

    明治時代の革製品(主に衣服)に対する穢れの意識、男尊女卑、階級差別などなど。今も根強くありますよね。あと、体裁を守るための犠牲とか「臭い物に蓋」とかも。
  • 満足度★★★

    語る力に惹かれる
    二日目観劇
    桂憲一さん(花組芝居)がお目当てでしたが、久しぶりに拝見した小椋あずきさんに笑わされちゃったし。
    谷川未佳さんたまらんキュートだし。バサバサ睫毛と艶々リップどうしたと思ったら荒木健太朗さんだし(StudioLife)。
    なによりもーあの江戸川卍丸さんがデコ出しで身軽に跳ね回るのが可愛くて仕方がなくて…!

    二時間を越えるので少々長めですが、真剣に見入ってしまって、最後まで飽きませんでした。
    語ろうとするパワーって、惹き付けられます。

    ネタバレBOX

    お話の方は、パンフレットに書いてあったような闇の感じは、ふわーっとした雰囲気しか分かりませんでした。
    鬼の子孫にまつわる部分は、関西ご出身の方だと、もしかして感じ方が違ったりするのかも……?
  • 満足度★★★

    会話が楽しい!
    さすがの、わかぎゑふさん作品。
    やはり会話(の台詞)がうまい。
    台詞を中心にして、作品全体のリズムがいいのだ。

    ネタバレBOX

    台詞を中心にして、全体のリズムがいいのには、役者の力も大いに関係あるのは当然としても、ポンポンとつながるリズム感が台詞にある。
    関西弁と東京の言葉が入り乱れるのだけれども、その間のリズムの乱れは皆無だ(噛んだ人は別・笑)。

    わかぎゑふさんの作品は、台詞と台詞の噛み合わせが面白い。
    その「会話」は、とても心地が良い。
    だから、するすると耳に入ってきて、ストーリーもするするとわかりやすい。

    舞台は明治。
    洋服が日本に入ってきて、普及し始めた頃の話。

    1人の職人が、子爵にその腕を買われテーラーを始める。
    店長は子爵が身請けした元芸者が務める。

    そのテーラーが物語の中心となり、エピソードが絡み合う。
    良く言えば、ストーリーを急ぎすぎないうまさがある。
    そして、それぞれのエピソードに登場する人物がすべて丁寧に扱われている。
    歯に衣着せずに言えば、各エピソードがちょっと長い。ポイントが絞り込めないというか……。

    それらの、いくつかのエピソードが微妙に絡み合いながら、「動物の毛の洋服」をキーワードに、ラストにかけて、急展開を見せる。
    「洋服」の話から一気に行くのだ。ジャンプ率が高すぎだけど。

    「鬼」と呼ばれ、人間とは見なされない被差別の人々が絡んでくる。
    高貴な方々の身の回りの世話をするには、「人間」ではまずいこともあるからだと言う。
    千年以上も「鬼」として仕えていた人々の話がつながってくる。

    文明開化、四民平等になったのだが、そうならなかった人々が、天上と地下にまだいる、ということなのだ。
    その因習や制度についての見解は、この作品にはない。
    それはそれでいいとは思うのだが、例えば、それが現代とどうつながっていくのか、などの広がりを見たかったと思った。

    つまり、「洋服」のように西洋文明を取り入れ、列強に並ぶ大国に変わろうとしている日本という国にあって、変わらない因習、陰の部分があるということ。

    今も連綿と続く「天皇制」との関係を示唆するのであれば、(もちろん何かのイデオロギーのもとに声高に叫ぶ必要はないが)何かそうした「日本的」な「精神」などとの関係が見えて来るようににもできたのではないだろうか。

    単に、ストーリー的な面白さだけではない、そうしたプラスα的なモノ、深さきちんと見えたほうが、さらに物語が面白くなったのではないかと思うのだ。

    東京で生まれ育ったためか、関西方面の方々と比べ、差別・被差別に関しては、イマイチ、ピンとこないというところもあるのだろうが……。

    役者さんでは、江戸川卍丸さんの関西弁の台詞のリズムがとてもいい。
    浅野彰一さん、佐藤誓さん、そして曾我廼家八十吉さんが渋い。
    西牟田恵さんの元芸者が見せる色っぽさと、江戸っ子っぽいタンタンタンと出てくる台詞がカッコいい。
    そして、皇族らしき人を演じた若松武史さんが、あまりにも凄い怪演ぶりに、驚き、笑った。
    ホントに凄かった。

このページのQRコードです。

拡大