眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に―  公演情報 眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯(はて)に― 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    宝塚不滅感!
    ずいぶん久々の宝塚。それもあまり星組にはご縁がないので、どなたも存じ上げない中での観劇でした。

    題材に惹かれて観に行ったので、楽しめるかしら?と幾分半信半疑でした。

    でも、わあ、宝塚ってやっぱり凄いわ!と、改めて感じ入ってしまいました。

    主役のお二人がとても素敵で、久々に、ラブシーンで、うっとりする感覚がありました。

    100周年記念ということもあるのでしょうが、宝塚ファンばかりの客席には、最初、アウエイ感も正直ありましたが、最近、何を観るのか、誰が出ているかも知らない観客に占拠されている劇場で観劇している身にとっては、こうして、楽しみに劇場に参集している観客に取り囲まれて観る芝居は、ある意味、新鮮な喜びでもありました。
    聖地だなあ!という感慨。

    小池修一郎さんによるオリジナル作品のようですが、芝居の流れとしては、「エリザベート」を彷彿とする作りでした。
    もちろん、ナポレオンとジョセフィーヌの恋愛事情に主軸が置かれてはいますが、ナポレオンの足跡も、スピーディに辿り、芝居運びが安定していて、さすが小池さんのお仕事!だなと感心しました。

    キャストの演技力、歌唱力共に、及第点の方が多く、宝塚、しばらく低迷しているように感じていましたが、復活した感が、自分の中ではありました。

    時々は、宝塚もいいものだなと思いました。

    ネタバレBOX

    ナポレオンの息子が、士官学校時代からのナポレオンの腹心の部下である老マルモンに、父親の足跡を語らせる形で、芝居が進行して行きます。

    マルモンの回想が、士官学校での雪合戦から始まるのは、斬新でした。
    計略を練って、ナポレオン達下級生が、上級生に圧勝するという筋立てが、面白く、導入として成功していました。

    そこから発して、ジョフィーヌとの出会い、恋愛、家族との軋轢などが、ナポレオンの世間的な活躍や出世物語と並行して、テンポよく語られて行きます。

    幾つか、耳馴染みのよい楽曲がリフレインされて、初めて聴く曲にも関わらず、幕間や帰路に自然と口ずさんでいたりしました。

    ナポレオン失脚の後で、老マルモンが歌う曲には、ちょっと涙を誘われました。演じている英真なおきさんの歌唱は心に沁みました。

    ただ、若いマルモンを演じる紅ゆずるさんと、あまりにも体型が違うのは、同一人物に思えず、ちょっと興ざめな部分もありましたが…。

    ルーブル美術館に飾られている、有名な絵画をそっくりそのまま舞台に再現した、戴冠式のシーンは、圧巻でした。

    全体的に、セットも凝っていて、素敵でしたが、ただ一つ気になったのは、ナポレオンが、皇帝の権利を失うことに承諾する調印の際のテーブルの移動。
    いきなり、舞台後方から、まるで宙乗りのように、テーブルが押出されて来て、出て来る時はそっと流れるように舞台前方に現れるからまだいいのですが、ナポレオンがサインした後は、ギシギシと音を立て、舞台後方に戻って行く様は、ちょっと失笑ものでした。見えなくなってもいつまでも、舞台裏で音を立てていて、せっかくの雰囲気が台無しでした。

    それに引替え、宝塚ならではのレビュー形式のカーテンコールで、最後に、全員が、振っていたNの文字が美しく輝き、ため息が出ました。

    どうやら、星組は相当、実力者揃いのようだし、柚希さんと夢咲さんのコンビは、見た目にも美しく、声にも魅力があるので、また、興味深い作品があれば、是非観たいと思いました。

    やっぱり、宝塚って、夢があるし、ファンの皆さんの様子を拝見しても、あー、永遠に不滅だわと、感じ入るばかりでした。
  • 満足度★★★★

    ナポレオン
    ナポレオンって、案外舞台ではあまり扱われない気がするので、新鮮で面白かったです。

    ネタバレBOX

    妻ジョセフィーヌのキャラクターが、宝塚の娘役ではあまりない、大人の女性という感じだったので興味深かったです。
    最後のほうで、ナポレオンのジョセフィーヌへの想いがよく分からなくなってしまったので、もっと観客に親切な描写でも良かったのではないかと思いましたが…。

    今後のことを考えれば、組の2、3番手をもっと活躍させて育てなければいけないのではないかという気もしましたが、専科の北翔さんが、存在感抜群でかっこよかったです。

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